【CL】フランクフルト「悪夢の5分間崩壊」で0-3完敗。突破崖っぷち、堂安律は奮闘も

ニュース要約: 欧州CL第5節、フランクフルトはホームでアタランタに0-3で完敗。突破へ極めて厳しい状況に。日本人MF堂安律は奮闘するも、後半にわずか5分間で3失点を喫する「悪夢の崩壊」が致命傷となった。アタランタのカウンターの前に守備連携の脆さを露呈し、この痛手は今後のチーム及び堂安個人の評価にも影響を与えそうだ。

欧州CL フランクフルト、悪夢の「5分間崩壊」 0-3完敗で突破崖っぷち

堂安律は奮闘も得点絡めず、アタランタの電光石火カウンターに屈す

【フランクフルト共同】サッカー欧州チャンピオンズリーグ（CL）リーグフェーズ第5節、フランクフルト（ドイツ）対アタランタ（イタリア）の一戦が26日、フランクフルトのコメルツバンク・アレーナで行われ、ホームのフランクフルトが0-3で完敗を喫した。この結果、フランクフルトはCLで4試合連続未勝利（1勝1分3敗、勝ち点4）となり、グループステージ突破へ極めて厳しい状況に追い込まれた。

日本人MF堂安律は右サイドハーフで先発出場し、攻撃の中心として奮闘したものの、後半に突如として守備が崩壊。わずか5分間で3失点を喫するという痛恨の展開となり、勝敗を分けた。

前半は主導権も、決定力不足が響く

試合は、フランクフルトが立ち上がりからボールポゼッションで優位に立ち、主導権を握る展開となった。特に右サイドの堂安律は、ゲッツェらと連携し、積極的な仕掛けと正確なピンポイントクロスでアタランタゴールに迫った。

堂安は、ショートコーナーからのチャンスメイクや、最終ラインまで戻っての守備にも貢献するなど、攻守にわたって精力的な動きを見せた。しかし、前半を通じて決定機を創出しながらも、最後の精度を欠き、ゴールネットを揺らすには至らない。アタランタもフランクフルトの攻撃を凌ぎつつ、虎視眈々とカウンターの機会を窺い、前半はスコアレスのまま折り返した。

悪夢の5分間、アタランタの連続猛攻

後半に入り、試合の流れは一変する。両チームとも膠着状態が続くと思われた60分、アタランタが真価を発揮する。

勝敗を分けたのは、後半15分（60分）からわずか5分間で奪われた3失点だった。まず60分、アタランタは自陣左サイドからのシンプルなクロスで、FWアデモラ・ルックマンをフリーにし、冷静に流し込んで先制点を奪う。

この先制点で動揺したフランクフルトに対し、アタランタはすぐさま畳み掛けた。直後の62分、キックオフからボールを奪い返すと、ルックマンのスルーパスからMFエデルソンが追加点をマーク。フランクフルト守備陣の集中力は完全に途切れ、スタジアムの熱狂は一瞬にして落胆へと変わった。

さらに65分、左サイドからのクロスにスカマッカがボレーを放つもクロスバーを直撃。そのこぼれ球を、この日も好調だったシャルル・デ・ケテラーレが押し込み、ダメ押しの3点目を奪取した。

守備の連携不足とカウンターの脆弱性

この「5分間猛攻」は、フランクフルトの戦術的な脆さを露呈する結果となった。

フランクフルトは攻撃時にサイドバックが前進しすぎる傾向があり、ボールを失った瞬間に広大なスペースをカウンターに利用された。特に後半、負傷交代の影響もあり守備陣のバランスが崩壊。アタランタは中盤のエデルソンらがボール奪取後、即座にルックマンやデ・ケテラーレといったスピードのあるアタッカーに預け、速攻を徹底した。

専門家は「フランクフルトは前半の攻撃主導の代償を、後半の守備の集中力低下と攻守の連携不足という形で払うことになった。アタランタのカウンター攻撃の精度が、フランクフルトの守備崩壊を完璧に突いた形だ」と分析する。