【分析】ソシエダ逆転劇の深層:久保建英が呼び込んだ流れと欧州への視界
ニュース要約: ラ・リーガ第13節、ソシエダはオサスナに3-1で劇的な逆転勝利を収めた。前半にリードを許すも、後半の戦術修正と久保建英の途中投入が攻撃を活性化。久保の献身的なプレーに加え、バレネチェアの50メートル弾などで勝利を確定。チームは欧州カップ戦出場権争いに向けて重要な勢いをつけた。
【戦術分析】ソシエダ、逆転劇の深層 久保建英が呼び込んだ「流れ」と欧州への視界
2025年11月23日
スペインのプロサッカーリーグ、ラ・リーガは中盤戦を迎え、欧州カップ戦出場権を巡る争いが激化している。その中で、レアル・ソシエダは22日に行われた第13節、アウェーでのオサスナ 対 ソシエダ戦において、苦しみながらも3-1で逆転勝利を収めた。この勝利は今季初のアウェー戦白星であり、チームが上位戦線に踏みとどまる上で極めて大きな意味を持つ。
前半に先制を許す展開から、後半の戦術的な修正と、日本代表MF久保建英(くぼ・たけふさ)の途中投入が流れを一変させた。この劇的な逆転劇の背景には、イマノル・アルグアシル監督の的確な采配と、主要選手たちの高い決定力が凝縮されていた。
前半の停滞を破る、後半の「攻撃的ギアチェンジ」
試合は前半、ホームのオサスナの堅守と鋭いカウンターに苦しむ展開となった。ソシエダはボール保持率では優位に立ったものの、効果的な決定機を作り出せず、42分にセットプレーから先制点を許す。守備面での対応の甘さが露呈する形となり、重苦しいムードでハーフタイムを迎えた。
しかし、アルグアシル監督は後半、攻撃的な選手交代とポジショニングの修正を断行する。この戦術的ギアチェンジこそが、勝利の最大の要因となった。
修正が功を奏し、ソシエダは後半開始早々の53分、ブライス・メンデスの同点ゴールで息を吹き返す。さらに59分には、ミケル・オヤルサバルからのパスを受けたゴンサロ・ゲデスが逆転ゴールを叩き込み、一気に試合の主導権を握った。
久保建英の投入と攻撃の活性化
そして、この攻撃のリズムを決定づけたのが、後半15分に投入された久保建英の存在だ。この日ベンチスタートとなった久保は、ピッチに入るとすぐに積極的なボール運びと連携プレーで前線の停滞感を打破した。
久保のスピードと技術は、オサスナ守備陣に新たなプレッシャーを与え、攻撃の起点を多角化させた。終盤のアディショナルタイムには、カットインから左足シュートを放つなど、常にゴールを意識したプレーでチームの士気を高めた。久保がもたらす「攻撃の活性化」は、もはやレアルソシエダの勝利の方程式に不可欠な要素となっている。
50メートル弾が示すチームの勢い
逆転後も攻め手を緩めないソシエダは、82分に圧巻の追加点を奪う。アンデル・バレネチェアが、約50メートルという驚異的なミドルレンジからロングシュートを放ち、これがネットに突き刺さるスーパーゴールとなった。復帰戦でのバレネチェアのこの一撃は、相手守備の意表を突くだけでなく、チーム全体の士気を最高潮に高めた。
最終的に3-1で勝利を収めたレアル・ソシエダは、ここ5試合で勝ち点11を獲得するなど、調子を上向かせている。この試合で得た3ポイントは、チームの自信を深めるだけでなく、今季の目標達成に向けた重要な布石となる。
欧州カップ戦出場権争いへの影響
現在のラ・リーガの順位表を見る限り、レアル・ソシエダは優勝争いの上位グループからはやや距離がある状態にある。しかし、このオサスナ戦での逆転勝利を含む安定した勝ち点の積み上げは、欧州カップ戦出場権、特に上位6位以内に入るための競争に大きな影響を与えている。
レアルソシエダの今季の目標は、チャンピオンズリーグやヨーロッパリーグなど、欧州大会への切符を勝ち取ることにある。久保建英をはじめとする主要選手たちが、負傷から復帰し、高いパフォーマンスを発揮し続けることができれば、チームは中位から上位へと確実に順位を押し上げることが可能だ。
今回のオサスナ 対 ソシエダ戦で示された、後半の修正力と決定力は、ソシエダが欧州の舞台を目指す上で必要な「タフさ」を証明したと言える。久保建英の創造性と、メンデス、ゲデス、バレネチェアらの得点能力が融合した攻撃陣は、今後リーグ戦の行方を左右する存在となるだろう。ソシエダの戦いは、これからが本番を迎える。