ソン・フンミンの「芸術的FK」炸裂!韓国がボリビアを完封勝利【W杯へ】
ニュース要約: 韓国代表は国際親善試合でボリビアに2-0で完封勝利を収めた。膠着した展開の中、エース孫興民が放った「芸術的」な直接フリーキックが勝敗を分ける一撃となり、チームに勢いをつけた。この一戦は、W杯に向けた戦術検証の場となると同時に、ボリビアと対戦を控える日本代表にとって、相手の粘り強さとフィジカルを分析する上で重要な情報を提供する。
【深度分析】韓国、ボリビアに完封勝利:ソン・フンミンの「芸術的FK」が流れを変えた一戦
2025年11月15日
アジアの雄、韓国代表が11月のAマッチ初戦で快勝を収めた。14日に大田W杯競技場で行われた国際親善試合で、韓国代表はボリビア代表を相手に2-0で勝利。この試合の最大のハイライトであり、勝敗の行方を分けたのは、やはりエース、孫興民(ソン・フンミン)による鮮烈な直接フリーキック(FK)だった。
この勝利は、2026年ワールドカップ(W杯)北中米大会に向けて「ポット2入り」を果たした韓国にとって、戦術的な検証と勢いづけの両面で重要な意味を持つ。そして、両チームが間もなく日本代表と対戦する(ボリビアは18日、韓国も同シリーズで対戦予定)ことを踏まえれば、日本にとっても隣国の戦いぶりは詳細に分析する価値がある。
膠着状態を打ち破った「軌道が狂った」一撃
FIFAランキング22位の韓国に対し、ボリビアは76位と格下ではあったものの、試合は序盤からボリビアの持ち味である粘り強い守備に苦しめられた。南米予選で大陸間プレーオフに進出する実力を持つボリビアは、守備ブロックを固め、前半は0-0のスコアレスで推移。ホームの韓国は攻勢を強めるものの、なかなか決定機を作り出せずにいた。
しかし、後半に入り、試合の均衡は一瞬で破れる。後半12分、ペナルティエリア手前で得たFKのチャンス。キッカーを務めた孫興民が右足で放った一撃は、壁を越え、鋭いカーブを描きながらゴール左上隅に吸い込まれた。
海外メディアからも「芸術的」「軌道が狂っている」と絶賛されたこのFKは、まさに世界レベルのプレーであり、この一撃でボリビアの集中力は途切れたと言っていい。洪明甫監督も「後半の困難を乗り越えた勝利」と評価するように、セットプレー、そして個の絶対的な力で流れを引き寄せたのが韓国だった。
さらに後半43分には、途中出場のFWチョ・ギュソンが泥臭い追加点を挙げ、韓国はクリーンシートでの完封勝利を飾った。GKキム・スンギュのファインセーブも光り、守備面でも安定感を見せたことは、W杯本戦に向けた大きな収穫となったはずだ。
日本が警戒すべきボリビアの「勝負強さ」
韓国が苦戦を強いられた前半の展開は、次にボリビアと対戦する日本代表にとっても教訓となる。
ボリビア代表の最大の強みは、そのフィジカル的なハードさと、南米予選を勝ち抜く中で培われた「勝負強さ」にある。情報によれば、彼らは海抜4100mを超える高地でのホームゲームでブラジルを破るなど、環境を味方につける術にも長けている。
今回の韓国戦では、守備に重きを置いた戦略で粘りを見せたものの、アジア遠征という環境下で、孫興民という世界屈指のタレントの前に屈した形となった。しかし、その粘り強さや、激しいコンタクトプレーは、日本代表の技術主導のスタイルに対して効果を発揮する可能性がある。
特にボリビアは、一部主力選手を欠きながらも、競争力のある若手が積極的にプレーしており、最後まで集中を切らさないタフさを持っている。日本代表は、韓国戦でボリビアが見せた守備的な戦術に加え、彼らの「したたかさ」とフィジカルコンタクトへの対応を徹底する必要があるだろう。
W杯を見据える韓国の好調な船出
韓国はW杯本戦に向けて、セットプレーとフォワードの個人突破という、実戦的な攻撃バリエーションを確認できた点で、今回の親善試合から大きな手応えを得たはずだ。
アジアにおける最大のライバルである韓国代表が、欧州組のタレントを核に順調なスタートを切ったことは、日本代表にとっても刺激となる。アジア勢のW杯での躍進が期待される中、韓国とボリビアの戦いぶりは、間もなく行われる日本代表の試合の行方を占う上で非常に重要な情報となるだろう。アジアの盟主を巡る戦いは、W杯予選に向けてますます熱を帯びそうだ。