【山形】劇的勝利で11位終戦! J1復帰へ「課題山積」オフの体制強化と攻守再構築が急務
ニュース要約: モンテディオ山形は藤枝に2-1で勝利し11位でシーズンを終えた。終盤7戦無敗と意地を見せたが、J1復帰には攻守両面で課題が山積。特に攻撃効率とボール奪取力の向上が急務であり、渡辺監督続投の下、オフシーズンでの体制強化と戦術の見直しが来季の命運を握る。
モンテディオ山形、終盤の意地見せ11位フィニッシュ J1復帰へ課題山積、オフの体制強化が急務に
【山形】 明治安田J2リーグは29日、全日程を終了し、モンテディオ山形はホームのNDソフトスタジアム山形で藤枝MYFCを2-1で下し、有終の美を飾った。この勝利により山形は最終順位11位で2025シーズンを終えた。終盤7試合負けなしと調子を上げたものの、シーズンを通して昇格争いに絡めなかった事実は重く、来季のJ1復帰に向け、攻守両面での抜本的な課題解決が求められている。
最終戦「山形 対 藤枝」 土居の決勝弾が勝敗を分ける
17,261人の大観衆が詰めかけたNDスタでの一戦は、山形が試合の主導権を握る形で進んだ。
前半9分、MF寺山翼が先制点を挙げ、幸先の良いスタートを切った山形だったが、後半に入ると一時的な停滞が見られた。対する藤枝は、残留争いのプレッシャーの中、後半31分に森侑里が同点弾を叩き込み、試合は振り出しに戻る。
しかし、この日のヒーローはベテランFW土居聖真だった。後半39分(84分)、土居が混戦から決勝点を挙げ、ホーム最終戦を劇的な勝利で締めくくった。
対戦相手の藤枝MYFCは、この敗戦で8試合勝ちなしとなり、15位でシーズンを終えた。攻撃的なスタイルが持ち味だった藤枝だが、シーズン終盤は守備的にならざるを得ない状況で攻撃力が低下。J2残留争いにおいて苦しい立場に追い込まれる形となった。
山形 対 藤枝の試合は、山形が終盤の集中力と個の力を発揮した結果と言える。特に、シーズン終盤にエンジンがかかり、無敗で好調を維持した点は来季へ繋がる光明だ。
11位の現実:攻撃効率とボール奪取力の課題
最終戦を勝利で飾ったモンテディオ山形だが、シーズン全体の戦いぶりを分析すると、J1昇格への道のりが依然として険しいことが浮き彫りになる。
山形は今季、ゴール数ではリーグ上位に位置しながらも、シュートやチャンスビルディングにおける効率が低く、決定機を確実にモノにする力が不足していた。特に、セットプレーやクロスの成功率が他チームに比べて劣っており、攻撃の起点を効果的に作れない場面が散見された。ディサロ燦シルヴァーノや高橋潤哉といった得点期待値の高い選手を擁しながら、組織的な連携の精度が課題として残った。
守備面でも、ボール奪取力とタックルの数字が低く、安定性に欠ける点が明確になった。クリア数は高いものの、相手の攻撃の芽を摘む積極的なボール奪取が不足しており、後手に回る展開が目立った。また、警告数の多さも課題の一つであり、ファウルを減らし、安定したプレーを継続することが守備の安定化に直結する。
J2リーグで11位という順位は、クラブ新記録の9連勝を達成した昨季の勢いを維持できなかったことを示しており、戦術の成熟度とチームの一貫性が問われる結果となった。
渡辺監督の続投と来季に向けた「攻守のバランス」
2025シーズンを終え、クラブは既に2026シーズンに向けた準備を進めている。渡辺晋監督は、来季の新体制発表の場で「優勝、昇格が唯一にして最大の目標。必ず成し遂げる」と強い決意を表明しており、課題克服に向けた戦術の見直しが急務となる。
来季のチーム強化において鍵となるのは、以下の三点に集約される。
- アタッキングプレーの効率化: パス精度と連携面の強化を図り、決定機を増やすためのセットプレーとクロスの精度向上は避けて通れない。
- 守備の安定化: ボール奪取力を高めるためのトレーニングと、タックル精度の改善。ファウルを減らし、カードのリスクを抑えた安定した守備組織の構築。
- チームの総合力向上: アナリストやトレーナーといったスタッフ体制の強化が行われており、科学的なアプローチに基づくチーム力の底上げが期待される。
オフシーズンには、契約満了選手や新加入選手の発表など、移籍市場の動きが活発化すると見られる。特に、チームの弱点を補強する即戦力選手の獲得や、若手選手の育成戦略が、来季のモンテディオ山形の命運を握るだろう。
J2リーグの激しい競争を勝ち抜き、悲願のJ1復帰を果たすためには、今シーズンの反省を踏まえ、攻守のバランスを整えたよりタフなチームへの変革が求められている。サポーターは、クラブが掲げる「優勝、昇格」という目標に向け、オフシーズンの動向を固唾を飲んで見守っている。