エヌビディア決算速報:AI需要で過去最高益を更新、時間外取引で株価急伸
ニュース要約: 米半導体大手エヌビディアの第3四半期決算は、AI向けデータセンター事業の急拡大を背景に、売上高・純利益ともに過去最高を更新し、市場予想を大幅に上回った。時間外取引で株価は約4%上昇。強気な第4四半期見通しも示され、AI投資減速懸念を払拭し、世界の株価に好影響を与えている。
エヌビディア決算速報、AI需要で過去最高益―時間外取引で株価急伸
世界の株価を牽引するエヌビディアが19日発表した第3四半期決算は、売上高・純利益ともに市場予想を大幅に上回る好内容となった。nvda株価は決算発表後の時間外取引で約4%上昇し、AI関連需要の継続的な拡大を市場に印象付けた。
米半導体大手エヌビディア(ティッカー:NVDA)は19日、2025年8月から10月期の決算を発表した。売上高は570億600万ドル(約8兆9500億円)で前年同期比約62%増、純利益は319億1000万ドル(約5兆141億円)で同約65%増となり、四半期ベースで過去最高を更新した。
yahooファイナンスによると、エヌビディア株価は決算発表日の19日、始値184.80ドルから高値187.85ドルまで上昇。終値は186.52ドルとなり、前日終値の181.36ドルから約2.85%上昇した。時間外取引ではさらに上昇幅を広げ、投資家の強気姿勢が鮮明となった。
データセンター事業が牽引
好決算の原動力となったのは、AI向けデータセンター事業の急拡大だ。同部門の売上高は前年同期比約59%増と堅調に推移し、全体の売上高を押し上げた。同社のコレット・クレスCFOは決算説明会で「物理AIが次の成長段階であり、数兆ドル規模の市場機会を創出する」と述べ、今後の成長に自信を示した。
特に注目されたのは、11月から2026年1月までの第4四半期売上高見通しが650億ドル程度と、市場予想を上回る強気な数字が示されたことだ。この先行き指標は、一部で懸念されていたAI投資の減速観測を払拭する内容となった。
世界の株価に波及効果
エヌビディア決算速報を受け、世界の株価市場にも影響が広がった。翌20日の東京株式市場では、日経平均株価が5日ぶりに大幅反発。AI関連銘柄を中心に買いが広がり、グローバルなリスクオン相場が形成された。
nvidia株価の上昇は、米ハイテク株全体やナスダック指数の上昇も後押しした。時価総額が約4.5兆ドル(約700兆円)に達する同社は、世界最大級の企業として株式市場への影響力を強めている。
投資判断の分かれ目
アナリストの株価目標は平均で210.93ドル(買い評価)とされており、現在の株価水準からさらなる上昇余地があるとの見方が優勢だ。PER(株価収益率)は約62.8倍と高水準だが、AI需要の拡大を背景に、市場はなお成長性を重視している。
一方、慎重な見方も存在する。中国市場での競争激化や、テスラやインテルなど競合企業による高性能GPU開発の動きが、今後の成長鈍化要因として指摘されている。52週間の株価レンジは86.62ドルから212.19ドルと大きな変動幅があり、投資家は慎重な判断が求められる。
yahooファイナンスでエヌビディア株価をフォローする投資家にとって、今回の決算は同社のAI市場における圧倒的な地位を再確認する内容となった。ただし年末に向けては、第4四半期の業績動向や競合環境の変化を注視する必要がある。世界の株価を左右する存在となったエヌビディアの今後の動きに、市場の注目が集まっている。