鉄壁復活へ!若き巨人ヴォルテマーデが導く新生ドイツ、W杯連続出場を確定
ニュース要約: ドイツ代表はW杯欧州予選最終節でスロバキアに6-0で圧勝し、19大会連続となる2026年W杯出場権を獲得しました。世代交代の波に乗るチームの中心には、若干22歳のストライカー、ニック・ヴォルテマーデ選手がおり、この試合でも複数得点を記録。彼の躍動が、ドイツの新たな黄金時代到来を予感させます。
鉄壁復活へ、若き巨人ヴォルテマーデが導く新生ドイツ――スロバキアを圧倒し、W杯連続出場を確定
2025年11月18日。欧州サッカー界に衝撃と期待を与える結果がもたらされました。FIFAワールドカップ2026欧州予選グループAの最終節で、ドイツ代表がスロバキア代表を相手に6-0という圧倒的なスコアで圧勝。この勝利により、ドイツは19大会連続、通算21回目となるワールドカップ本大会への出場権を堂々と獲得しました。
特筆すべきは、この快挙を若手選手たちが中心となって成し遂げたという点です。近年、国際大会での不振が囁かれていた「ディ・マンシャフト(ドイツ代表の愛称)」ですが、今回の予選突破は、まさに世代交代の成功と、新たな黄金時代の予感を抱かせる内容となりました。
圧倒的な攻撃力、中心にいる「ネクストストライカー」
スロバキア戦のスコアボードが示す数字は、ドイツの攻撃陣がいかに強力であったかを物語っています。前半だけで4点を奪うテンポの良いパス回しと決定力は、かつての強豪ドイツの姿を彷彿とさせました。
その猛攻の口火を切ったのが、若干22歳のストライカー、ニック・ヴォルテマーデ(ニック・ウォルトメイド)選手です。彼は前半18分に先制ゴールを決めると、その後もチームの攻撃を牽引。この試合で複数得点を記録し、名実ともにチームのエース候補としての存在感を示しました。
ヴォルテマーデ選手の躍動は、何もこの試合に限ったことではありません。彼はVfBシュトゥットガルトで今シーズン爆発的なブレイクを果たし、ブンデスリーガだけでなく、DFBポカールでも驚異的な得点力を披露。身長198cmという恵まれた体格を活かしたセットプレーの強さに加え、ゴール前での鋭い嗅覚と、ワンタッチで決める技術の高さが光ります。
「ドイツの伝統的なセンターフォワード不在」が長く課題とされてきましたが、ヴォルテマーデ選手の登場は、その懸念を一掃するものです。彼はルクセンブルク戦でも2ゴールを挙げ、代表戦3試合連続ゴールという快進撃を続けており、2026年W杯に向けたドイツの攻撃陣の「核」となることは間違いないでしょう。
世代交代の推進とチームの未来
今回のスロバキア戦では、ヴォルテマーデ選手の他にも、セルジュ・ニャブリ選手やレロイ・サネ選手といった中堅どころに加え、さらに若い19歳のアサン・ウエドラオゴ選手が代表デビュー戦で得点を挙げるなど、新旧の融合が効果的に機能しました。
特に、若手主体で試合を組み立て、6点という大差をつけた事実は、フリック監督(当時の想定)が進める世代交代戦略が順調に進んでいることを示します。もちろん、一部の識者からはサネ選手に見られる「好不調の波」など、チームの安定感への懸念も指摘されています。しかし、ジョシュア・キミッヒ選手やイルカイ・ギュンドアン選手といった経験豊富なプレイヤーが若手と連携し、高いレベルで攻撃の多様性を生み出している点は、今後の強化において大きな強みとなるはずです。
隣国オランダとの競争、2026年への期待
同時期に、欧州のライバルであるオランダ代表もW杯出場を決定しました。オランダは予選で27得点と、ドイツ(16得点)を大きく上回る攻撃力を見せており、FIFAランキングでもドイツより上位に位置しています。
ドイツ代表が真の世界王者を目指すためには、このオランダとの差、特に得点力の差を埋める必要があります。その鍵を握るのが、ヴォルテマーデ選手を中心とした若き攻撃陣のさらなる成熟です。
ドイツサッカーは、常に世界トップレベルのタレントを輩出し続けてきました。今回のW杯予選突破は、単なる予選通過に留まらず、若き才能たちが国際舞台で躍動し、低迷期を乗り越えようとするドイツサッカーの強靭な意志を示しています。
2026年、ヴォルテマーデ選手をはじめとする「ネクストジェネレーション」が、伝統あるドイツ代表をどこまで高みへ導くのか。彼らの進化と、世界との戦いが今から楽しみでなりません。日本としても、新生ドイツの動向から目が離せないでしょう。