2026年W杯 ポット分け確定:日本代表、史上初の「ポット2」入りで“死の組”回避へ
ニュース要約: 2026年北中米ワールドカップのポット分けが決定し、日本代表はFIFAランキング18位を維持し、史上初のポット2入りが確定した。これにより、グループステージでの同格以上の強豪国との対戦を回避できる可能性が高まり、「死の組」入りのリスクが大幅に軽減。48カ国参加となる新大会に向け、日本代表は歴史的な快挙を足がかりにベスト8以上を目指す。
2026年W杯ポット分け確定、日本は史上初のポット2入りで有利な組み合わせに期待
【ニューヨーク=特派員】 2025年11月19日に発表された最新のFIFAランキングに基づき、2026年北中米ワールドカップの組み合わせ抽選会におけるポット分けが正式に決定した。日本代表はFIFAランキング18位を維持し、ワールドカップ史上初となるポット2への入りが確定。これにより、グループステージで同格以上の強豪国との対戦を回避できる可能性が高まり、「死の組」入りのリスクが大幅に軽減されることとなった。
史上最多48カ国参加、新たなポット分けの枠組み
2026年大会は、アメリカ、カナダ、メキシコの3カ国共同開催により、史上最多となる48カ国が参加する。これに伴い、従来の8グループから12グループに拡大され、各ポットにも12カ国ずつが配置される新方式が採用される。
ポット分けの仕組みは、開催国3カ国に加えてFIFAランキング上位9カ国がポット1を構成。現在、スペイン(1位)、アルゼンチン(2位)、フランス(3位)、イングランド、ブラジル、ポルトガル、オランダ、ベルギー、ドイツの欧州・南米勢がこれに名を連ねている。ポット2とポット3には各12カ国が配置され、ポット4にはFIFAランキング下位6カ国とプレーオフ勝者6カ国が入る見通しだ。
日本代表の歴史的快挙、実力向上の証
日本代表は過去のワールドカップでポット3やポット4に配置されることが多く、2022年カタール大会ではドイツ、スペインと同組の「死の組」に入った経験がある。今回のポット2入りは、長年にわたるアジアサッカーの発展と日本代表の実力向上を物語る歴史的な転機となる。
2025年4月時点では日本は15位で、ポット1入りを目指す9位のイタリアとは66ポイントの差があったが、その後の国際Aマッチでの好成績により、ポット2の位置を確保することに成功した。
FIFAランキングの複雑な計算式とポット分けへの影響
ワールドカップのポット分けを左右するFIFAランキングは、国際Aマッチの結果を基に複雑な計算式(SUM方式)でポイントが算出される。試合の重要度、試合結果、相手チームとの期待結果差などが総合的に評価され、ワールドカップ本大会や大陸選手権など重要度の高い試合では係数が高く設定される仕組みだ。
ただし、この方式には公平性についての議論もある。欧州や南米の強豪国は、UEFAネーションズリーグやコパ・アメリカなど高係数の大会に頻繁に参加できるため、ポイント獲得に有利な環境にあるとの指摘がある。一方、アジア地域は相対的に高係数大会の機会が限られており、ランキング上昇のハードルが高いという構造的な課題も残されている。
「死の組」回避の鍵と今後の展望
ポット2入りによって、日本は同じポット2の強豪国やポット3の強敵との直接対決を回避しやすくなる。ただし、ポット1の超強豪国との対戦は避けられないため、組み合わせ抽選の結果次第では依然として厳しい戦いが予想される。
特に注目されるのが、ドイツのポット1入りの可能性だ。ドイツがポット1に入れば、カタール大会で激闘を繰り広げた日本との再戦は回避される。また、抽選では同大陸国との同組回避ルールが適用されるため、アジア勢同士が同組になることはない。これも日本にとって有利な要素となる。
日本サッカー協会関係者は「ポット2入りは大きな一歩だが、本番での戦いはこれからだ。しっかりと準備を進め、ベスト8以上を目指したい」とコメントしている。
2026年大会の組み合わせ抽選会は、今後数カ月以内に開催される見通しで、世界中のサッカーファンの注目が集まっている。日本代表にとって、史上初のポット2入りがどのような組み合わせをもたらすのか、期待と緊張が高まる。