ガンバ大阪、ポヤトス体制終焉。体制刷新で「戦術改革」と「若手育成」を加速へ
ニュース要約: J1ガンバ大阪は、ダニエル・ポヤトス監督が2025年シーズン限りで契約満了により退任すると発表した。攻撃進化の裏で守備の課題が露呈し、最終順位は8位。クラブは松田フットボール本部長の退任も合わせて発表し、今後は「戦術改革」と「若手育成」をクラブ戦略の柱とする抜本的な体制刷新に乗り出す。ACL再挑戦に向け、攻守のバランスを取れる新監督の選定を急ぐ。
ガンバ大阪、ポヤトス体制に終止符 体制刷新で「戦術改革」と「若手育成」を追求へ
【吹田】 明治安田J1リーグのガンバ大阪は25日、ダニエル・ポヤトス監督(47)が2025年シーズン限りで契約満了により退任すると正式に発表した。ポヤトス監督は2023年から3シーズンにわたりチームを率いたが、2025年シーズンのリーグ戦を8位(16勝6分14敗、勝ち点54)で終えた結果、契約更新には至らなかった。クラブは松田浩フットボール本部長の退任も発表しており、新監督の選定と並行して、クラブ全体で抜本的な体制刷新に乗り出す。安定した上位進出とアジア制覇の夢を再び追うガンバ大阪は、大きな転換期を迎えている。
攻撃進化の裏で守備の課題が露呈
ポヤトス監督は、就任初年度こそ残留争いに巻き込まれたが、2024年シーズンには4位に躍進し、AFCチャンピオンズリーグ2(ACL2)の出場権獲得に貢献するなど、短期間でチームを立て直した実績を持つ。攻撃的なパスサッカーを志向し、2025年シーズンも総得点49と攻撃面での改善は見られた。しかし、最終的な順位は8位にとどまり、リーグ優勝争いに絡むことはできなかった。
決定打となったのは、攻守のバランスの悪化だ。2025年シーズンの失点数は53に上り、得失点差はマイナス4と、守備の安定化が喫緊の課題として残された。クラブが上位に定着するためには、ポヤトス監督が推進した攻撃戦術の熟成とともに、2023年以来続く「守備の安定化」が不可欠と判断されたものと見られる。
クラブ戦略の柱は「戦術改革」と「若手育成」
今回の監督交代は、単なる成績不振によるものではなく、クラブの長期戦略に基づく「戦術改革」と「若手育成」をより強力に推し進めるための再構築と位置づけられる。
新体制の構築にあたり、ガンバ大阪は今後、攻守のバランスを取りつつ、若手選手の即戦力化を促せる指導者を招聘する方針だ。過去に宮本恒靖監督時代に若手中心のチーム作りが図られたように、育成組織の強化はクラブの根幹をなす。現在、ユースにはU-20日本代表候補の大型GK荒木琉偉や、神村学園から加入する名和田我空(DF)ら有望株が控えており、彼らをトップチームの戦力としていかに育成し、定着させるかが、クラブの未来を左右する。
強化部主導の移籍戦略で戦力見直し
体制刷新の動きは、移籍市場にも現れている。2025年冬の移籍市場では、戦力整理とピンポイント補強が進行中だ。
守備面では、ジェフユナイテッド千葉から左利きのDF佐々木翔悟を完全移籍で獲得。守備のマルチロールとして期待がかかる。攻撃面では、ドイツ・ニュルンベルクからMF奥抜侃志を移籍金約8000万円で完全移籍で獲得するなど、即戦力となるタレントを補強した。
一方で、FW山見大登が東京ヴェルディへ、GK谷晃生、MF杉山直宏らが他クラブへ完全移籍するなど、主力選手の入れ替えも活発だ。これは、ポヤトス監督が目指した戦術からの転換を見据え、新監督の求めるプレースタイルに適した選手層を構築しようとする強化部の意図が垣間見える。新体制の下、ガンバ大阪が目指す戦術に適応できるかどうかが、選手の去就に大きく影響している。
ACL再挑戦と新監督への期待
2008年のACL優勝以来、アジアでの存在感が希薄になっているガンバ大阪にとって、再び大陸の頂点を目指すことはクラブの悲願だ。2024年シーズンに獲得したACL2出場権を活かし、国内外で戦い抜けるタフなチーム作りが求められる。
新監督には、短期的な結果だけでなく、ガンバ大阪の長期戦略である「若手育成」と「戦術改革」を成功させることが使命となる。ファンからは、成績の波が大きい現状を脱し、J1リーグで常に上位に食い込める安定したチーム構築への期待が高まっている。
ポヤトス体制の終焉は、ガンバ大阪にとって新たな始まりを意味する。新フットボール本部長と新監督が、いかにして攻守の課題を克服し、伝統ある名門クラブを再び栄光へと導くのか、その動向に全国のサッカー関係者、そしてファン・サポーターの注目が集まっている。