J2残留へ執念!富山、後半AT香川劇的弾で甲府を撃破し最終節へ望み
ニュース要約: J2残留圏外のカターレ富山は、ヴァンフォーレ甲府との「命運をかけた」一戦に臨み、後半アディショナルタイム5分に香川勇気の劇的ゴールで1-0と勝利を収めた。敗れれば降格が濃厚となる状況下で、土壇場での勝ち点3を獲得し、辛うじて残留への望みを最終節へ繋いだ。記事は、この激闘の詳細と、富山が抱える構造的課題、来季に向けた積極的な戦力補強の動きを伝える。
J2残留争いの「命運」を分けた95分:カターレ富山、甲府との激闘制し最終節へ望み
【甲府 対 富山】
2025年11月23日、明治安田J2リーグ第37節、JITリサイクルインクスタジアムで行われたヴァンフォーレ甲府対カターレ富山の一戦は、J2残留争いの行方を最終局面で大きく左右する「命運をかけた戦い」となった。崖っぷちに立たされていたカターレ富山が、後半アディショナルタイムの劇的ゴールにより1-0で勝利を収め、土俵際で辛うじてJ2残留への望みをつないだ。
この甲府 対 富山戦は、残留圏外の19位に沈む富山にとって、敗れれば降格が濃厚となる「絶対に負けられない」一戦。一方、ホーム最終戦を迎えた甲府は、今季限りでの大塚監督退任が決まっており、有終の美を飾るべく高いモチベーションで臨んだ。
後半AT、香川勇気の「執念」がもたらした劇的勝利
試合は、富山がポゼッション60%とボール支配率で優位に立つも、甲府の粘り強い守備と互いの決定力不足により、前半はスコアレスで終了した。富山はシュート数で甲府を上回るも、枠内シュートの精度を欠き、重苦しい展開が続く。
しかし、この均衡は試合終了間際、最もドラマティックな形で破られた。後半アディショナルタイム5分。既に時計の針が50分を回る中、富山はゴール前で猛攻を仕掛ける。大混戦となったペナルティエリア内で、MF香川勇気がボールを押し込み、ネットを揺らした。富山ベンチとサポーターが歓喜に包まれたこの決勝点は、富山をJ2残留争いの最終節へと導く、まさに「殊勲の一撃」となった。
敗れた甲府は、ポゼッション40%と相手に主導権を握られる時間が長く、今季の課題であった攻撃力の不足が露呈する形となった。先制に成功した試合での勝率が高い甲府にとって、このホーム最終戦での敗戦は、来季に向けたチーム再建の必要性を改めて浮き彫りにした。
カターレ富山が抱える構造的課題と来季への視座
この劇的勝利により、カターレ富山はJ2残留への希望を繋いだものの、その道のりは依然として厳しい。富山は2025年シーズン、J2昇格組として厳しい戦いを強いられ、19位と低迷した。
データが示す通り、富山が抱える構造的な課題は「得点効率の低さ」と「守備の安定性」である。チャンスを創出してもゴールへの転換率が低く、攻撃の組み立てにおける戦術の精緻化が求められている。また、守備陣の連携強化と終盤の失点を抑えるメンタル面の強化も、J2定着には不可欠だ。
既に進行するオフシーズンの戦力刷新:即戦力と若手の融合
カターレ富山は、残留争いの渦中にありながらも、既に2026年シーズンを見据えた積極的な戦力補強を進めている。これは、J2残留を果たした場合、来季こそ一桁順位入りを目指すというクラブの強い意志の表れと言えるだろう。
特に注目されるのは、攻守両面における即戦力の獲得だ。
守備陣では、この甲府 対 富山戦で決勝点を挙げたDF香川勇気選手(大分トリニータより新加入)や、経験豊富なGK大久保択生選手(いわてグルージャ盛岡より移籍)、韓国人GKコ ボンジョ選手(サガン鳥栖より期限付き移籍)など、守備の安定化を図る補強が目立つ。
攻撃陣では、FW小川慶治朗選手(横浜FCより新加入)や武颯選手(福島ユナイテッドより完全移籍)といった実績ある選手の獲得が発表されており、シーズンを通して課題だった得点力不足の解消が期待される。一方で、主力FWだった碓井聖生選手のシーズン途中のアビスパ福岡への移籍は、攻撃陣の層の薄さを浮き彫りにした。
加えて、流通経済大学付属柏高校出身の若手MF亀田歩夢選手の加入内定は、将来を見据えた若手育成にも力を入れる富山の姿勢を示している。
カターレ富山が甲府 対 富山戦で掴み取った勝ち点3は、彼らのJ2への執念の証である。この劇的勝利をバネに、富山が最終節で残留を確定させ、オフシーズンにおける戦力補強を成功させることができるか。北陸の雄の動向は、Jリーグの未来図を描く上で重要な試金石となるだろう。