本庄市議選、投票率42.9%で過去最低水準に 公明党が議席確保、地方政治の関心低下が課題
ニュース要約: 2026年1月25日執行の本庄市議会議員選挙は、投票率が前回から約5ポイント低下し42.9%となりました。防災や福祉を掲げた公明党候補が安定した議席を確保し、新人候補も健闘しましたが、定数削減の中でも有権者の関心低下が浮き彫りとなりました。同日実施の津市議選でも公明党が全員当選を果たす一方、地方議会における市民の政治離れという深刻な課題が改めて示される結果となりました。
本庄市議会議員選挙、投票率42.9%で幕 津市でも同日選挙、地方政治への関心低下が課題に
2026年1月25日、埼玉県本庄市議会議員選挙が投開票され、定数21に対し22人が立候補する中、新たな市政を担う議員が決定した。投票率は42.9%と、前回2022年の47.99%から約5ポイント低下し、有権者の地方政治への関心低下が改めて浮き彫りとなった。同日には三重県津市議会議員選挙(定数30)も実施され、両選挙の結果は地方議会における勢力図の変化を示している。
本庄市議会議員選挙の結果と投票率の推移
本庄市議会議員選挙は1月18日に告示され、1週間の選挙戦を経て25日に投開票された。投票率42.9%という数字は、過去の推移を見ると長期的な低下傾向を示している。2010年の65.33%をピークに、2014年47.75%、2018年46.57%、2022年47.99%と推移し、今回はさらに低下した形だ。
2000年代前半には60%を超える投票率を記録していた本庄市だが、2010年代以降は40~50%台で推移。今回の結果は、有権者の地方政治への関心が薄れつつある実態を反映していると言えよう。冬期の選挙であることや、争点の不明確さなども投票率に影響した可能性がある。
公明党が安定議席を確保、新人候補も当選
今回の選挙で注目されたのは、公明党候補の躍進だ。現職の栗田ひろし氏(64歳)と新人の朝比奈ちえこ氏(49歳)が揃って当選し、同党は安定した2議席を確保した。
栗田氏は防災士の資格を持ち、柔道5段の経歴を持つ現職1期の議員。能登半島地震の被災地支援に携わった経験を活かし、「防災道の駅」整備を重点政策に掲げた。公明党総支部幹事長として地域に根ざした活動を展開し、防災・減災対策の必要性を訴えてきた実績が評価された。
一方、朝比奈氏は介護福祉士の資格を持ち、障がい者施設や訪問介護の現場で13年間勤務した経験を持つ。重い食物アレルギーを持つ長女のケアを通じて当事者支援の重要性を痛感し、政治の道を志した。「がん検診率向上」と「介護従事者の処遇改善」を重点政策に掲げ、子育て世代の代表として「抜群のフットワーク」を武器に支持を集めた。朝比奈氏は当選順位6位と健闘し、新人ながら確固たる支持基盤を築いた。
他にも、国民民主党のうちだえいすけ氏、無所属の山田やすひろ氏らが当選を果たし、多様な会派構成となった。
津市議会議員選挙でも公明党が全員当選
同日に実施された津市議会議員選挙(定数30)でも、公明党の躍進が目立った。安積むつみ氏(63歳、現職3期)が7位で3,070票、堀口じゅんや氏(57歳、現職4期)が8位で2,895票、小島はるみ氏(58歳、現職2期)が9位で2,848票を獲得し、3候補全員が当選した。
一方、無所属候補を中心に多数の落選者が出た。藤田よしあき氏(新人)915票、すわ和人氏(新人)905票、北川たかとし氏(新人)857票など、新人候補の多くが苦戦を強いられた。津市の詳細な投票率は速報段階では明らかになっていないが、本庄市同様、有権者の関心度が課題となっている可能性がある。
地方議会選挙における争点と課題
本庄市議会議員選挙では、防災・福祉政策が主要な争点となった。栗田氏の防災道の駅整備、朝比奈氏のがん検診率向上や介護従事者処遇改善など、生活に直結する政策が候補者から提示された。しかし、投票率の低下は、これらの争点が必ずしも市民全体の関心を喚起するには至らなかったことを示唆している。
前回2022年の選挙では定数24だったが、今回は21に減少。立候補者も24人から22人に絞られ、競争が激化した。定数削減により、より厳しい選挙戦が展開されたが、投票率の向上には結びつかなかった。
地方議会選挙における低投票率は全国的な課題だ。市民と政治の距離を縮め、地域の課題を共有する取り組みが求められている。公明党のように、福祉・防災といった生活密着型の政策を前面に打ち出す戦略が一定の成果を上げた一方、無所属候補の苦戦は政党組織力の重要性を物語っている。
今後、本庄市議会では公明党の影響力が子育て・福祉分野で強化されると見込まれる。新議会がどのような政策を実現していくのか、市民の注目が集まる。