【惜別と進化】上野動物園、双子パンダ返還期限と2026年開業「新交通システム」の未来図
ニュース要約: 上野動物園は、双子パンダ「シャオシャオ」「レイレイ」の2026年2月20日中国返還を前に、別れを惜しむ来園者で混雑している。同時に、老朽化したモノレールに代わる次世代の「上野動物園ライン」(仮称)が2026年度末の供用開始を目指して整備中。惜別の冬を迎えながらも、動物園は利便性向上と持続可能性を追求する変革期を迎えている。
惜別の冬、変革期迎える上野動物園:双子パンダの返還迫る中、未来の移動システム整備へ
【東京】 日本を代表する動物園の一つである上野動物園は、2025年11月現在、大きな転換期を迎えている。園の「顔」として親しまれてきたジャイアントパンダの双子、シャオシャオとレイレイの中国返還期限が迫る一方、老朽化で廃止されたモノレールに代わる次世代の新交通システムの整備計画が具体化しているためだ。多くの来園者が別れを惜しむ中、動物園は利便性向上と持続可能性を両立させる未来図を描き始めている。
迫る「2026年2月20日」:パンダ観覧の熱気
現在、上野動物園で最も注目を集めているのは、2021年6月生まれの双子パンダ、シャオシャオとレイレイの動向だ。両親であるリーリーとシンシンと共に、多くの都民に愛されてきた双子だが、中国返還の期限が2026年2月20日に設定されている。返還まで残り約2ヶ月半となり、動物園には連日、別れを惜しむ人々が足を運んでいる。
双子は現在も元気に過ごしており、気温が低い冬場ながらも、レイレイは室内で竹を食む穏やかな姿を見せ、一方のシャオシャオは空になった屋外プールに入り込むなど、活発な行動を見せているという。
観覧方法は双子で異なっており、シャオシャオは比較的待ち時間が短い自由観覧方式が導入されているが、レイレイは依然として従来の完全入れ替え制(各エリア1分程度)が継続されている。11月下旬の時点でも、レイレイの観覧には40分程度の待ち時間が発生しており、返還期限が近づくにつれ、さらなる混雑が予想される。
特に、年末年始の動向には注意が必要だ。上野動物園は12月29日から1月1日まで休園し、年明けは1月2日から開園する。初開園日(1月2日)は例年、ジャイアントパンダ観覧エリアを中心に長時間の待ち時間が発生するため、動物園側は開園時刻(9時30分)前の到着を推奨している。予約制は導入されていないため、混雑状況の事前確認と早朝来園が必須となる。
2026年度末へ、次世代「上野動物園ライン」の全貌
双子のパンダが去った後も、上野動物園の進化は止まらない。園内の東園と西園を結び、長らく親しまれながら2019年に老朽化のため廃止されたモノレールに代わる新しい交通システムの整備が進行中だ。
東京都建設局は、2026年度末の供用開始を目指し、モノレールのルートを最大限活用した新交通システム「上野動物園ライン」(仮称)の整備を進めている。選定されたのは、脱輪の心配がない高い安全性を持ち、ジェットコースターと同様の構造を利用した乗り物だ。上り勾配ではモーター駆動、下り勾配では位置エネルギーを利用する省エネ設計が特徴である。
新システム導入に伴い、駅舎の配置が一部変更される。東園駅は既存の位置が活用されるが、西園駅は、2020年に整備された「パンダのもり」に近接しているため、不忍池寄りに移設される。両駅とも園内施設への影響を最小限に抑えるため、施設の2階以上に設置される計画だ。
この新しい交通機関は、単なる移動手段としてだけでなく、「楽しめる交通」として位置づけられており、動物園の景観との調和を図ったデザインが導入される見込みだ。
上野動物園は、パンダという象徴的な存在との別れを惜しみつつも、新交通システムの導入によって、来園者の利便性を飛躍的に向上させ、次なる時代へと歩みを進める。2026年に向けて、日本の動物園の未来を担う新たな姿に期待が寄せられている。