大相撲九州場所:大の里連敗で大混戦!豊昇龍、安青錦と「三つ巴」頂上決戦へ
ニュース要約: 大相撲九州場所は終盤戦を迎え、横綱・大の里がまさかの連敗を喫し、優勝争いが大混戦となった。現在、大の里、横綱・豊昇龍、新関脇・安青錦の3名が9勝2敗でトップに並び「三つ巴」の激突へ。安定感のある豊昇龍と、大関昇進も視野に入る新鋭・安青錦が主導権を握る中、大の里は重圧に打ち勝ち立て直せるかが焦点となる。
終盤戦突入!大相撲九州場所、「新怪物」大の里連敗の衝撃と、豊昇龍・安青錦の三つ巴
2025年11月19日、大相撲九州場所は終盤戦に突入した。11日目を終え、優勝争いは混沌とした様相を呈している。特に今場所最大の注目を集めていた横綱・大の里が10日目、11日目とまさかの連敗を喫し、土俵は一気に混戦模様となった。
現時点で二敗を守っているのは、横綱・豊昇龍、横綱・大の里、そして新関脇・安青錦の3名。かつてないスピードで昇進を重ねてきた「怪物」大の里の足踏みが、安定感を見せる豊昇龍と、勢いに乗る新鋭・安青錦に主導権を渡す形となっている。
横綱陣の明暗:大の里の動揺と豊昇龍の安定
史上最速級の出世で相撲界の顔となった横綱・大の里(9勝2敗)は、今場所、予期せぬ苦境に立たされている。10日目に義ノ富士に金星を献上し初黒星を喫すると、続く11日目には隆の勝に引き落としで敗れ、痛恨の連敗となった。
大の里は2025年に入り春、夏場所と連続優勝を果たし、その勢いは止まらないかに見えていた。しかし、連日の敗戦は、精神的な動揺を窺わせる。残り4番、全勝が必須となる状況で、この重圧に打ち勝てるかが問われることになるだろう。
対照的に、安定した強さを見せているのが横綱・豊昇龍(9勝2敗)だ。11日目には、高校時代からのライバルである王鵬を力強く寄り倒しで破り、危なげなく2敗を死守。持ち前の高い身体能力と技術が終盤戦で花開きつつあり、このまま全勝で駆け抜ければ、優勝は濃厚となる。
一方、大関・貴景勝(8勝3敗)は、11日目に時疾風に敗れ3敗目。勝ち越しは確定したものの、優勝争いは厳しい状況に追い込まれた。貴景勝らしい突き押し相撲にわずかな狂いが生じており、トップ戦線に復帰するためには、残り取組での完璧な連勝が求められる。
新世代の躍進:安青錦、義ノ富士、時疾風の「大物食い」
今場所の土俵を熱くしているのは、若手・新鋭の台頭だ。特に、2敗でトップグループに並んだ新関脇・安青錦(9勝2敗)の快進撃は、相撲ファンを興奮させている。ウクライナ出身の安青錦は、新三役ながらも堂々たる相撲で連勝を重ね、このまま好成績を維持すれば、大関昇進も現実味を帯びてくる。
また、上位陣から金星を奪った若手の活躍も目覚ましい。
義ノ富士(8勝3敗)は、優勝候補筆頭だった大の里から値千金の金星を奪取。彼は初土俵から10場所連続勝ち越しに王手をかけており、勢いは計り知れない。
さらに、大関・貴景勝を破った時疾風(8勝3敗)も、3敗ラインに踏みとどまり、勝ち越しを確定させている。中堅の隆の勝が大の里を破ったことも含め、若手や中堅力士が牙城を崩す戦いが繰り広げられており、世代交代の波が加速していることを実感させる。
その他、新入幕の草野や、幕下で活躍する青錦らも、着実に番付を上げており、今後の相撲界の未来を明るく照らしている。
終盤戦の展望:三つ巴の激突が土俵を沸かす
残り4日間。九州場所の優勝争いは、豊昇龍、大の里、安青錦の「2敗3強」に絞られた。大の里が精神的な立て直しを図れるか、豊昇龍が安定感を維持できるか、そして新鋭・安青錦がこのプレッシャーを跳ね除けられるか。
特に、安青錦の存在は、単なる優勝争いだけでなく、今後の番付の勢力図にも大きく影響を与えるだろう。
大相撲界の未来を担う「怪物」大の里と、「天才」豊昇龍、そして躍進著しい「新鋭」安青錦の三つ巴の激突は、間違いなく今年の九州場所のクライマックスとなる。最後まで目の離せない熱戦が続くことを期待したい。