【スノボ】平野歩夢、トリプルコーク1440超えへ!二刀流が磨くミラノ・コルティナ五輪への挑戦
ニュース要約: 北京五輪金メダリストの平野歩夢選手が、2026年ミラノ・コルティナ五輪に向けて新シーズンを本格始動。スノーボードとスケートボードの「二刀流」を武器に、史上初のトリプルコーク1440を超える次世代トリックの開発に挑んでいる。二刀流で磨かれた繊細なバランス感覚と空中制御技術が、進化の鍵。五輪切符へ着実に歩みを進める平野選手の、前人未到の挑戦を追う。
平野歩夢、二刀流で掴む「夢のつづき」:ミラノ・コルティナ五輪に向けた次世代トリックへの挑戦
2025年11月26日
北京冬季五輪スノーボード・ハーフパイプで金メダルを獲得した平野歩夢選手(27)が、2026年ミラノ・コルティナ五輪に向け、新シーズンを本格的に始動させた。日本スノーボード協会(JSBA)から最高位のSランク強化指定選手に選出された平野選手は、スケートボードとの「二刀流」をさらに進化させ、自らが打ち立てた「トリプルコーク1440」を超える次世代トリックの開発に挑んでいる。
技術革新の旗手、五輪切符へ弾み
平野選手は、前回の北京五輪において、スノーボード界の歴史を塗り替える「トリプルコーク1440」(縦3回転、横4回転)を世界で初めて成功させ、頂点に立った。その偉業から約2年半。彼はこの成功を「通過点」と捉え、次の五輪に向けて「前回よりも成長できたと思える姿を見せたい」と強い決意を表明している。
新シーズンの滑り出しは順調だ。2025年1月のワールドカップ・ハーフパイプで87.00点を記録し3位に入賞。さらに2月初旬のW杯では逆転優勝を遂行し、ミラノ・コルティナ五輪の代表選考レースにおいて、確固たる地位を築きつつある。11月下旬には中国・張家口でW杯ビッグエアが開催されるなど、五輪に向けた重要な大会が目白押しであり、Sランク選手として平野選手への期待は高まる一方だ。
「二刀流」がもたらす技術の深化
平野歩夢選手の最大の特長は、スノーボードとスケートボードの二つの「横乗り」を極める「二刀流」にある。幼少期から雪上と地上で培われたこの経験が、高難度トリックを支える基盤となっている。
平野選手は、技術を失いやすいスケートボードの特性から、日常的な継続練習を不可欠としている。この習慣が、スノーボードの限られた練習環境下での集中力を高め、繊細なバランス感覚や即応性を磨くことにつながっている。スノーボードでは、ハーフパイプでの高いエアと回転速度が求められるが、スケートボードで培われた空中での体の軸制御能力が、トリプルコークのような複雑な回転技の安定性を飛躍的に向上させているのだ。
彼は、技術的な進化だけでなく、「成長できる過程」そのものを重視しており、結果に縛られず、納得のいく滑りを追求する姿勢を貫いている。この精神的な成熟もまた、二刀流の挑戦を通じて得られた大きな収穫と言えるだろう。
トリプルコーク1440の先に目指す、未知の領域
平野歩夢選手が現在取り組む焦点は、トリプルコーク1440をさらに進化させた次世代トリックの開発だ。
北京五輪での成功は、スノーボード・ハーフパイプの難易度基準を根本的に引き上げたが、平野選手はすでに、この偉業を過去のものとしつつある。彼が模索するのは、縦軸と横軸の組み合わせをさらに複雑にしたトリック、例えば「トリプルコーク1620」(縦3回転、横4.5回転)や、高難度トリックの連続性向上である。
次世代トリック成功の鍵は、回転速度の最適化と着地の安定性にある。ドロップイン時の初速を最大限に活かしつつ、空中での体の使い方を工夫し、極限まで回転を詰め込む。この繊細な作業において、スケートボードで磨かれた「瞬時の重心移動」と「空中制御技術」が決定的な役割を果たす。
競技普及と次世代への影響力
平野歩夢選手の挑戦は、競技の最前線に留まらない。彼は、兄弟とともにスケートボード教室を開き、子どもたちへの指導にも積極的に力を入れている。競技普及や次世代育成に貢献することで、「競技を始めるきっかけになってくれたら」という願いを込めている。
ミラノ・コルティナ五輪まで残りわずか。平野歩夢選手は、常に前人未到の領域を切り開くパイオニアとして、スノーボードとスケートボードの技術を融合・進化させ続けている。彼の挑戦は、日本のみならず世界の横乗りスポーツ界に新たな歴史を刻む可能性を秘めており、今後のパフォーマンスと、彼が示す「夢のつづき」に、国内外から熱い視線が注がれている。