リヴァプール1-0勝利で復調:三笘薫が3カ月ぶりベンチ入りも出場見送り、遠藤は負傷欠場
ニュース要約: プレミアリーグ第16節でリヴァプールがブライトンに1-0で勝利。スロット監督体制下で守備が機能し、貴重な勝ち点3を獲得した。ブライトンのMF三笘薫は約3カ月ぶりにベンチ入りを果たしたが、出場機会は見送られた。リヴァプールの遠藤航は負傷欠場。三笘の復帰待望論が高まる中、ブライトンは攻撃の立て直しが急務だ。
プレミアリーグ第16節詳報:リヴァプール、ブライトンを1-0で破る 三笘は約3カ月ぶりベンチも出場なし
【ロンドン共同】2025年12月13日(日本時間14日未明)に行われたサッカーのイングランド・プレミアリーグ第16節、リヴァプール 対 ブライトンの一戦は、ホームのアンフィールドでリヴァプールが1-0で勝利を収めた。新体制のリヴァプールは接戦をものにし、リーグ戦での復調の兆しを見せた一方、ブライトンの日本代表MF三笘薫は約3カ月ぶりにベンチ入りを果たしたものの、出場機会はなかった。リヴァプールのMF遠藤航は右足首の負傷のため、メンバー外となった。
スロット監督体制下で守備が機能
リヴァプールはオランダ人指揮官アルネ・スロット監督の下、開幕当初の不安定な時期を乗り越え、ホームで勝ち点3を獲得した。試合は終始、両チームがハイプレスをかけ合う緊迫した展開となったが、リヴァプールは前半41分に先制点を奪取。この1点を守り切り、低スコアながら手堅い勝利を収めた。
この日のリヴァプールは、負傷で中盤の要である日本代表MF遠藤航を欠いたものの、ファン・ダイクを中心とする守備陣が機能。ブライトンの攻撃をシャットアウトし、アリソン・ベッカーがゴールマウスを守り抜いた。スロット監督が志向するゲーゲンプレスを進化させた速いトランジションと、堅固な守備ブロックがホームのアンフィールドで結実した形だ。
三笘薫、待望の復帰へ一歩も、フルゼラー監督は慎重な采配
一方、ブライトンの注目は、長期離脱から復帰を目指す三笘薫の動向に集まった。三笘は今季、昨季にリヴァプール戦で劇的なゴールを決め、日本人初のプレミアリーグ二桁得点を達成するなど活躍が期待されていたが、怪我で戦線離脱を余儀なくされていた。
今回のリヴァプール 対 ブライトン戦で、三笘はついにベンチ入りを果たしたが、ファビアン・フルゼラー監督は起用を見送った。ブライトンは、得点源であるウェルベックや期待の若手ミンテらを起用したが、リヴァプールの守備を崩しきれず無得点に終わった。
三笘のベンチ入りは、完全復帰に向けた重要な一歩であることは間違いないが、フルゼラー監督としては、約3カ月のブランクと、リヴァプールという強敵相手のアウェイ戦という状況を考慮し、慎重な判断を下したと見られる。ブライトンはアストン・ヴィラ戦で3-4の敗戦を喫するなど、直近で守備に課題を抱えており、三笘の復帰待望論は高まる一方だ。
戦術的考察:ハイプレス対決と中盤の主導権
この試合は、スロット監督とフルゼラー監督という、ともにハイプレスと速いトランジションを重視する若手監督同士の戦術対決となった。リヴァプールは4-2-3-1を基調にサイド攻撃を展開し、中盤のマクアリスターらが主導権を握ろうとした。対するブライトンは、4-4-2や4-1-4-1に布陣を変形させ、中盤の数的優位と即時奪回を試みた。
結果的に、リヴァプールがホームの勢いを背景に、ブライトンのプレスを上回り、少ないチャンスをモノにした。ブライトンは中盤のビルドアップでミスを誘発される場面が散見され、攻撃のリズムを生み出せなかった。試合前の分析でも、リヴァプールが歴史的に優位であり、アンフィールドでの対戦成績が良好である傾向が指摘されていたが、その優位性が今回のプレミアリーグ第16節でも発揮された形だ。
この勝利により、リヴァプールは上位争いに踏みとどまる重要な勝ち点3を手にした。一方、ブライトンはリーグ中位を脱するためにも、攻撃の核である三笘の完全復帰と、守備の立て直しが急務となる。
次節以降、三笘がピッチに戻り、リヴァプール 対 ブライトン戦のような接戦を打開できるかどうかに、日本国内だけでなく、欧州サッカー界全体から熱い視線が注がれている。また、遠藤航の一日も早い戦列復帰も、リヴァプールの中盤の安定にとって欠かせない要素となるだろう。