2025年12月22日、今年も残すところあとわずかとなり、日本列島は年末特有の熱気と慌ただしさに包まれています。本日までに届いた主要なニュースを、編集部が独自の視点でまとめました。
エンタメ・お笑い界：新王者の誕生とレジェンドの肖像
今、お笑い界は劇的な転換期を迎えています。M-1グランプリ2025では、新星「たくろう」が栄冠を手にし、Z世代からの圧倒的支持とデジタル戦略の成功を証明しました[4][37]。3位に輝いた「エバース」は、元球児の経歴を活かした独自の漫才スタイルで脚光を浴び[5][46][51]、「例えば炎」が敗者復活戦で旋風を巻き起こすなど、世代交代の波が押し寄せています[6]。また、キングオブコント2025を制したロングコートダディの活躍も記憶に新しく[38]、三連覇に挑む令和ロマンの緻密な戦略からも目が離せません[54]。
一方で、ベテランたちの存在感も健在です。優勝から4年を経て年収1億円超えを果たした錦鯉[10]や、毒舌を武器に多角展開するウエストランド[15]、そして18年ぶりの「ディラン」再演でファンを沸かせたなだぎ武など、それぞれの「生き残り戦術」が光ります[7]。一方で、あえてM-1不参加を表明したマゆりかやバッテリィズの決断は、賞レースに依存しない新しい芸人の在り方を提示しています[9][49]。
スポーツ：歴史的快挙と世代交代の足音
公営競技や球技でも、歴史が動く瞬間が続いています。競馬界では、東京大賞典で3歳馬のフォーエバーヤングが圧勝し、ダート界の新時代を告げました[16]。年末の有馬記念は5万枚限定のプラチナチケットを巡る争奪戦が始まっており[1]、2歳王者を決めるホープフルステークスにも精鋭が集結しています[29]。また、ボートレース大村では「クイーンズクライマックス」が目前に迫り、女子レーサー頂上決戦への期待が高まっています[2]。
バレーボールでは、大阪ブルテオンが世界クラブ選手権で日本勢初の決勝進出という快挙を達成[25]。大相撲では第74代横綱・豊昇龍が誕生し、「新時代」の幕開けを印象付けました[56]。野球界では、楽天の則本昂大投手が35歳でのメジャー挑戦を表明し[12]、柏木陽介の引退試合には本田・香川らレジェンドが集い、ファンとの涙の別れを告げました[35]。
社会・政治：市政の刷新と国際情勢の荒波
地方政治では変化の風が吹いています。沖縄県南城市長選では大城憲幸氏が初当選し、混乱した市政の再建に乗り出します[23]。静岡県富士市長選でも、教育の力を訴えた新人の金指祐樹氏が激戦を制しました[39]。
国際社会に目を向けると、ウクライナのゼレンスキー大統領は米主導の和平交渉を巡り、領土保全と各国の圧力の間で困難な舵取りを強いられています[53]。国内の安全保障を巡っても、NHK「日曜討論」で与野党が激しい論争を繰り広げ、来夏の参院選を見据えた対立が鮮明となっています[43]。
文化・ライフスタイル：冬の風物詩とエンタメの飛躍
本日は「冬至」です。血行促進や厄除けを願う「ゆず湯」の習慣が各地で見られ、江戸時代からの知恵が令和の今も息づいています[47]。また、寒い季節のドライブに備えた給油口の凍結対策など、実益情報の需要も高まっています[58]。
アニメ・映画界では、劇場版『ハイキュー!!』の世界興収200億円突破と続編発表というビッグニュースが飛び込みました[30]。吉沢亮主演の映画『国宝』も142億円超えの金字塔を打ち立て、世界進出を本格化させています[31]。さらに『チェンソーマン 刺客編』のアニメ化[36]や『アオのハコ』第2期製作決定など[44]、日本コンテンツの勢いは止まりません。
暮らしとテクノロジー：企業の新たな挑戦
身近な生活でも、トヨタの人気車ルーミーのハイブリッド化[57]や、やよい軒の健康志向・アプリ戦略[11]、ABEMAによる過去最大級の年末年始無料開放[20]など、消費者の心を掴む施策が次々と打ち出されています。また、東進がAIを駆使した2026年度共通テスト対策を始動させるなど、教育現場のDXも加速しています[28]。
慌ただしい師走ですが、伝統のゆず湯で身を清め、年末特有のエンターテインメントやスポーツの熱戦を楽しみながら、新しい年への準備を整えていきたいものです。
楽天・則本昂大がメジャー挑戦へ！35歳の決断とファンへ涙の別れ
ニュース要約: 楽天イーグルスの守護神・則本昂大投手が2025年オフの海外FA権行使とメジャー挑戦を表明。2024年に最多セーブを獲得した35歳の右腕は、ファン交流イベントで涙ながらに感謝を伝え、マイナー契約も辞さない覚悟で新天地を目指します。長年東北を支えたエースの決断と、名球会入りへの展望、チームへの影響を詳しく解説します。
則本昂大、メジャー挑戦への覚悟と楽天への感謝―35歳の決断に込められた想い
東北楽天ゴールデンイーグルスのエースとして長年チームを支えてきた則本昂大投手（35）が、2025年オフに海外FA権を行使し、メジャーリーグへの挑戦を表明した。12月21日に仙台市内で開催されたファン交流イベントでは、涙ながらに「イーグルスではなくなる可能性が高い」と語り、新天地への決意と地元への感謝の念を滲ませた。通算99勝、1804奪三振という輝かしい実績を持つ右腕の決断は、日本球界に大きな波紋を広げている。
守護神として迎えた転機の年
則本昂大にとって2024年シーズンは、キャリアの大きな転換点となった。入団以来、先発投手として活躍してきた則本だが、今季は開幕からクローザーに転向。リーグ最多の54試合に登板し、32セーブ（セーブ成功率91.4%）を記録して、初の最多セーブタイトルを獲得した。4月2日の北海道日本ハム戦でキャリア初セーブを挙げてから、わずか1年で救援投手としての新たな地平を切り拓いた。
先発時代には通算防御率3.12、373登板という安定した成績を残し、2014年から2018年まで5年連続で最多奪三振のタイトルを獲得。しかし、30代半ばを迎え、チームの戦力構成を考慮した役割変更は、則本自身にとっても大きな挑戦だった。「クローザーという新しい役割で、自分がどこまでやれるか試したかった」と本人は振り返る。その挑戦は見事に実を結び、楽天の守護神として不動の地位を確立した。
メジャー挑戦への強い意志
「基本的に第一は向こうでやりたい」――12月22日の取材で、則本はメジャー移籍への強い意志を明確に示した。楽天から宣言残留を認められているものの、マイナー契約の提示であっても米球界でのプレーを希望する姿勢を崩していない。35歳という年齢はメジャー挑戦としては決して若くないが、2024年シーズンにクローザーとして結果を残したことが、則本に新たな自信を与えたようだ。
則本は過去に国内FA権を取得した際も行使せず、楽天一筋を貫いてきた。2024年3月には7年契約を結び直し、生涯楽天でプレーする姿勢を強調していた。年俸も3億円に達し、2019年から継続する長期契約は球団への信頼の証でもあった。それだけに、今回の海外FA行使は周囲にとって意外な決断と受け止められている。
しかし、則本にとってこの決断は、野球人生の集大成として挑むべき最後の挑戦なのかもしれない。「まだやり残したことがある」という想いが、35歳の右腕を新天地へと駆り立てている。
楽天ファンへの感謝と涙
12月21日のファン交流イベントでの則本の姿は、多くの楽天ファンの記憶に刻まれるものとなった。「イーグルスではなくなる可能性が高いが、これまで本当にありがとうございました」と声を詰まらせながら語った則本。2013年の入団以来、東北の復興とともに歩んできた12年間の重みが、その言葉に込められていた。
則本は東日本大震災後の復興メッセージでも、「東北の景色をメンバーみんな大好き」と地元への愛着を表現してきた。仙台を拠点に、地域とともに成長してきたエースにとって、楽天を離れる決断は簡単なものではなかったはずだ。イベント後、球場を後にする則本の背中には、複雑な感情が交錯していたに違いない。
名球会入りへの道のりとキャリアの評価
則本昂大の通算成績は、名球会入り（通算200勝・2500奪三振・400セーブのいずれか）の基準に照らすと、まだ道半ばだ。通算99勝、1804奪三振、32セーブという数字は、先発投手としての実績が中心となっている。名球会入りを目指すなら、勝利数と奪三振数を積み上げる「先発ルート」が最も現実的だ。残り101勝と696奪三振を、年10〜15勝、200奪三振のペースで積み上げれば、3〜5年以内の達成も視野に入る。
一方、セーブ数での名球会入り（400セーブ）は、クローザー専念でも年30〜40セーブのペースで10年以上かかる計算となり、35歳という年齢を考えると厳しい。2025年オフには右足三角骨摘出術を受けており、リハビリの状況も今後のキャリアに影響を与えるだろう。
もしメジャー挑戦が実現すれば、通算勝利数や奪三振数の積み上げは一時的に中断することになる。しかし、海外での経験は則本にとって何物にも代えがたい財産となるはずだ。名球会入りという「数字の目標」よりも、「挑戦する姿勢」を貫くことが、則本昂大という投手の真骨頂なのかもしれない。
オフシーズンのストイックな姿勢
グラウンド外での則本の姿も、プロフェッショナルそのものだ。オフシーズンには体幹やインナーマッスルを重点的に鍛え、ランニングや走り込みで体のキレを戻すトレーニングを欠かさない。ブルペンでは実戦に近い投球練習を行い、股関節の使い方や体重移動といったフォームの確認にも余念がない。
また、趣味として山登りを楽しむ一面もある。「去年か一昨年くらいから始めた」という山登りは、則本にとって心身をリフレッシュする大切な時間だ。自然の中で過ごすことで、グラウンドでのプレッシャーから解放され、新たなエネルギーを蓄える。
さらに、「TEAM則本」として若手投手と合同で自主トレを行う姿も報じられている。先輩として模範を示し、若手に刺激を与える則本の存在は、チームにとってかけがえのないものだった。楽天を離れることになれば、こうした若手育成の場も失われることになる。
楽天の今後と則本の穴
則本の退団が現実となれば、楽天にとっては大きな痛手だ。2024年シーズンは32セーブでリーグトップの成績を残したクローザーを失うことは、チーム編成に大きな影響を与える。球団は今オフ、補強や人事を活発に進めているが、則本級の投手を外部から獲得するのは容易ではない。
一方で、則本の決断は若手投手にとって新たなチャンスでもある。クローザーや先発ローテーションの一角を担う機会が増え、チーム全体の世代交代が加速する可能性もある。則本自身も、「若い選手たちに道を譲る時が来た」という想いを抱いているのかもしれない。
未来への期待と不安
則本昂大のメジャー挑戦は、まだオファー待ちの状態だ。35歳という年齢、右足の手術というリスク要因を抱えながらも、2024年シーズンのクローザーとしての実績は、メジャー球団にとって魅力的な材料となるだろう。マイナー契約からのスタートになる可能性も高いが、則本の技術と経験があれば、メジャーのマウンドに立つチャンスは十分にある。
一方で、メジャー挑戦が実現しなかった場合、楽天に残留する可能性も残されている。球団は宣言残留を認めており、則本が再び楽天のユニフォームを着る道も完全には閉ざされていない。いずれにせよ、則本昂大の今後の決断は、日本球界だけでなく、東北のファンにとっても大きな関心事となっている。
「向こうでやれたらと思って動いている」――則本のこの言葉には、野球人生をかけた覚悟と、新たな挑戦への期待が込められている。35歳のエースが選んだ道の先に、どんな未来が待っているのか。楽天ファンは複雑な思いで、その行方を見守り続けるだろう。