歴史的快挙！森保ジャパンが掴んだ「ブラジル撃破」とW杯への進化

歴史的快挙の裏側：森保ジャパン、親善試合で掴んだ「ブラジル撃破」と世代交代の鼓動

2025年11月15日

2026年ワールドカップ（W杯）本大会に向け、サッカー日本代表「SAMURAI BLUE」が着実に歩みを進めている。今年の秋以降、日本代表はキリンチャレンジカップなどの親善試合でメキシコ、パラグアイ、そして長年の宿敵ブラジル、ガーナといった強豪・準強豪国との連戦を敢行。これらの試合は単に勝利を目指すだけでなく、本大会を見据えた戦術のブラッシュアップ、そして新戦力の見極めという重要な試金石となった。

中でも、10月14日に調布で行われたブラジル戦での3対2の勝利は、日本サッカー界の歴史を塗り替える快挙として記憶されるだろう。過去13戦未勝利だった相手に対するこの「日本史上初のブラジル撃破」は、世界のメディアからも大きな注目を集めた。

戦術の柔軟性が生んだ「歴史的勝利」

森保一監督率いる日本代表は、親善試合を通じて戦術の柔軟性を高めている。基本は地面伝いのパスを主体としたポゼッションサッカーを維持しつつ、ブラジル戦では後半の戦術変更が劇的に奏功した。中盤のブロックを固め、守備から素早く切り替える速攻と、サイドを効果的に活用する攻撃が、世界トップクラスの相手から3ゴールを奪う原動力となった。

さらに、直近の11月14日に行われたガーナ戦（2-0で勝利）では、安定した守備陣がクリーンシートを達成。W杯予選でも無失点試合が続くなど、守備の連携向上も目覚ましい。親善試合という場で、対戦相手の特性に応じてシステムや戦術を柔軟に切り替える能力は、本大会で勝ち上がるために不可欠な要素であり、森保ジャパンの「進化」を明確に示している。

欧州組が牽引する攻撃陣の決定力

チームの攻撃を牽引するのは、欧州のトップリーグで活躍する選手たちだ。特にMF鎌田大地は、ブラジル戦での得点を含め、2025年の親善試合で3得点を記録し、チームの最多得点者となっている。

また、久保建英はパラグアイ戦でネットを揺らし、南野拓実と堂安律はガーナ戦でそれぞれ先制点と追加点を挙げた。彼ら若手・中堅層の欧州組が、親善試合という高強度の舞台で着実に結果を出し続けていることは、単なる世代交代ではなく、日本代表の根幹的な実力が国際レベルで向上している証拠と言える。

彼らの活躍は、日本代表の攻撃オプションの多様化に直結している。個々の決定力が向上したことで、中央突破だけでなく、サイドからの崩しやミドルシュートなど、得点パターンが豊富になった。

未来への投資：新戦力の可能性

親善試合のもう一つの重要なテーマは、新戦力のテストだ。11月のキリンチャレンジカップでは、小久保玲央ブライアン（GK）、北野颯太（MF）、後藤啓介（DF）といった若手3名が初招集された。彼らは欧州でプレーする国際経験豊富な選手たちであり、次世代の日本代表を担う存在として大きな期待が寄せられている。

ガーナ戦での出場機会はなかったものの、GK早川友基がスタメン出場し、安定感を発揮するなど、着実に若手・新戦力の経験値向上に向けた投資が行われている。親善試合は、こうした若手が国際的なプレッシャーの中でプレーし、戦術理解度や実戦力を高めるための貴重な場なのだ。

W杯へ向けた挑戦は続く

2025年を締めくくる親善試合を通して、日本代表は歴史的勝利と戦術の成熟、そして有望な若手の台頭という三つの大きな収穫を得た。特にブラジル戦の勝利は、FIFAランキング19位の日本が、世界のトップグループと対等に戦えることを証明した。

親善試合は、2026年W杯本大会での躍進に向けた重要な準備期間である。森保監督は、この連戦で得られた自信と課題を糧に、年内最後の親善試合（11月18日予定）を経て、戦略の最終調整を進めていくことになるだろう。日本サッカー史上最高の結果を目指し、SAMURAI BLUEの挑戦は熱を帯びていく。