G大阪がACL2を全勝独走で突破！ 名和田我空、待望の国際舞台初ゴールで躍動

ガンバ大阪、ACL2を全勝独走で決勝Tへ 名和田我空が国際舞台で初陣飾る

アジア第2部大会で若手が躍動、新体制「ACL2」の重要性高まる

【大阪／ドーハ共同】

アジアサッカー連盟（AFC）が主催するクラブ国際大会「AFCチャンピオンズリーグ2（ACL2）」は28日までにグループリーグ第5節を消化し、日本から唯一参戦しているガンバ大阪（G大阪）が快進撃を続けている。G大阪はグループFで5戦全勝（勝ち点15）を達成し、最終節を残して首位通過をほぼ確実にした。この快進撃を支える中で、プロ1年目の若き才能、FW名和田我空（ながた がく）選手が、国際舞台で待望のプロ初ゴールを記録し、アジアの舞台での存在感を示している。

刷新されたACL2でG大阪が示す実力

ACL2は、2024年シーズンからAFCがクラブ大会を再編した結果、従来の「AFCカップ」を刷新し、ACLエリート（最上位）に次ぐアジア第2部リーグとして位置づけられた大会である。アジア各国のクラブコンペティションランキング中堅国にも門戸が開かれ、大会のレベルと注目度は従来のAFCカップを大きく上回る。

G大阪は、タイのラーチャブリーFC、ベトナムのナムディンFCらが同居するグループFにおいて、圧倒的な攻撃力を見せつけている。最新の戦績によれば、G大阪は5試合で14得点2失点という驚異的な成績で、他を寄せ付けない強さだ。この結果、G大阪は2026年2月に開催される決勝トーナメント（ラウンド16）進出を盤石なものとした。

このACL2の優勝クラブは、翌シーズンのACLエリートのプレーオフ出場権を獲得できる。これは、国内リーグの順位に左右されず、アジアのトップステージへの道が開かれることを意味し、G大阪にとってこの国際タイトル獲得がクラブの未来を左右する重要なミッションとなっている。

名和田我空、国際舞台で待望のプロ初得点

G大阪の快進撃の中、ファンやメディアの熱い視線を集めているのが、プロ1年目の10代FW、名和田我空選手だ。宮崎県出身で、神村学園高等部時代から「超高校級」と称され、U-17、U-22の世代別日本代表としても活躍してきた名和田選手は、プロ入り後、Jリーグでのポジション争いの激しさから、出場機会が限られ苦戦が続いていた。

しかし、27日に行われたACL2グループステージ第5節の東方足球隊（香港）戦で、名和田選手はついにその才能を爆発させた。この試合で記録したゴールが、彼にとってプロキャリア初ゴールであり、国際大会での初得点となった。この一撃は、チームの勝利を決定づける重要な得点となり、G大阪のグループ首位突破に大きく貢献した。

名和田選手は、ACL2のグループリーグでこれまで5試合中4試合に出場しており、今回のゴールは、国際舞台での経験を着実に積み重ねてきた結果と言える。現在、彼は得点・アシストの公式記録にはまだ多く残していないものの、このプロ初ゴールを機に、決勝トーナメントでのさらなる起用が期待される。彼は将来的にA代表入り、さらにはオランダのアヤックスなど海外クラブへの移籍も噂される逸材であり、このACL2での活躍は、彼のキャリアにおける大きなターニングポイントとなるだろう。

アジア新体制と日本の国際戦略

ACL2は、従来のAFCカップの記録を引き継ぎつつも、大会価値を向上させたことで、アジア全体のサッカーレベル底上げに寄与している。日本勢は今季、最高峰のACLエリートとこのACL2に戦力を集中させており、AFCカップ（現AFCチャレンジリーグ）にはクラブを派遣していない。

G大阪がACL2で勝ち進むことは、日本のクラブコンペティションランキングポイントの積み上げに直結し、アジアにおける日本の地位を確固たるものにする上で非常に重要だ。

若き名和田我空選手のプロ初得点という明るいニュースとともに、G大阪がアジア第2部の頂点を目指す戦いは、これから本番を迎える。2026年2月から始まる決勝トーナメントで、名和田選手をはじめとする若手選手が、アジアの強豪クラブを相手にどのようなパフォーマンスを見せるのか、日本サッカー界の期待は高まるばかりだ。（了）