日向坂46、激動の「挑戦と継承」15作連続首位と新体制が描く未来図
ニュース要約: アイドルグループ日向坂46は、最新シングルで15作連続首位という金字塔を打ち立てた一方で、主要メンバーの卒業が相次ぎ、激動の世代交代期を迎えている。新体制は、アリーナツアーや紅白歌合戦を通じて「ハッピーオーラ」の継承を急務とし、2026年開催の横浜スタジアム公演という未来の目標に向け、過去の成功を土台に挑戦を続けている。
激動の「挑戦」を経て新体制へ 日向坂46、記録的偉業と世代交代の狭間で描く未来図
【東京】 年末の国民的番組、NHK紅白歌合戦への2度目の出場を控え、アイドルグループ日向坂46が激動の時期を迎えている。最新シングルでの連続記録更新という金字塔を打ち立てる一方で、グループの顔とも言える主要メンバーの卒業が相次ぎ、体制は大きな変革期にある。2025年は、日向坂46にとって、過去の成功を土台に未来へのバトンを繋ぐ「挑戦と継承」の一年として歴史に刻まれそうだ。
15作連続首位の金字塔、新体制の基盤を証明
日向坂46の勢いを象徴するのが、最新シングル「お願いバッハ!」の売上動向だ。9月に発売された同作は初週売上45.1万枚を記録し、前作を上回る好成績を収めた。特筆すべきは、デビューシングル「キュン」から15作連続でシングルチャート1位を獲得した点である。これは女性アーティスト歴代における極めて稀な大記録であり、「1stからのシングル連続初週売上30万枚超え」も15作連続に更新。グループの揺るぎない人気と、ファン層の安定的な支持を明確に示した形となった。
この記録達成は、グループが大きな転換期を迎えている中で達成されたことに、より大きな意味を持つ。現在開催中のアリーナツアー「日向坂46 ARENA TOUR 2025『MONSTER GROOVE』」は、一期生が全員卒業し、二期生から五期生による「新生・日向坂46」として臨む初めての全国ツアーだ。体制の変更が活動の勢いを減速させかねない状況下で、売上記録を維持、さらには更新した事実は、グループの基盤が確立され、新世代メンバーへの期待が着実に高まっていることを証明している。
卒業ラッシュが促す「ハッピーオーラ」の継承
2024年から2025年にかけて、日向坂46はグループの核を担ってきたメンバーの卒業が相次いだ。加藤史帆、東村芽依、丹生明里、濱岸ひより、佐々木美玲、そしてキャプテンの佐々木久美、河田陽菜といった主要メンバーが次々とグループを巣立っている。特に、長きにわたりグループを牽引してきた一期生や二期生の中心メンバーが抜けることは、短期的にはパフォーマンスやメディア露出に影響を与える可能性は否定できない。
しかし、この卒業ラッシュは単なる「喪失」ではなく、「継承」のドラマとして描かれている。11月に行われた河田陽菜の卒業セレモニーでは、後輩メンバーが先輩の背中から学んだ絆や感謝の念を強く示し、新体制への意識を共有した。現体制では高瀬愛奈が最後の一期生として、グループの歴史と精神を繋ぐ重要な役割を担う。卒業メンバーが個人のキャリアを追求する一方で、グループとしては三期生、四期生を中心とする若手メンバーの育成と、新たな「ハッピーオーラ」の創出が急務となっている。
紅白での「アザトカワイイ」に込める集大成
年末の風物詩であるNHK紅白歌合戦は、この挑戦の一年の集大成となる。2回目の出場となる日向坂46は、パフォーマンス曲として「アザトカワイイ」を披露すると発表した。
キャプテンを務めてきた佐々木久美も意気込みを語るように、彼女たちの持ち味である、視聴者が自然と笑顔になるような明るく親しみやすいステージが期待されている。「アザトカワイイ」は、グループの持つ元気で前向きなエネルギーを象徴する楽曲であり、坂道グループ3組(乃木坂46、櫻坂46、日向坂46)が再び集結する可能性も示唆される大舞台で、新体制への移行期におけるグループの充実した実力を示す場となるだろう。
2026年、横浜スタジアムでの飛躍
そして、日向坂46は未来への布石を打ち続けている。現在開催中のアリーナツアーの最中に、2026年の大型ライブ開催が次々と決定した。
最大のニュースは、デビュー7周年を記念する「7回目のひな誕祭」が、2026年4月4日・5日に神奈川県の横浜スタジアムで開催されることだ。これまでの会場よりも大規模なスタジアム公演は、新体制での活動規模の拡大を明確に示すものとなる。さらに、2026年1月にはKアリーナ横浜で櫻坂46との合同ライブも予定されており、坂道グループ間の連携も強化される見込みだ。
記録的な売上を背景に、主要メンバーの卒業を経て世代交代を急ぐ日向坂46。グループが保持する「ハッピーオーラ」を次世代へと受け継ぎながら、2026年の横浜スタジアムという大舞台に向け、彼女たちの挑戦は止まらない。