【独自】「大人のキッザニア」定着へ 2026年も拡大開催、学び直し需要で人気沸騰
ニュース要約: 子供向け職業体験施設「キッザニア東京」の成人版「大人のキッザニア」が、社会人の学び直し需要を背景に定着しつつある。運営会社は2026年も開催を拡大し、2月と3月に実施する方針を固めた。熾烈な予約競争に対応するため、9,500円の「優先入場ダイヤモンド」プランも導入。キャリア形成やリスキリングの場として、新たな学びの機会を提供している。
【独自】「大人のキッザニア」が定着へ 2026年も拡大開催、学び直し需要を捉える ― キッザニア東京、16歳以上向け職業体験が人気沸騰 優先入場チケットも登場 ―
子供たちが憧れの職業を体験できるテーマパーク、キッザニア。その成人版とも言える「大人のキッザニア」が、社会人のリスキリングやキャリアチェンジに向けた学び直し需要を背景に、大きな注目を集めている。運営会社は、キッザニア東京での開催を2026年も拡大する方針を固めた。通常は3歳から15歳を対象とする施設で、大人が本格的な職業体験に臨む機会は、キャリア形成の新たな選択肢として定着しつつある。
6年ぶり復活から定常化へ 2026年の開催日程が決定
キッザニア東京で「大人のキッザニア」が復活を遂げたのは2025年2月。東京では6年ぶりとなる待望の開催であり、2月13日と20日の2日間限定の実施にもかかわらず、予約開始直後から申し込みが殺到したという。この成功を受け、2026年も開催が決定。日程は2月12日(木)と3月5日(木)の2日間、いずれも16:00から21:00の時間帯で予定されている。
参加対象は16歳以上。高校生や大学生が職業選択の視野を広げる目的のほか、社会人が普段の業務とは異なる分野の知識やスキルを体験的に学ぶ、いわゆる「リスキリング」の場としても機能している。本格的な設備や道具を使用して、様々な仕事やサービスを体験できる点から、単なる娯楽に留まらない「新たな学びの機会」として評価が高い。
入場時には身分証明書による本人確認が求められるなど、通常の子供向けイベントとは一線を画した厳格な運用がなされている点も特徴だ。
熾烈な予約競争と「優先入場ダイヤモンド」
この人気ぶりを反映し、2026年開催分では料金体系に新たなプランが導入される。通常料金は7,500円だが、先頭から80名限定で予約順に入場できる「優先入場ダイヤモンド」プランが9,500円で設定された。これは、人気の高いアクティビティ(消防士、医師、パティシエなど)を確実に体験したいという大人の強いニーズに応える措置であり、予約の熾烈さが伺える。
2026年2月12日開催分のチケット販売は、12月4日(木)正午に公式予約ページにて開始される予定だ。運営側は、前回開催時を上回る競争率になる可能性があると見ており、公式サイトのニュース一覧から専用ページを確認し、早めに予約することがキッザニア 大人向けイベントの「予約攻略」の鍵となる。
最新技術と連携する職業体験の進化
キッザニア東京は、子供の職業体験施設としてだけでなく、実社会のトレンドを反映したパビリオンを定期的に追加している。2025年後半には、獣医療スタッフ、水族館関係、クッキーの商品開発・販売、携帯電話ショップスタッフなど、現代社会のニーズに合わせた多岐にわたる職業体験が導入され、体験できる仕事は36種類に上る。
特に注目されるのは、最先端技術との連携だ。Japan Mobility Show 2025との連携では、カーデザイナーやメカニック、最新モビリティのテストドライバーといった自動車関連の職業体験も期間限定で提供され、技術革新の最前線を体感できる。大人がこれらの体験を行うことで、子供時代とは異なる視点、すなわち仕事のプロセスや社会的な役割を深く理解し、自身のキャリアと結びつけることができる。
冬休み攻略法と施設運営の現状
通常のキッザニア東京(3〜15歳対象)は、冬休み期間に入ると特に混雑が予想されるため、予約の計画的な実行が推奨されている。WEB予約は来場当日まで可能だが、予約枠には限りがあるため、公式サイトの予約カレンダーで空き状況を確認し、早めに予約を確定させることが攻略の鉄則だ。
通常の入場では、16歳以上の保護者は大人料金(通常2,600円)で入場し、子供と一緒に楽しむスタイルが主流である。しかし、「大人のキッザニア」は、子供同伴を前提としない、純粋な大人向けの学びと自己発見の場として機能しており、その差別化が成功の要因となっている。
キッザニア 大人向けプログラムの定着は、単なるエンターテインメントに留まらず、生涯学習の重要性が叫ばれる現代社会において、体験を通じて学ぶ価値を再認識させるものだ。キッザニア東京を起点とするこの動きは、今後、他の地域施設や類似の体験型教育施設にも波及し、日本の学びの風景を塗り替える可能性を秘めている。(共同通信)