ワールドカップ予選
2025年11月14日

ハーランド&セルロート大爆発!W杯王手ノルウェーの「28年ぶり」現代サッカー革命

ニュース要約: サッカーW杯2026欧州予選でノルウェー代表が7連勝を飾り、28年ぶりの本大会出場に王手をかけた。エストニア戦ではハーランドとセルロートがそれぞれ2得点を挙げ、後半開始12分間で4ゴールを奪取。ソルバッケン監督の「非対称4-3-3」とツインタワー攻撃が機能し、予選を独走中。次戦イタリアに勝利すれば本大会出場が確定する。

【深度レポート】ハーランド&セルロート爆発でW杯王手:ノルウェーが見せる「28年ぶり」の現代サッカー革命

圧倒的な得点力で予選7連勝。北欧の超新星が描く栄光へのロードマップ

2025年11月14日現在、サッカー界で最も注目を集めるチームの一つが、FIFAワールドカップ2026欧州予選グループIを快走するノルウェー代表だ。彼らは13日(現地時間)に行われた第9節でエストニア代表を4-1で一蹴し、予選7戦全勝という圧倒的な成績で勝ち点21を積み上げ、1998年フランス大会以来、実に28年ぶりとなるワールドカップ本大会出場に王手をかけた。

この勝利は、単なる勝ち点3以上の意味を持つ。ノルウェーが世界に向けて、彼らが誇る「黄金世代」の完成度と、その背景にある戦術的な進化を証明した一戦となった。


12分間で全てを決した「大爆発」

試合は前半、エストニアの堅固な守備を崩しきれず、0-0で折り返す展開となった。しかし、後半に入ると、ノルウェーがギアを一段階も二段階も上げ、その爆発的な攻撃力を世界に見せつけることになる。

均衡を破ったのは50分。空中戦の強さを見せつけたアレクサンダー・セルロート選手がヘディングで先制点を奪うと、そのわずか2分後の52分、再びセルロート選手が追加点を決め、一気に試合の主導権を握った。

そして、この日の主役の一人であるエース、アーリング・ブラウト・ハーランド選手が黙っているはずがない。56分、ハーランド選手も得意のヘディングで3点目をマークすると、62分には4点目を奪取。後半開始からわずか12分間で4得点という驚異的な猛攻は、対戦相手の士気を完全に打ち砕いた。

最終的にエストニアに1点を返されたものの、4-1という結果はノルウェーの地力の差を明確に示すものだった。


ハーランド+セルロート:ツインタワーの破壊力

ノルウェーの強さの核心は、もちろん世界最高峰のストライカーであるハーランド選手の存在だ。エストニア戦で2得点を加えたハーランド選手は、この予選で既に14ゴールを記録しており、欧州予選の得点ランキングで他を寄せ付けない独走状態にある。その決定力とフィジカルは、相手チームにとって悪夢以外の何物でもない。

しかし、特筆すべきは、ハーランド選手の個の力に依存するだけでなく、チーム全体が機能している点だ。特に、このエストニア戦で同じく2得点を挙げたセルロート選手との連携は、ストーレ・ソルバッケン監督が目指す戦術の肝となっている。

ソルバッケン監督は、セルロート選手を右ウイングに近い位置に配置する「非対称4-3-3」を採用。これにより、彼は中央に絞り込み、ハーランド選手と疑似的なツートップを形成する。この流動的な動きが相手DFのマークを混乱させ、ノルウェーの攻撃に予測不能な奥行きを与えている。例え、中盤の要であるマルティン・ウーデゴール選手を欠いたとしても、トランジション(攻守の切り替え)の速さと、このツインタワーの破壊力によって、ノルウェーは安定した結果を残し続けているのだ。


28年ぶりの本大会へ、焦点はイタリア戦

グループIの順位を見ると、ノルウェーは勝ち点21で首位を独走しており、2位につけるイタリア(勝ち点15)との差は6ポイントに開いている(※イタリアの試合消化数はノルウェーより少ない)。

ノルウェーが28年ぶりの本大会出場を決める最大の山場は、次節、11月16日に行われるアウェイでのイタリア戦だ。ここで勝利を収めれば、最終節の結果を待たずにグループ首位通過が確定する。

ノルウェーサッカー界にとって、今回のワールドカップ出場は悲願だ。ハーランド選手やウーデゴール選手といった才能あふれる若手選手たちが、この予選で成熟期を迎え、国際舞台での実績を積み重ねている。彼らがもし本大会に進出すれば、その高い攻撃力と堅実な守備(予選7試合でわずか2失点)から、「伏兵」として台風の目となる可能性は非常に高い。

北欧の雄が、世界最高の舞台への扉を今、まさにその手でこじ開けようとしている。イタリア戦での動向は、世界のサッカーファンが固唾を飲んで見守る、注目の一戦となるだろう。

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