【クリケット】歴史的優位を覆す快勝!ジンバブエ、スリランカを67ラン差で圧倒 T20I
ニュース要約: パキスタンで開催中のT20Iトライネーションシリーズで、ジンバブエがスリランカに67ラン差で歴史的快勝。ラザ主将の47ランを足がかりに162ランを構築し、ブラデン・エヴァンス投手のハットトリックなどでスリランカ打線をわずか95ランに抑え込んだ。ジンバブエの顕著な成長を世界に示した。
【クリケット】歴史的優位を覆す快勝:ジンバブエ、スリランカをT20Iシリーズで圧倒
〜ラザの戦術的昇格とエヴァンスの「三球三殺」が導いた67ラン差の勝利〜
【ラワルピンディ共同】2025年11月21日、パキスタンで開催されているT20I(トゥエンティ20インターナショナル)トライネーションシリーズの第2試合において、ジンバブエ代表がスリランカ代表に対し、67ランという大差をつけて歴史的な勝利を収めた。長年にわたり国際クリケットの舞台でスリランカの優位が続いていた中、今回の勝利はジンバブエのチームとしての「顕著な改善」と成長を世界に示した。
この試合は、シリーズの行方を占う重要な一戦であり、特にアジアとアフリカのクリケット勢力図に一石を投じる結果となった。国際的な注目度が高い熱戦で、zimbabwe vs sri lankaの対戦は、ジンバブエの驚異的なボウリング陣の活躍により、スリランカの打線を完全に沈黙させた。
ラザの采配と打線の粘り:162ランの構築
先攻を選択したジンバブエは、中程度のスコアながらも、戦術的な打順変更が奏功し、20オーバーで8ウィケットを失い162ランを記録した。勝利の基盤を築いたのは、キャプテンのサカンダー・ラザ選手(Sikandar Raza)である。彼は自ら打順を昇格させ、32球で47ラン(3本、6本2本)を記録し、中盤のイニングを支配した。
さらに、ベン・ベネット選手も42球で49ランを挙げ、ラザと共に中核を担った。この中核バッツマンの粘り強い貢献が、後にボウリング陣が守り切れる足がかりとなった。スリランカのボウリング陣では、プラビーン・デ・シルバ投手が3ウィケット、カルン・ダルマセナ投手が2ウィケットを奪う健闘を見せたが、ジンバブエの戦略的な得点獲得を完全に阻止するには至らなかった。
決定打:エヴァンスの驚異的な支配力とハットトリック
ジンバブエが勝利を決定づけたのは、スリランカの追撃イニングにおける圧倒的なボウリングパフォーマンスだ。
スリランカは、ジンバブエのボウリング攻撃の前に為す術がなく、わずか95ランで全ウィケットを失い、大敗を喫した。この急速な崩壊の立役者となったのが、ジンバブエの若手投手陣である。
中でも、ティモ・エヴァンス投手は4オーバーを投げ、わずか9ランしか許さず、驚異的なエコノミーレート2.25で3ウィケットを獲得。正確なヨーカーでスタンプを打ち抜くなど、スリランカのバッツマンを完全に抑え込んだ。
そして、試合のハイライトとなったのは、ブラデン・エヴァンス投手による「三球三殺(ハットトリック)」の達成である。この劇的なパフォーマンスは、sl vs zimの対戦史においても特筆すべき瞬間であり、スリランカの打線が完全に意気消沈する決定的な要因となった。エヴァンスは、この三殺により、国際クリケット界の注目の的へと躍り出た。
歴史的優位への挑戦:ジンバブエの成長曲線
スリランカとジンバブエのクリケット対戦の歴史を振り返ると、スリランカが圧倒的な優位を保ってきた。テストマッチではスリランカが14勝無敗、ODI(ワンデイ・インターナショナル)でもスリランカが51勝に対しジンバブエは15勝に留まっている。T20Iでもこれまではスリランカが7勝、ジンバブエが2勝と差がついていた。
今回のジンバブエの勝利は、単なる一試合の勝利に留まらない。これは、2025年に入り国際試合の経験を積み重ね、チームの安定性と成長を追求してきたジンバブエの努力が結実したことを示している。特にボウリング部門における組織的な進歩は明らかであり、長年の歴史的優位に風穴を開けた形だ。
シリーズ最終戦へ:モメンタムを掴んだジンバブエ
この快勝により、ジンバブエはトライネーションシリーズの最終決戦(デサイダー)に向けて、強烈なモメンタムを掴んだ。スリランカは、パトゥム・ニッサンカ選手やディルシャン・マドゥシャンカ投手といったワールドカップ経験豊富な選手を擁するが、若手中心のチーム編成ゆえに、プレッシャー下での対応力、特にフィールディングのミスが課題として浮上している。
一方、ジンバブエはシカンダー・ラザ選手のようなベテランの安定性と、ブラデン・エヴァンス選手のような若手の爆発力を融合させ、最も安定した結果を残しつつある。
国際クリケット界において、ジンバブエの台頭はアフリカ勢力の強化を象徴する。伝統的な強豪国であったスリランカが、この予期せぬ敗北をどう乗り越え、最終戦で意地を見せるのか。そしてジンバブエがこの勢いを維持し、シリーズ優勝を勝ち取るのか。両国の熱戦は、世界のクリケットファンから熱い視線を集めている。