浦和レッズ、激動の2025年終幕:スコルジャ体制の行方と「アジアの強豪」再建への課題
ニュース要約: 浦和レッズは最終戦を勝利で飾ったが、2025年シーズンはカップ戦早期敗退、ACLグループリーグ敗退と課題が残った。最大の焦点はスコルジャ監督の去就(続投は不透明)と、アウェー戦術適応力の向上だ。クラブは「アジアの強豪」再建に向け、今オフに重要な決断を迫られる。
【浦和レッズ】激動の2025年シーズン終幕:最終戦勝利も残る課題、スコルジャ体制の行方と「アジアの強豪」再建への道
最終節勝利で有終の美、しかし年間順位確定を待つ不安定な一年
2025年11月30日、Jリーグは最終戦(第37節)を迎え、浦和レッズは敵地JFE晴れの国スタジアムでファジアーノ岡山と対戦した。15,623人の観客が見守る中、浦和レッズは後半72分、FW肥田野蓮治の決勝点により1-0で勝利を収め、激動のシーズンを白星で締めくくった。
しかし、この勝利をもってしても、2025年シーズン全体を満足のいくものと総括するのは難しい。最終的な年間総合順位は確定を待つ必要があるものの、シーズンを通じて監督交代劇やカップ戦での早期敗退を経験し、クラブが目指す「タイトルの獲得」からは遠い結果となった。
特に、浦和レッズが伝統的に強さを見せてきたカップ戦での戦績は、課題を浮き彫りにした。天皇杯は準々決勝で敗退、そしてACL(AFCチャンピオンズリーグ)ではグループリーグ敗退に終わり、「アジアの強豪」としての地位を再び揺るがす形となった。
流動的な指揮官の去就と2026年への不安
シーズン終了後、最も注目されるのはマチェイ・スコルジャ監督の去就だ。2025年8月にペア・マティアス・ヘグモ前監督が解任された後、急遽再登板したスコルジャ監督は、チームの立て直しに尽力した。天皇杯制覇やACL優勝の実績を持つ同監督に対し、クラブ首脳陣からの信頼は一定程度あると見られる。
しかし、現時点で2026年シーズンの続投は正式に決定されておらず、その可能性は50%程度と報じられている。監督本人はポーランド復帰の報道を否定しているものの、明言を避けており、去就は極めて流動的だ。
浦和レッズのようなビッグクラブにおいて、シーズン終了直後に指揮官の体制が不透明な状況は、来季に向けた戦力補強やチームビルディングに大きな影を落とす。クラブは早急に監督人事を確定させ、一貫性のある強化方針を打ち出す必要がある。
「ホームの強さ」と「アウェーの弱さ」:根深い課題
浦和レッズは過去、天皇杯で8回、ACLで3回の優勝を誇り、特にACLにおいては2007年、2017年、2022年と「アジアの王者」の座を幾度となく手にしてきた。これらの栄光の背景には、埼玉スタジアム2002での圧倒的なホームゲームの強さがある。2025年シーズンも、ホームでの戦績は安定していた。
だが、タイトル獲得を目指す上での克服すべき課題も明確になった。それは「アウェーでの勝ちきれない」傾向だ。
ACLでは、アウェー戦での戦術的な柔軟性の欠如や、長距離遠征における選手個々のコンディション管理の難しさが露呈し、グループリーグ敗退の要因となった。また、天皇杯においても、一発勝負の緊張感の中で、主力のコンディション調整や若手の起用バランスが勝敗に直結する状況が続いている。
2026年シーズンに向け、浦和レッズはホームでの強さを維持しつつ、特にアウェー戦での戦術適応力と、主力選手の疲労を考慮した選手層の強化が急務となる。
攻撃陣の光と今後の補強戦略
激動のシーズンの中で、攻撃陣には光明も見られた。FW小森飛絢やブラジル出身のFWチアゴ・サンタナは高い決定力を示し、得点王争いに絡む活躍が期待される。また、MFマテウス・サヴィオは攻守においてチームの中心となり、チャンスビルディングに貢献した。
これらの個人能力は高い評価を得ているものの、チーム全体としてタイトルに手が届かなかったのは、戦術の不安定さと、外国人選手の質の向上が求められるACLでの戦いを見れば明らかだ。
現時点で、浦和レッズの2026年に向けた具体的な大型補強の情報は確認されていない。しかし、過去に欧州での実績を持つ小森選手や、欧州経験のある金子拓郎選手らとの接点が増えていることは、クラブが世界基準の戦力を求めていることを示唆する。
展望:安定した強さの確立へ
2025年11月30日、浦和レッズは勝利でシーズンを終えたものの、残されたのは多くの課題と不透明な未来だ。2026年シーズン、再びJ1リーグで優勝争いに加わり、アジアの舞台で輝きを取り戻すためには、まず指揮官の早期決定と、アウェー対応力向上のための戦略的な戦力補強が不可欠となる。
「アジアの王者」の称号を取り戻すため、浦和レッズは今冬、クラブの根幹に関わる重要な決断を下すことになる。(了)