【速報】愛岐道路で大規模土砂崩れ発生、全面通行止めで復旧未定—多治見・岐阜間の物流直撃
ニュース要約: 11月30日午後、岐阜県多治見市の主要道「愛岐道路」で大規模な土砂崩れが発生し、広範囲で全面通行止めが続いている。人的被害はないものの、大量の土砂と岩石が散乱し、復旧のメドは立っていない。愛知・岐阜を結ぶ幹線ルートの寸断により、物流や地域住民の生活に深刻な影響が出ており、迂回路(国道19号)の渋滞激化が懸念される。
幹線「愛岐道路」で大規模土砂崩れ、全面通行止めに 復旧見通し立たず、地域経済に深刻な影響
【多治見】 2025年11月30日午後2時30分頃、岐阜県多治見市脇之島町の主要地方道である愛岐道路(県道15号名古屋多治見線)において、大規模な土砂崩れが発生し、現在も多治見市内の広範囲で全面通行止めが続いている。山の斜面が大きく崩落し、大量の土砂と共に巨大な岩石が路上に散乱。一部では落石防止フェンスが原型をとどめないほどなぎ倒されており、崩落の勢いの強さを物語っている。幸いにも、この愛岐道路土砂崩れによる車両の巻き込まれや人的被害は確認されていない。
この事態を受け、岐阜県は多治見市の市之倉町から平和町にかけての区間を即座に全面通行止めとした。愛知・岐阜両県を結ぶ重要な幹線ルートが寸断されたことで、通勤や物流における影響が懸念されており、国土交通省や岐阜県は迂回路として国道19号線の利用を案内している。しかし、迂回路を利用することで移動距離が大幅に延伸し、特に平日朝夕のラッシュ時には、多治見市内および名古屋方面への交通渋滞が激化する可能性が高い。
復旧のメド立たず、専門家調査へ
今回の岐阜 土砂崩れは、斜面の広範囲にわたる崩落であり、復旧には時間を要する見通しだ。現場の状況は極めて不安定であり、二次災害のリスクも指摘されている。
岐阜県は、12月1日(月曜日)に専門家による現地調査を実施する予定であり、斜面の安定性評価、土砂および巨大岩の撤去方法、そして道路構造物への影響を詳細に分析する。この調査結果をもって、ようやく本格的な復旧作業のスケジュールが決定されることになる。現時点(11月30日20時20分)では、通行再開の具体的なメドは立っておらず、岐阜県や愛知国道事務所は公式サイトを通じて、最新の規制情報を随時確認するよう呼びかけている。
地域生活と物流を直撃
愛岐道路は、多治見市の中心部と愛知県側を結ぶ大動脈であり、周辺住民の日常生活や地域経済活動に不可欠な役割を担っている。今回の通行止めは、単なる交通の不便にとどまらず、地域社会に具体的な支障をきたしている。
物流関係者からは、「迂回ルートの利用は燃料費と人件費の増加に直結する。年末を控えたこの時期の道路寸断は、サプライチェーン全体に影響を及ぼしかねない」との懸念の声が上がっている。また、地元住民は、買い物や医療機関へのアクセスが困難になり、特に高齢者や通院が必要な人々にとって、生活利便性の低下は深刻な問題となっている。
地質学的脆弱性と防災対策の強化
今回の崩落現場周辺は、急峻な地形が続く山間部であり、地質学的な脆弱性が指摘されてきた地域だ。専門家の見解によれば、今回の愛岐道路土砂崩れの背景には、長期間にわたる岩盤の風化に加え、断続的な降雨による地下水の浸透が、斜面内部の安定性を低下させた可能性がある。特に、落石防止フェンスをなぎ倒すほどの巨大な岩石が確認されたことから、従来の防災対策では想定しきれない規模の崩落であったことが示唆される。
今後、岐阜県や国土交通省には、単に道路復旧に留まらず、類似の地形条件を持つ区間における抜本的な防災対策の強化が求められる。具体的には、より高度な地すべり検知システムの導入による斜面監視体制の充実、そして、巨大な落石にも耐えうる防護施設の再設計と設置が急務となる。地域住民の安全と、愛知・岐阜間の重要な物流ルートの確保のため、今回の事象を教訓とした包括的なリスク管理体制の構築が待たれる。
(2025年11月30日 共同通信社配信)