衝撃の5戦全勝19得点無失点!スペイン代表、W杯出場に王手
ニュース要約: 2026年W杯欧州予選でスペイン代表が快進撃を続けている。ジョージア戦に4-0で快勝し、予選5戦全勝、驚異の「19得点無失点」という記録を樹立。デ・ラ・フエンテ監督の攻撃的な戦術と、オヤルサバルら若手の躍動により、W杯本大会出場に王手をかけた「無敵艦隊」の真価に迫る。
衝撃の「無失点」快進撃!スペイン代表、W杯予選でジョージアを圧倒。デ・ラ・フエンテ体制の真価と複雑なサポーター事情
2026年FIFAワールドカップ欧州予選は佳境を迎えているが、グループEでは早くも「無敵艦隊」スペイン代表が圧倒的な強さを見せつけ、本大会出場に王手をかけている。
去る11月15日(現地時間)、スペイン代表は敵地でジョージア代表と対戦し、ミケル・オヤルサバルの2得点を含む4-0で快勝を収めた。この結果、スペインは予選5戦全勝、しかも驚異の19得点無失点というパーフェクトな成績を継続。ルイス・デ・ラ・フエンテ監督率いるチームは、盤石の態勢でW杯の切符を手にしようとしている。
盤石の4-0完勝劇:オヤルサバルが牽引
ジョージアの首都トビリシで行われたこの一戦は、序盤からスペインが主導権を握る展開となった。前半11分、オヤルサバルがPKを沈めて先制点を挙げると、その後もマルティン・スビメンディ、フェラン・トーレスが立て続けにゴールを奪い、前半だけで3-0とする。
後半に入っても攻撃の手を緩めず、63分には再びオヤルサバルがヘディングで追加点。2得点を挙げたオヤルサバルは、これで今予選8試合で8得点と決定力の高さを誇示しており、新体制における攻撃の核として完全に機能している。
ジョージア側も、注目の若手クヴァラツヘリアを中心とした反撃を試みたが、スペインの堅牢な守備網と素早い切り替えの前に、最後までゴールを割ることはできなかった。
この大勝により、スペインは勝ち点15でグループEの首位を独走。最終となる第6節のトルコ戦で大敗しない限り、13大会連続17回目のワールドカップ出場がほぼ確実となった。
デ・ラ・フエンテ監督の戦術革命と若手の躍動
スペインのこの圧倒的な強さは、2023年よりチームを率いるルイス・デ・ラ・フエンテ監督の戦術モデルが浸透した結果と言えるだろう。
デ・ラ・フエンテ監督は、従来のポゼッションサッカーに、より攻撃的な「テリトリアルドミネーション(領土支配)」の概念を持ち込み、高いインテンシティでのプレッシングと攻撃展開を基本としている。ジョージア戦ではシュート数33本、xG(ゴール期待値)3.96を記録するなど、相手をねじ伏せる攻撃力が際立っている。
また、監督は積極的に若手を起用し、チームの活性化を図っている。中盤の創造主ペドリは緻密なポジショニングと卓越したテクニックでビルドアップを支え、攻撃的なウイングであるオヤルサバルやジェルミー・ピノといった選手たちが得点力を高めている。
指揮官は好調な成績にも慢心することなく、「国際試合では何が起こるか分からない」と警戒心を保っているが、この充実した戦力と戦術の浸透度を見れば、2026年W杯本大会における優勝候補の一角として期待が高まるのは当然の流れだ。
王手がかかった「無敵艦隊」と国内の複雑な熱狂
W杯出場に王手をかけたスペイン代表に対し、国内のファンはSNSなどで熱狂的な反応を見せている。特に無失点での全勝記録継続は大きな誇りとなっており、本大会に向けての期待は高まる一方だ。
しかしながら、スペイン国内のサポーター事情には、やや複雑な側面も存在する。
過去の国際大会において、スペイン代表戦は人口の約4人に1人が観戦するほどの注目度を誇るものの、一部では「見てはいるが、そこまでの熱狂はない」という微妙な温度差も指摘されてきた。地域によってはクラブへの忠誠心が代表への関心を上回る傾向があり、これが「スペイン代表は人気に欠ける」という誤解を生む一因ともなっている。
だが、今回の予選での圧倒的なパフォーマンスは、そうした複雑な感情を払拭しつつある。5戦19得点無失点という完璧な成績は、ファンに純粋な興奮と期待をもたらすのに十分だ。
最終節のトルコ戦を乗り切れば、スペイン代表は堂々とW杯本大会の舞台に進むことになる。デ・ラ・フエンテ体制の下で若手が躍動する「無敵艦隊」が、2026年の世界でどのような輝きを放つのか、日本のサッカーファンもその動向から目が離せない。(了)