【NBA激戦】カリー31得点爆発！ウォリアーズがジャズを圧倒し西地区首位へ—負傷者続出とトレードの行方

【NBA戦線深層】ウォリアーズ、ジャズに快勝で西地区混戦をリード—カリー31得点も、深刻な負傷者続出で試練

ウォリアーズ 対 ジャズの熱戦は、西地区プレーオフ争いの行方を占う重要な一戦となった。ゴールデンステート・ウォリアーズは2025年11月24日（日本時間25日）、本拠地でユタ・ジャズと対戦し、エースのステフィン・カリー選手が躍動。終始優位に試合を進め、134対117でジャズを下した。この勝利により、ウォリアーズは歴史的な対戦成績における優位性を改めて示し、プレーオフシード争いで一歩前進した形だが、両チームを襲う深刻な負傷者問題が、今後のロードスケジュールに暗い影を落としている。（2025年11月25日付）

カリーが牽引した攻撃力、ジャズの堅守を打ち破る

この日のウォリアーズは、ステフィン・カリー選手が31得点を叩き出し、チームの攻撃を牽引した。安定した得点能力でジャズディフェンスを崩壊させ、17点差という大差での勝利に大きく貢献した。ジャズ側もカワイ・レナード選手が28得点、アンソニー・ベイリー選手が21得点と奮闘を見せたものの、ウォリアーズの勢いを止めるには至らなかった。

今回のウォリアーズ 対 ジャズ戦は、単なる一試合の結果に留まらない。西地区は現在、7位から13位までがわずか2.5ゲーム差にひしめき合う大混戦の様相を呈しており、ウォリアーズ（勝率59%）が上位シード獲得に近づく一方、ジャズ（勝率41%）は厳しい戦いを強いられている。この直接対決での勝利は、ウォリアーズのプレーオフ進出における優位性を強める結果となった。

カーHCの戦術的勝利：「個の打開力」が守備的ジャズを凌駕

ウォリアーズを率いるスティーブ・カーHCは、守備的な戦術で知られるジャズを打ち破るため、明確な戦略的変更を施した。鍵となったのは「個の打開力」と「スペーシング」を最大限に活かすラインナップの採用だ。

カーHCは、ジミー・バトラー選手などの個人技を生かす「最高の両面ラインナップ」を導入。クインテン・ポスト選手のアウトサイドシュートでペイントエリアを広げ、エースの1対1突破を可能にした。この戦術が奏功し、ジャズの堅い守備を崩壊させることに成功。特に、ターンオーバーからの得点差はウォリアーズが38対5と圧倒しており、カーHCの戦術変更が守備的ジャズを打ち破るための最大のポイントとなった。

一方で、敗れたジャズはオフェンスの停滞という深刻な課題に直面している。若手キープレイヤーの得点力向上とオフェンスの安定化が急務であり、この課題を解決できなければ、プレーオフ争いでの巻き返しは困難を極めるだろう。

活発化するトレード市場：ウォリアーズがジャズの若手に興味

ジャズのオフェンス崩壊は、トレード市場の憶測を呼んでいる。特にウォリアーズは、ジャズの若手主力であるラウリ・マルッカネン選手へのトレードに強い興味を示しているとされる。ウォリアーズは攻撃力の復活を目指しており、マルッカネン選手獲得は、そのカギとなり得る。約1600万ドルの契約を抱える選手のトレードを通じて、ウォリアーズがジャズの攻撃力を引き上げたいという意向は、西地区の勢力図を塗り替える可能性を秘めている。

ジャズは、若手の成長を促すか、あるいはトレードによる戦力補強を図るかの選択を迫られており、今後のチーム運営が注目される。

主力負傷の連鎖：激化するロードスケジュールへの懸念

今回の勝利はウォリアーズに勢いをもたらしたが、両チームとも深刻な負傷者問題を抱えており、今後のロードスケジュールに大きな影響を与えることが懸念される。

ウォリアーズでは、勝利の立役者であるステフィン・カリー選手に怪我離脱の懸念が強く残るほか、ドレイモンド・グリーン選手（内側靭帯の捻挫）、ジョナサン・カミングス選手、アル・ホーフォード選手といった主力が軒並み離脱中だ。

同様にジャズも、カイル・アンダーソン選手（下背部の怪我）、テイラー・ヘンドリックス選手（ハムストリング）などベテラン選手の欠場が相次いでいる。

両チームにとって、主力不在が続く現状は、ロースターの深さが試されるだけでなく、チームケミストリーや連携にも悪影響を及ぼしかねない。激化する西地区のプレーオフ争いにおいて、怪我の回復状況と、ベンチや若手選手の台頭が、今後の順位を左右する鍵となるだろう。ウォリアーズ 対 ジャズの次なる対戦までに、両チームがどのようにこの試練を乗り越えるのか、その動向から目が離せない。