【町田市長選】20年ぶりのトップ交代、自民推薦の稲垣氏が優勢か。投票率は過去最低の16%台へ
ニュース要約: 東京都町田市で15日、20年ぶりの市長交代となる市長選挙が投開票されました。石阪市政の継承を掲げ、自民党の推薦を受けた新人の稲垣こうじ氏が組織戦を展開し優勢を保っています。一方、投票率は約16.02%と過去最低を記録する見通しで、新市長には人口減少対策に加え、市民の政治的無関心の解消という重い課題が突きつけられています。
【町田発】20年ぶりのリーダー交代、新人5氏の激戦制したのは誰か 町田市長選挙、深夜の開票速報
東京都町田市の今後4年間の舵取り役を決める町田市長選挙は15日、投開票が行われた。5期20年にわたり市政を担った石阪丈一氏(78)の勇退に伴い、無所属の新人5人が立候補する異例の混戦となった。日付が変わる直前まで開票作業が続く中、石阪市政の「継承」か、あるいは「刷新」かを巡る市民の審判が下されようとしている。
■記録的な低投票率、市民の関心に課題
今回の町田市長選には、届け出順に元東京都議会議員の奥沢高広氏(43)、医師の稲垣こうじ氏(50)、元市議の木目田ひでお氏(51)、元市議の秋田しづか氏(45)、戸塚正人氏(45)の5氏がいずれも無所属で立候補した。
午後8時に投票が締め切られた後の速報によると、最終的な投票率は約16.02%(推計値)にとどまった。前回の42.51%から大幅な下落となり、過去最短の記録を更新する勢いだ。20年ぶりのトップ交代という歴史的な転換点でありながら、市議選の同時実施や現職の不出馬が、かえって有権者の関心を削いだ形となった可能性がある。厳しい寒さに見舞われた2月の投開票という時期的な要因も、足取りを鈍らせた一因とみられる。
■事実上の後継指名、盤石の組織戦を展開した稲垣氏
開票速報段階で優位に進めているのが、自民党の推薦を受けた稲垣こうじ氏だ。稲垣氏は市内で耳鼻咽喉科医院を経営する傍ら、石阪市政の「事実上の後継者」として立候補。自民党衆議院議員の川松真一朗氏らの強力なバックアップを受け、組織票を固める戦術を展開した。
稲垣氏は「人口減少が進む時代でも、持続可能な町田を」と訴え、現市政の安定性を評価する保守層の支持を広げた。街頭演説では高市早苗首相(当時)のパネルを掲げるなど、国政とのパイプを強調。石阪氏が築いた20年の基盤を引き継ぎつつ、医師としての視点から福祉や医療の充実を掲げた戦略が、一定の成果を収めた格好だ。
■「刷新」を訴える対立候補、追い上げ及ばずか
これに対し、他の4候補は「しがらみのない市政」を掲げ、刷新を訴えた。 国民民主党の推薦を受けた戸塚正人氏は、「変わるマチダ。夢ある街だ。」をスローガンに、事業効率化や中道改革路線を提示。元都議の奥沢氏は、福祉施設経営の経験から若年層や子育て世代へのアプローチを強化した。また、4児を育てるひとり親としての立場を強調した秋田氏や、草の根の活動を続けた木目田氏も、それぞれ独自の支持層を開拓したが、稲垣氏が構築した強固な組織戦の壁は厚かった模様だ。
■今後の焦点は「人口減少」と「43万人の都市経営」
新たな市長に課せられる課題は山積している。多摩地域有数の商業都市として成長を続けてきた町田市も、今後は本格的な人口減少社会に直面する。
当選が確実視される新市長にとって、最初のハードルは「16%」という極めて低い投票率に象徴される市民の政治不信、あるいは無関心をどう解消するかだ。石阪市政が20年で積み上げた財政基盤を維持しつつ、新たな時代に即した都市計画をどう描くのか。自民党推薦のリーダーが誕生すれば、議会との協調路線は継続される見通しだが、刷新を望む市民の声も無視はできない。
選挙管理委員会による最終的な公式発表は深夜に及ぶ見通し。町田市長選挙の結果は、周辺自治体の今後の政治動向にも影響を与えることになりそうだ。
(記者・佐藤 健一)
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