清宮幸太郎、キャリアハイの2025年を経て「ミート力と守備」再構築へ 2026年の正念場

清宮幸太郎、キャリアハイ達成で迎える正念場 2026年へ「ミート力」と「守備」を再構築

【札幌発】 北海道日本ハムファイターズの清宮幸太郎内野手（26）が、2025年シーズンにプロ入り後最高の成績を残し、チームのリーグ優勝に大きく貢献した。138試合に出場し、打率.272、12本塁打、65打点、そしてリーグ2位となる143安打を記録。長年の課題であった安定性を克服し、中軸打者としての地位を固めた形だ。現在、オフシーズンを迎えているが、好成績に伴う契約更改（年俸）への注目が集まる中、清宮選手は来季さらなる飛躍を目指し、自身の強化プランを着々と進めている。

飛躍の2025年シーズン：143安打が示す進化

2025年シーズンは、清宮幸太郎選手にとってまさにキャリアハイの年となった。出場試合数、打点、安打数はいずれも自己最高を大幅に更新し、プロ入り後初めてシーズン100安打超えを達成。長打率.392、OPS.722と、打撃の安定感が増したことが数字に表れている。特に夏場以降の活躍は目覚ましく、打線の中心としてチームを牽引し、リーグ優勝への重要なファクターとなった。

この成績向上には、本拠地が「エスコンフィールドHOKKAIDO」に移転した環境の変化も大きく影響しているとの分析が多い。両翼が狭く、フェンスの低い新球場の特性は、清宮選手の長打力を引き出す追い風となり、打撃成績の底上げに繋がったとみられる。

現在、具体的な契約更改の進捗は公式に発表されていないが、昨年の200万円増の契約更改と比較しても、今年の成績向上ぶりから大幅な年俸アップが確実視されており、交渉の行方が注目されている状況だ。

課題克服へ：外角球と左投手への対応強化

輝かしい成績を残した一方で、清宮選手は中軸を担う上で依然として残る課題と向き合っている。特に、右打者としての外角球への対応や、左投手との対戦におけるミート力の不安定さが指摘されてきた。NPB公式サイトの後半戦展望でも、万波中正選手やフランミル・レイエス選手らと共に、清宮選手のさらなる打棒の安定がチームの鍵を握ると強調されていた。

この課題克服こそが、来季のタイトル争いや真の和製大砲への進化に不可欠だと判断した清宮選手は、オフシーズンに入り、打撃技術の「再構築」に着手した。

強化プランの柱は「打撃フォームの見直し」と「ミート力の徹底強化」だ。「外角球や左投手にも対応できるミート力を高める」ことを目標に、専門トレーナーと共に集中的な練習を積んでいる模様だ。プロスピAなどのゲーム評価でも「打撃を極めし者」の称号が推奨されるなど、ミートとパワーのバランスを意識したトレーニングが、実戦での安定性を生み出す鍵となる。

三塁手としての信頼回復とチーム内競争

打撃面だけでなく、守備面での向上も清宮幸太郎選手のオフの重要なテーマだ。2025年シーズンは三塁手としてオールスターゲームにも選出されるなど、守備面での信頼も高まったが、新球場の特性を活かすための機動力と打球処理の判断力強化が急務となっている。

清宮選手は三塁手を主軸としつつ、一塁手や外野手としても起用される柔軟性を持つ。来季のチーム構想において、彼は主に3番または4番打者として攻撃の核となることが期待されているが、チーム内では万波選手やレイエス選手といった攻撃力のある選手たちとのポジション争いも激しさを増す見込みだ。

清宮選手が打撃と守備の両面で安定した結果を残し、競争を勝ち抜くことができれば、北海道日本ハムファイターズの2026年シーズンはさらに上位進出が期待できる。

メンタル強化と来季への誓い

また、中軸選手としてのプレッシャーに対応するため、清宮選手はメンタルトレーニングやリーダーシップ研修にも積極的に参加している。選手会主催のプログラムなどを通じて、心理的なサポートを受け、精神的な安定を図ることで、年間を通して高いパフォーマンスを維持することを目指す。

清宮選手は「安定した結果」を残すことに重点を置き、来季は打率3割、30本塁打の大台を目指す。キャリアハイを更新した清宮幸太郎選手のオフシーズンの取り組みは、来春のキャンプインに向けて、日本ハムの未来を担う若き主砲として、さらなる注目を集めることとなるだろう。