【2025年ゲーム総括】アクションRPG「黄金期」の深層:ソウルライクの標準化と攻めの多様化
ニュース要約: 2025年のゲーム市場は、アクションRPGが「黄金期」を迎えた。高難易度のソウルライク要素が市場のデファクトスタンダードとなり、オープンワールドやローグライクを取り込んだ多様な作品群が牽引。リプレイ性と「攻めのアクション」を促すシステムが主流化している。
2025年ゲーム市場総括:アクションRPG「黄金期」の深層
ソウルライクがデファクトスタンダードに進化、多様化と高難易度化を両立
(東京、2025年11月27日)
2025年のゲーム市場は、特にアクションRPGジャンルにおいて、過去に類を見ない豊作の年となった。「黄金期」とも称されるこの状況を牽引したのは、高難易度を特徴とする「ソウルライク」要素の主流化と、オープンワールドやローグライクといった他ジャンルの要素を大胆に取り込んだ多様な作品群である。本稿では、年間ランキングの分析を通じて、進化を続けるアクションRPGジャンルの最新トレンドと、2026年に向けた展望を探る。
競争激化の2025年ランキング:リプレイ性と没入感の追求
2025年の年間ランキング(11月時点)では、革新的なシステムを持つ作品が上位を占めた。首位に輝いたのは『ELDEN RING NIGHTREIGN』だ。これは大ヒット作『エルデンリング』の世界観を継承しつつ、ローグライク要素を加えることで、高い戦略性とリプレイ性を実現した。プレイヤーからは「新鮮な体験」と「達成感の大きさ」が高く評価されている。
また、リアルな中世描写で知られる『Kingdom Come: Deliverance II』が2位に入り、重厚なストーリーと世界観への没入感が重視される傾向も確認された。国産では、リブート作品として登場した『真・三國無双 ORIGINS』が伝統的な一騎当千アクションを戦略的に進化させ、シリーズファンを魅了。さらに『Pokémon LEGENDS Z-A』が、オープンワールド型アクションRPGとしてポケモンの新たな可能性を切り開き、幅広い層からの支持を集めた。
これらの上位作品に共通するのは、単なるアクションの爽快さだけでなく、「探索の自由度(オープンワールド)」や「繰り返し遊べる仕組み(ローグライク、デッキ構築)」といったリプレイ性の追求である。プレイヤーの総評にも「オープンワールドの進化」や「リプレイ性の高さ」が目立ち、アクションRPG体験の複合化が市場の主流となっている。
トレンドの核心:ソウルライクが「デファクトスタンダード」へ
2025年におけるアクションRPGジャンルの最も決定的な変化は、「ソウルライク」要素がニッチな高難易度ジャンルから、市場全体の「デファクトスタンダード」(事実上の標準)へと昇格した実態である。
近年、『Lies of P』がグローバルで累計販売数300万本を突破するなど、商業的な成功が確認された結果、ソウルライクは開発投資が集中するジャンルとなった。その結果、2025年以降に発売予定の新作アクションRPGの多くが高難易度要素を搭載し、ジャンルの裾野を広げている。
特筆すべきは、ソウルライクの「多様化と革新」である。従来のソウルライクの代名詞であった「スタミナ管理」を廃止し、「シンクロ率」などの独自システムを導入する動きが顕著だ。これは、被弾を恐れる防御的なプレイではなく、攻撃を続けることでシステム上の恩恵を得る「攻めのアクションRPG」をプレイヤーに促す設計思想の転換を示している。また、プレイアブルキャラクターを瞬時に切り替えるシステムも導入され、戦闘における戦術の幅が大幅に拡張された。
さらに、世界観もダークファンタジー一辺倒ではなく、中国の明代末期を舞台にした東洋的なナラティブや、個人的な復讐譚に焦点を当てたストーリーが増加しており、ユーザーの多様な嗜好に対応している。一方で、市場の成熟に伴い、高難易度ながらも初心者でも楽しめる「エントリーレベルのソウルライク」の登場も確認されており、プレイヤー層の拡大に寄与している。
2026年展望:HD-2Dと次世代機の融合
2026年に向けても、アクションRPGの進化は止まらない。特に注目されるのは、スクウェア・エニックスが手がける『冒険家エリオットの千年物語』だ。ドット絵と3DCGを融合させた「HD-2D」スタイルを初めて本格的なアクションRPGに適用する試みであり、次世代機であるNintendo Switch 2での先行体験版配信も話題を呼んでいる。
また、ソウルライクの牙城を固める『Lords of the Fallen II』も、前作で培った緊張感のある戦闘と奥深い世界観の継承が期待されており、コアなファンからの注目度は極めて高い。協力プレイを重視した『DuneCrawl』や、アークシステムワークスによる新作『DAMON and BABY』など、個性豊かな作品も控えており、市場の多様性がさらに深まる見込みだ。
2025年は、アクションRPGが単なる「ゲームジャンル」を超え、高難易度化と多様な表現形式を持つ「文化」として定着した年であった。今後も、技術革新と独創的なシステム設計を通じて、アクションRPGジャンルは刺激的な体験をプレイヤーに提供し続けるだろう。