【天童よしみ】50周年で紅白30回へ！不朽の「天童節」と体調維持の秘訣を語る

演歌の魂、不朽の「天童節」—歌手生活50周年、紅白30回目の節目に問う、歌い手の原点と健康の秘訣

【東京発 2025年11月28日 共同通信】

演歌界のレジェンド、天童よしみ（69）が、来る第76回NHK紅白歌合戦で30回目の出場を果たすことが決定し、大きな注目を集めている。半世紀にわたる歌手生活で培われた「天童節」は、時代を超えて多くの人々の心に響き続けている。最新アルバムのリリース、精力的な全国コンサートツアー、そして新たな挑戦となる映画出演など、その活動は衰えることを知らない。本稿では、節目の年を迎えた天童の最新動向と、50年もの長きにわたりトップランナーとして走り続ける彼女の「健康維持の秘訣」と「心に残る名曲秘話」に迫る。

紅白30回出場の重みと昭和歌謡への回帰

2025年12月31日に開催される第76回NHK紅白歌合戦において、天童よしみの出場は演歌・歌謡曲ファンにとって最大の関心事の一つである。現時点で歌唱曲は正式に発表されていないものの、11月26日にリリースされたアルバム『天童節 昭和百年名曲選』が選曲の鍵を握ると見られている。このアルバムは、昭和歌謡の名曲を天童独自の解釈で歌い上げたものであり、12月に東京国際フォーラムで開催される「昭和100年記念・100曲コンサート」での選曲とも関連性が深い。

30回目の紅白という記念すべき舞台で、彼女がどのような艶やかな衣装と、趣向を凝らしたステージ演出で臨むのか、期待が高まっている。長年のファンは、代表曲の中から、あるいは最新のアルバム収録曲の中から、時代を超えて愛される一曲が披露される可能性が高いと推測している。

2025年全国ツアー盛況、変わらぬ歌への情熱

天童よしみは、2025年も全国各地で精力的にコンサートツアーを展開している。特に6月末から8月末にかけては、サンシティ越谷市民ホールや大田区民ホール・アプリコ、ウェスタ川越 大ホールなど、関東圏を中心に多くの会場で公演が行われた。チケットは全席指定7,700円（税込）で一般発売され、多くのファンが「生」の天童節を堪能した。

また、5月21日には新アルバムCDが発売され、「昭和100年…変わらぬ想い… 心に沁みる天童節炸裂」と紹介された通り、自身のルーツである昭和の名曲への深い敬意が示されている。新たな録音技術によって磨き上げられた彼女の歌声は、ライブ音源とは一味違う、繊細かつ力強い魅力を放っている。

50年を支える「健康の秘訣」とプロの意識

歌手生活50周年という偉業を達成した天童よしみ。その長寿の秘訣は、徹底した体調管理と精神的な健康維持にある。彼女はインタビューの中で、ステージに立ち続けるためのプロ意識として、以下の点を挙げている。

まず、規則正しい生活と食事の徹底だ。特に喉のケアには細心の注意を払い、水分補給を欠かさず、刺激物を避ける食習慣を維持している。さらに、心のリフレッシュ法として「散歩や温泉に行く」「家族と過ごす時間を持つ」ことを大切にしており、「笑うこと」を免疫力アップの秘訣とし、「笑顔で歌うことが一番の健康法」だと語る。軽度のストレッチやウォーキングを日常に取り入れることで、声の出しやすさや集中力の維持に努めているという。

故郷への想いを乗せた名曲秘話

天童よしみの歌声が多くの聴衆の心を打つのは、そこに彼女自身の人生経験が深く投影されているからに他ならない。数ある名曲の中でも、特にエピソードが深いのが『なみだ恋』や『帰郷』である。

『なみだ恋』は、作詞家の言葉に心を打たれ、**「自分自身の人生と重ね合わせて涙を流しながら歌った」**というエピソードが有名だ。一方、2022年の50周年記念アルバムの表題曲でもある『帰郷』は、彼女の故郷である大阪府八尾市への強い思いが込められている。天童は「故郷の風景や家族の記憶を思い浮かべながら歌った。この曲は自分にとって人生の原点だ」と語っており、凱旋公演で地元のファンに囲まれ涙した場面は、今も多くの人々の記憶に残っている。

また、演歌ファンの間で「魂の曲」と称される『舟歌』では、歌うたびに人生の節目や出会い、別れを思い出し、「歌で人とつながれる喜び」を感じると述べている。

新たな挑戦と未来への展望

50周年記念コンサートの成功を経て、天童よしみは「年齢にとらわれず、歌い続けたい」と意欲を燃やし、近年では映画初出演を果たすなど、表現者としての新たな領域にも挑戦している。

演歌界の至宝として、その力強い歌声と温かい人柄でファンを魅了し続ける天童よしみ。最新のコンサートツアーや紅白歌合戦での熱唱を通じて、彼女の「天童節」はこれからも日本の歌謡史に確固たる足跡を刻み続けるだろう。ファンは、彼女のさらなる活躍と、次世代への影響力に期待を寄せている。