ダート界の新時代へ!3歳王者ナルカミが挑む「チャンピオンズカップ2025」世代交代の行方
ニュース要約: 12月7日開催のチャンピオンズカップ2025。焦点は、ダート三冠を制しレーティング「117」を持つ3歳王者ナルカミが、古馬勢を破り真の統一王者となるか。中京ダート1800mの特殊なコースで、経験豊富な戸崎騎手が若き王者のポテンシャルを最大限に引き出し、ダート界の勢力図を塗り替えられるかに注目が集まる。
【展望】ダート界の新時代、3歳王者「ナルカミ」が古馬の壁に挑む――「チャンピオンズカップ 2025」世代交代の行方
2025年11月30日 記者:藤井 啓太
12月7日、中京競馬場ダート1800mを舞台に、ダート王者を決定する最高峰の戦い「チャンピオンズカップ」(GⅠ)が発走を迎える。今年の焦点は、何といってもダート三冠を制し、破竹の勢いで頂点に駆け上がってきた3歳馬、ナルカミ(牡3・田中博康厩舎)の挑戦にある。日本のダート界が長らく待ち望んだ世代交代の波は、この一戦で完遂されるのか。競馬ファンのみならず、関係者の熱い視線が中京の砂に注がれている。
驚異のレーティング「117」 ナルカミの絶対的評価
チャンピオンズカップ 2025に登録された有力馬の中で、ナルカミが持つ実績は突出している。ジャパンダートクラシックを含む4連勝という勢いはもちろん、特筆すべきはそのレーティングだ。JRAが発表した日本馬のレーティングにおいて、ナルカミはウィルソンテソーロと並ぶ「117」を獲得。これは、わずか3歳にして古馬の一線級に肩を並べるどころか、事実上、ダート路線のトップ評価を得ていることを意味する。
父サンダースノー、母父ディープインパクトという、スピードとパワーを兼ね備えた血統背景を持つナルカミは、前走のジャパンダートクラシックで見せたパフォーマンスが圧巻だった。ハイペースの中を先行しながら、直線では後続の追撃を全く寄せ付けず、2馬身半差をつけて完勝。この勝利により、同馬は3歳世代の統一王者の座を確固たるものとした。
しかし、GⅠの舞台で真の統一王者となるためには、古馬の壁を打ち破る必要がある。今年のチャンピオンズカップは、ミッキーファイトなど従来の強豪が不在の中、ナルカミ、ルクソールカフェ、ダブルハートボンドといった新興勢力が、ウィルソンテソーロら実績馬に挑む構図となった。
勝利への鍵:中京ダート1800mの特性
チャンピオンズカップが開催される中京ダート1800mは、他の競馬場とは一線を画す特殊なコース設計を持つ。コーナー半径が急なため、外枠不利の傾向が強く、特に内枠(過去データでは3~5枠)に入った馬の好走率が高い。また、ゴール前には高低差2.0mの急坂が設けられており、先行・逃げ馬が粘り込みやすい一方で、直線での差し馬の決め手が問われる。
ナルカミのこれまでのレース運びを見ると、先行力を持ちながらも、ラストの急坂で失速しない持続力を兼ね備えている点が強みだ。予想オッズでも4.8倍の最有力候補として挙げられており、市場の評価は極めて高い。
この大一番で手綱を取るのは、ベテランの戸崎圭太騎手(57.0キロ)。戸崎騎手は、中京ダートの難しさを熟知しており、スタート直後のポジション取りと、急坂での仕掛けのタイミングが勝利への決定的なターニングポイントとなる。経験豊富なジョッキーが、若き王者のポテンシャルを最大限に引き出せるかに注目が集まる。
ダート路線の勢力図を塗り替える一戦
チャンピオンズカップ 2025の結果は、単に一年のダート王者を決めるだけでなく、今後のダート路線の勢力図を大きく左右する。もしナルカミが古馬を破って勝利を収めれば、それはダート界における完全な世代交代を意味し、その後の東京大賞典やサウジカップ、ドバイワールドカップといった国際舞台への戦略にも影響を与える。
特に、近年、日本のダート馬は国際的な評価が高まっており、若くして最高峰の舞台を制したナルカミが、今後の日本競馬の国際競争力を牽引する存在となる可能性は非常に高い。
関係者は、ナルカミが持つ若さと実績が、既存の古馬勢力に挑戦し、ダート競走の新たな競争構造を作り出すことを期待している。12月7日、中京の砂の上で、新時代の旗手ナルカミが古馬の壁を打ち破り、真の統一王者として栄冠を掴む瞬間を、競馬ファンは固唾を飲んで待っている。