【独自】山陽道で10台連鎖多重事故、15人負傷 東広島区間の構造的課題が浮き彫り
ニュース要約: 11月23日午前、広島県東広島市の山陽自動車道上り線で、短時間のうちに2件の多重事故が連鎖的に発生。合計10台が巻き込まれ15人が負傷し、高速道路は長時間通行止めとなった。警察は事故原因を究明中だが、過去にも重大事故が多発する山陽道の構造的課題が改めて浮き彫りになっている。
【独自】山陽道で連鎖的多重事故、10台絡み15人負傷 東広島、構造的課題が浮き彫りに
2025年11月23日 広島発
2025年11月23日午前、広島県東広島市の山陽自動車道上り線で、短時間の間に2件の多重事故が連鎖的に発生し、合計10台の車両が巻き込まれ、15人もの負傷者が出た。このうち1名が重傷と診断されているが、いずれも命に別状はない模様だ。この山陽道 事故の影響で、高速道路は長時間にわたり通行止めとなり、広域交通に甚大な影響を及ぼした。警察当局は現在、事故原因の詳細な究明を進めているが、過去にも重大事故が多発している山陽道の構造的な課題が改めて浮き彫りとなっている。
立て続けに発生した2件の多重衝突
事故が発生したのは、東広島市内の山陽自動車道上り線、西条インターチェンジ(IC)から高屋ジャンクション(JCT)の区間である。
最初の事故は午前10時30分頃、走行中の車3台が絡む玉突き衝突として発生した。この事故により、現場付近では急速に交通が滞留し、上り線は激しい渋滞に見舞われた。その約50分後の午前11時20分頃、最初の事故現場から約5キロメートル後方の渋滞の最後尾付近で、さらに7台の車両が衝突する大規模な多重事故が発生した。
2件の事故を合わせ、計10台の車両が損傷し、乗用車の横転も確認されるなど、事故の激しさを物語っている。消防と警察が連携し、負傷者15人を東広島市内の病院などに搬送。重傷者1名は集中的な治療を受けている。
この山陽道 事故を受け、高速道路は午前11時30分頃から約4時間にわたり通行止めとなり、現場周辺は一時騒然とした。警察は現場検証と滞留車両の流出作業に追われ、広範囲で迂回を余儀なくされたドライバーからは、早期の再開を望む声が聞かれた。
捜査の焦点は「車間距離」と「前方不注意」
警察当局は現在、特に2件目の7台が絡んだ多重事故について、運転手への聞き取りやドライブレコーダーの解析を進めている。捜査の焦点となっているのは、「車間距離不保持」と「前方不注意」の有無だ。
高速道路における渋滞の最後尾での追突事故は、ドライバーが先行する車両の減速や停止を認知できなかった場合に発生しやすい。過去の山陽道での重大事故の事例を見ても、過労や体調不良による運転者の注意力散漫が、業務上過失として認定されたケースが確認されている。今回の事故も、短時間で連鎖的に発生したことから、最初の事故による急激な交通状況の変化への対応の遅れが、事故拡大の背景にある可能性が高い。
過去の事故傾向と道路構造の課題
今回の事故が発生した広島県東広島市を含む山陽道は、過去にも大規模な玉突き事故や火災事故が発生している区間だ。
特に、山口県内の馬屋トンネルや郷分トンネル付近など、トンネル内や勾配区間での事故が際立っており、道路の構造的要因が指摘されている。視界不良になりやすいトンネルの照明、車線幅の狭さ、そして交通量の増加が、ドライバーのミスを誘発しやすい環境を作り出しているとの分析がある。
道路管理者は、これらの事故多発区間において、トンネル内の照明の改善、監視カメラの設置、速度規制の強化といった再発防止策を講じてきた。しかし、今回の事故はトンネル外の比較的見通しの良い区間での連鎖事故であり、高速走行時の車間距離保持の徹底と、渋滞発生時の後方警戒の重要性を改めて浮き彫りにした形だ。
安全運転への意識改革が喫緊の課題
今回の山陽道 事故は、一瞬の不注意が大規模な被害につながる高速道路の危険性を改めて示唆している。警察は引き続き、過失運転の有無を含めた厳格な捜査を進める方針だ。
高速道路管理者も、事故多発区間における注意喚起を強化するとともに、最新の交通情報システムを活用したリアルタイムでの情報提供の充実が求められる。
しかし、最終的に事故を防ぐのはドライバー自身の安全意識である。特に、長距離運転や渋滞が予想される区間を走行する際には、十分な休息と厳格な車間距離の確保が、悲劇を避けるための必須条件となる。今回の事故を教訓に、全てのドライバーに対し、安全運転への意識改革が喫緊の課題として突きつけられている。(了)