伝統の一戦:レアル・マドリード vs オリンピアコスの多競技ライバル関係―CLムバッペ爆発とEL逆転劇の深層
ニュース要約: 欧州の盟主オリンピアコスとレアル・マドリードは、サッカーCLとバスケELで激しいライバル関係を展開している。直近のCLではムバッペが4ゴールを挙げマドリードが勝利したが、守備の課題も浮き彫りに。一方、ELではマドリードが逆転勝利を収め、両チームの均衡した戦績がプレーオフ争いを激化させている。
伝統の一戦、オリンピアコス vs レアル・マドリード:欧州を揺るがす「王権」と「情熱」の激突
— CLではムバッペが4ゴール、ELではタバレスが守備の要に:多競技にわたる歴史的ライバル関係の深層 —
【マドリード発 2025年11月27日 共同通信】
欧州のスポーツ界において、ギリシャの盟主オリンピアコスとスペインの巨人レアル・マドリードの対戦は、常に大きな注目を集める。サッカーのチャンピオンズリーグ(CL)やバスケットボールのユーロリーグ(EL)といった複数の主要競技において、両雄は激しいタイトル争いを繰り広げており、その度に歴史的なドラマを生み出してきた。特に最近の対戦では、個の圧倒的な輝きと、緻密な戦術分析が勝敗を分ける重要な要素となっている。
I. サッカーCL:ムバッペの爆発が戦術的優位を凌駕
直近のオリンピアコス vs レアル・マドリードのCL対戦は、レアル・マドリードが勝利を収めたものの、その内容は戦術的な駆け引きと、一人のスター選手の圧倒的なパフォーマンスが交錯する激闘となった。
この試合で主役となったのは、レアル・マドリードに加入したキリアン・ムバッペである。彼は前半だけでハットトリックを達成し、最終的に4ゴールという驚異的な記録を打ち立て、チームを勝利に導いた。
オリンピアコスは4-2-3-1の布陣を採用し、中央を固めるコンパクトな守備でマドリードの攻撃を封じようと試みた。しかし、マドリード側のヴィニシウス・ジュニオールやムバッペが仕掛ける「垂直性」とスピードを活かしたクイックトランジションに対し、守備ラインの背後にできたわずかなギャップを繰り返し突かれる形となった。
一方、マドリード側も守備の脆さが浮き彫りとなった。急造のセンターバックコンビは、オリンピアコスのフィジカルとセットプレーからの空中戦に苦戦を強いられ、失点を許した。レアル・マドリードのシャビ・アロンソ監督は、後半にハイプレスからミッドブロックへと戦術を修正し、リスクを最小限に抑える判断を下したが、依然として守備の安定化は今後の課題として残る。最終的に、オリンピアコスの粘り強い追撃があったものの、ムバッペの決定力が勝敗を決定づけた。
II. バスケットボールEL:逆転劇が示す「王者の粘り」
サッカーと並び、欧州最高峰の戦いとされるバスケットボールユーロリーグでも、両チームの戦いは激しさを増している。
特に2025年10月2日に行われたマドリードでの対戦は、レアル・マドリードの粘り強さが際立つ逆転勝利となった。マドリードは序盤、オリンピアコスに最大12ポイントのリードを許し、苦しい展開を強いられた。しかし、第2クォーターから徐々に巻き返し、後半に入るとヘゾンハ(18ポイント)の連続得点や、カンパッソのゲームメイク、そして守備の要であるタバレスの決定的なブロックが機能し始めた。
マドリードは第3クォーター中盤でついに逆転に成功し、最終スコア89-77でホーム開幕戦を白星で飾った。この試合は、昨シーズンに続きタイトルを狙うマドリードにとって、劣勢から這い上がる「王者のメンタリティ」を示す重要な一戦となった。
現在のユーロリーグの順位状況(2025-26シーズン)を見ると、オリンピアコスは8勝4敗で上位グループに位置する一方、レアル・マドリードは7勝6敗とやや不安定な成績で中位をさまよっており、プレーオフ進出に向けた熾烈な順位争いを展開している。両チームの過去の対戦成績は、2008年以降40試合で20勝20敗と完全に均衡しており、今後の直接対決がユーロリーグのプレーオフへの道筋を大きく左右することは間違いない。
III. 欧州を象徴するライバル関係の行方
オリンピアコス vs レアル・マドリードという対戦カードは、単なるスポーツの試合以上の意味を持つ。それは、ギリシャの情熱的なファンベースと、スペインの王室を背景に持つ「王権」との対立を象徴している。
サッカーではムバッペという突出した個の力が勝利を引き寄せたが、バスケットボールではヘゾンハ、タバレスといった組織的なベテランの貢献が逆転勝利の鍵を握った。この多面的なライバル関係は、両クラブが欧州の頂点を多競技で目指す限り、今後も尽きることのない熱狂とドラマを生み出し続けるだろう。
特にユーロリーグでは、オリンピアコスの安定した強さに対し、レアル・マドリードがどのようにプレーオフ圏内を確保していくのか、その動向が注目される。