佐藤輝明、モイネロが初MVP獲得！NPB AWARDS 2025 年間表彰式詳報

栄光の舞台で輝く主役たち：佐藤輝明、モイネロが初MVP 2025年プロ野球年間表彰式詳報

【東京・高輪】 2025年11月26日、プロ野球界の年間表彰式「NPB AWARDS 2025 supported by リポビタンD」がグランドプリンスホテル新高輪 飛天にて華々しく開催された。今シーズンのプロ野球を彩ったスター選手たちが一堂に会した式典では、セントラル・リーグ（セ・リーグ）の最優秀選手（MVP）に阪神タイガースの佐藤輝明内野手（26）、パシフィック・リーグ（パ・リーグ）のMVPには福岡ソフトバンクホークスのL.モイネロ投手（30）がそれぞれ選出され、初の栄冠に輝いた。両選手とも、リーグ優勝を果たしたチームの「投打の柱」として圧倒的な貢献を果たしたことが高く評価された。

阪神のリーグ制覇を牽引、佐藤輝明が打撃二冠で圧倒的MVP

セ・リーグMVPに選ばれた佐藤輝明選手は、阪神タイガースの18年ぶりのリーグ制覇の原動力となった。今季はキャリアハイとなる40本塁打、102打点を記録し、見事「本塁打王」と「打点王」の打撃二冠を達成。打撃面での存在感は他を圧倒し、チームの「打の主役」として中心的な役割を担った。

記者投票では、1位票244票、合計1,308点と、他の候補者を大きく引き離す圧倒的な支持を集めた。壇上でトロフィーを受け取った佐藤選手は、感動的なスピーチでチームメイトやファンへの感謝を述べ、来季へのさらなる飛躍を誓った。阪神からは、最多盗塁を獲得した近本光司選手や、NPB新記録となる50試合連続無失点を達成し「コミッショナー特別賞」を受賞した石井大智投手など、多くの選手がタイトルを獲得しており、2025年シーズンが「タイガースの年」であったことを象徴している。

投手部門の最高峰、モイネロが最優秀防御率とMVPをダブル受賞

一方、パ・リーグMVPに選出されたのは、ソフトバンクホークスのリーグ優勝と日本一に大きく貢献したL.モイネロ投手だ。先発に転向した今シーズン、モイネロ投手は24試合に登板し12勝3敗、防御率1.46という驚異的な成績を残し、最優秀防御率のタイトルを獲得した。

特にシーズンを通じて安定した投球内容を披露し、ソフトバンクの「投の柱」としてチームを支え続けた点が評価された。投票結果でも他選手を抑え、合計414点を獲得。外国人投手のMVP受賞は、チームの勝利に直結する貢献度がいかに高かったかを物語っている。パ・リーグでは、最多勝利投手となった北海道日本ハムファイターズの伊藤大海投手（14勝）らも活躍したが、モイネロ投手の安定感が際立った形となった。

激戦を制したルーキーたち：荘司宏太と西川史礁が新人王

将来のプロ野球を担う若手選手の表彰も注目を集めた。新人王争いはセ・パ両リーグで激戦となったが、セ・リーグは東京ヤクルトスワローズの荘司宏太投手、パ・リーグは千葉ロッテマリーンズの西川史礁外野手が選出された。

荘司投手は、リリーフとして45試合に登板し、2勝1敗28ホールド、防御率1.05というクローザー級の成績を残し、スワローズのブルペンを支えた。

対する西川選手は、開幕からレギュラーとして起用され、苦しい時期を乗り越えながらも最終的に新人王の栄誉を掴んだ。西川選手の得票率が5割を切る僅差での受賞となったことは、他候補の活躍も目覚ましかったことを示しており、来季のルーキーたちの更なる飛躍に期待が高まる。

タイトルホルダーと式典の華

その他の主要タイトルでは、カムバック賞に中日ドラゴンズの大野雄大投手、監督賞はセ・リーグが阪神の藤川球児監督、パ・リーグがソフトバンクの小久保裕紀監督がそれぞれ受賞した。また、広島東洋カープの小園海斗選手が打率.309で首位打者を獲得するなど、各部門で激しい争いが繰り広げられた。

NPBアワード2025の式典は、選手たちの晴れやかな装いも話題となった。特に阪神の森下翔太選手が、多くの選手が黒や紺のシックなタキシードを選ぶ中で、明るい白のタキシードで登場し、会場の注目を一身に集めた。SNS上でも「目立ちすぎ」「華やか」と大きな反響を呼び、式典に華を添えた。MVPの佐藤選手も黒のタキシード姿で登場し、盟友の森下選手とともに「アイブラック兄弟」としておしゃれな姿を披露した。

2025年シーズンは、阪神、ソフトバンクという圧倒的な優勝チームからMVPが輩出される形となり、彼らがチームにもたらした勝利への貢献度が改めて証明された。来シーズンに向け、プロ野球界の主役たちがどのような進化を遂げるのか、既に期待は高まっている。