西田凌佑、不屈の再起!階級上の強打者を圧倒しIBFスーパーバンタム級王座挑戦権を獲得
ニュース要約: 前IBF世界バンタム級王者の西田凌佑が、階級を上げたスーパーバンタム級での再起戦でメキシコの強打者メルカド・バスケスに負傷判定で完勝。減量苦から解放された抜群のスタミナと技巧を披露し、世界王座挑戦権を獲得しました。井上尚弥の動向や中谷潤人へのリベンジが注目される中、2階級制覇へ向けて大きな一歩を踏み出しました。
【ボクシング】西田凌佑、不屈の再起。階級上の強打者を圧倒し、IBFスーパーバンタム級王座挑戦権を獲得
【2026年2月16日 大阪】
ボクシングのIBF世界スーパーバンタム級挑戦者決定戦が15日、大阪市の住吉スポーツセンターで行われ、前IBF世界バンタム級王者の西田凌佑(29=六島)が、同級4位のブライアン・メルカド・バスケス(30=メキシコ)に7回2分53秒、負傷判定(3-0)で圧勝した。この勝利により、西田は世界王座挑戦権を手中に収め、2階級制覇へ向けて大きな一歩を踏み出した。
■「減量苦からの開放」がもたらした圧巻のパフォーマンス
昨年6月、当時保持していたIBF世界バンタム級王座を懸け、中谷潤人(MT)との歴史的な王座統一戦に臨んだ西田。しかし、結果はプロ初黒星となる王座陥落。ボクシング人生最大の挫折を味わった。それから8カ月。西田が再起の舞台に選んだのは、これまでのバンタム級から1.8キロ重いスーパーバンタム級だった。
「最後の1.8キロの減量苦から解放され、実戦練習にのみ集中できた」
前日計量をリミットの55.3キロで一発クリアした際、西田が晴れやかな表情で語った言葉が、この日のリングで現実のものとなった。対戦相手のメルカド・バスケスは、32勝(26KO)1敗という驚異的なKO率を誇るハードパンチャー。戦前はメキシカンの強打が警戒されていたが、蓋を開けてみれば、そこには「新階級での自信」に満ちた西田の姿があった。
■技巧派サウスポーの真骨頂、強打者を封じ込める
試合序盤から西田は持ち前の高いディフェンス技術を披露。メルカド・バスケスの放つ重い右クロスや左ボディを冷静に見極め、絶妙なステップワークで射程圏外へと逃れる。ジャブで距離を支配し、相手の打ち終わりに正確なカウンターを合わせる、西田らしい「打たせずに打つ」ボクシングが展開された。
中盤に入ると、西田はさらにギアを上げた。体幹トレーニングの成果か、至近距離での打ち合いでも当たり負けせず、的確にポイントを積み重ねていく。公開練習で語っていた「むちゃくちゃ動ける」という言葉通り、スタミナに翳りは見られなかった。
7回、アクシデントによる負傷で試合がストップしたものの、採点は3者ともに69-64。文句なしの完勝劇だった。西田はこれでプロ戦績を11戦10勝(2KO)1敗とし、再び世界の頂を狙える位置まで戻ってきた。
■「モンスター」井上尚弥の動向と、中谷潤人へのリベンジ
西田が挑戦権を獲得したスーパーバンタム級は、現在、世界ボクシング界の至宝・井上尚弥(大橋)が4団体統一王者として君臨している。ボクシング界の焦点は、井上の次戦および今後の階級転向に移っている。
業界内では、井上が5月の東京ドーム決戦(ルイス・ネリ戦)後、年内にもフェザー級へ転級するのではないかとの予想が根強い。もし井上が王座を返上した場合、IBF1位となることが確実な西田は、空位となった王座の「決定戦」に臨む公算が大きい。
また、ファンが熱望するのは、昨年敗れた中谷潤人とのリベンジマッチだ。中谷も階級を上げる可能性が示唆されており、世界戦の舞台で日本人同士の頂上決戦が再現されるシナリオも現実味を帯びてきた。
■愛娘への誓い、「もう一度、世界一へ」
私生活では、次女・佑奈ちゃんが誕生したばかり。「勝ちたい気持ちがさらに強まった」と語る父親としての顔も持つ。六島ジム初の複数階級制覇という重圧を跳ね除け、崖っぷちからの再起を果たした男の背中は、以前にも増して大きく見えた。
「もう一度、世界一に返り咲きたい。スーパーバンタム級で自分の強さを証明します」
技巧派サウスポー・西田凌佑。その視線の先には、再び黄金に輝くチャンピオンベルト、そして因縁のライバルたちが待つ高い壁が、はっきりと見えているに違いない。
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