【深層】とろサーモン久保田が告発した「大物MC」の絶対的権力：萎縮する業界の閉塞感

【深層】とろサーモン久保田が告発した「大物MC」の絶対的権力構造：萎縮する現場と業界の閉塞感

1. 導入：芸人の覚悟が問うテレビ界のヒエラルキー

2025年11月、お笑いコンビ「とろサーモン」の久保田かずのぶ氏（46）が、テレビ朝日系の音声バラエティ番組『耳の穴かっぽじって聞け！』において、業界の特定の「大物MC」に対する強い苦言を呈した。この発言は放送直後から大きな波紋を呼び、インターネット上では「とろサーモン久保田 大物mc 誰」というキーワードが検索ランキングの上位を占める事態となっている。

久保田氏の発言は、単なる個人的な不満の表明に留まらず、長年にわたり日本のテレビ業界、特にバラエティ番組の現場に根付いてきたMC（司会者）の絶対的な権力構造と、その下で働く若手芸人や後輩たちが直面する「萎縮の空気」を公の場で問題提起したものとして、注目を集めている。

2. 告発された「大物MC」の具体的な言動

久保田氏が「ずっと納得いかない一人のMC」として槍玉に挙げた人物像は、極めて具体的かつ深刻なものであった。彼は、そのMCが現場で以下のような高圧的かつ冷徹な態度を取っていると指摘している。

最も衝撃的だったのは、若手芸人に対して高圧的に「お前おもろないねん」と言い放つ行為や、M-1グランプリチャンピオンの肩書きを持つ自身に対しても「まだ言うとんかい」と冷めた反応を見せる点だ。久保田氏は、自身がリスペクトを持って現場に臨んでいるにもかかわらず、その久保田 大物mcの言動が、現場の空気を著しく悪化させ、出演者全体のモチベーションを削いでいると主張した。

さらに、そのMCは表向きは「いい人」として世間に認識されているが、裏では後輩に対してくどくどと説教をしたり、ミスを執拗に責め立てるなど、表裏の顔が大きく乖離しているという。久保田氏は「売れれば売れるほど、そのMCに意見を言える人がいなくなる」という、芸能界特有の構造的な問題を指摘し、「誰かが声をあげなければ、今後も被害者が生まれる」との強い覚悟を示した。

3. 業界の閉塞感と「空気読み文化」の深層

この「とろサーモン久保田」氏による告発が、なぜこれほどまでに大きな関心を集めているのか。それは、久保田氏が指摘する問題が、日本のバラエティ界におけるMCの「絶対的権力」を象徴しているからに他ならない。

長年、番組の顔として君臨するベテランMCは、制作スタッフや出演者の選定にまで影響力を持ち、その意向が番組の成否を左右する。このため、とろサーモン久保田 mcの言うように、若手芸人は仕事を得るため、あるいは干されないために、MCの顔色をうかがい、「空気を読む」ことを強いられる。MCの厳しい言動も、若手にとっては「指導」や「仕方ないこと」として受け入れざるを得ない構造が存在する。

久保田氏は、長年の鬱憤が限界点を超えたとして「ゲージが200を超えたのでここでしゃべる」と語り、この閉塞した状況を打破する必要性を訴えた。彼の発言は、若手芸人の創作意欲や自由な表現を阻害する、業界の旧態依然としたヒエラルキーに対する、鋭い批判となっている。

4. 憶測の拡散：「久保田 大物mc 誰」の特定に躍起

久保田氏が具体的な名前を公表していないため、現在、ネット上では「久保田 大物mc 誰」という形で、様々なベテラン芸人や司会者の名前が候補として取り沙汰されている。

情報として挙げられている大物MCの特徴は、「吉本興業クラス並みの大手事務所に所属」「お笑い界で長年司会業を務める」「関西弁で若手に厳しい」といったものであり、ネットユーザーの間では複数の有力候補が浮上している状況だ。しかし、久保田氏自身は「特定のたった一人」を指していると強調しており、真の標的は依然として特定されていない。

この憶測の広がりは、視聴者側もまた、テレビ業界の不透明な力関係や、現場の「見えない圧力」に強い関心を持っていることの裏返しと言えるだろう。

5. 業界健全化への一石：久保田氏の覚悟

久保田氏は、今回の告発によって自身が不利益を被る可能性があることも承知の上で、「気分を害したとしても対応する覚悟がある」と述べている。彼の動機は、個人的な復讐ではなく、業界の健全化、そして後輩たちが理不尽な圧力に晒されないようにするという「正義感」に根差している。

今回の「とろサーモン久保田 大物mc」発言は、テレビ業界が長年抱えてきた、ベテランMCの権力集中と、それに伴う若手へのハラスメント的な言動が、もはや看過できないレベルに達していることを示唆している。久保田氏が投じた一石が、業界内の「空気」や「力関係」をどのように変えていくのか。今後のテレビ業界の自己浄化能力が試されている。

（了）