LISAの「Alter Ego」戦略:LLOUD設立とハリウッド進出で切り拓く新時代
ニュース要約: BLACKPINKのLISAは、独立事務所LLOUDを設立し、楽曲のマスター所有権を保持することで戦略的自立を達成した。ソロアルバム『Alter Ego』で国際チャートを席巻する一方、HBO『The White Lotus』で女優デビューを果たし、音楽、映像、ファッションの三分野で新時代のグローバル・エンターテイナーとしての地位を確立した。
【深度分析】LISA:K-POPの枠を超越した「Alter Ego」戦略—独立事務所LLOUDとハリウッド進出が描く新時代のエンターテイナー像
2025年11月27日
世界的なK-POPグループBLACKPINKのメンバー、lisa(リサ、本名:ラリサ・マノバン)が、2025年、音楽、ファッション、そして映像分野において、従来のアイドルの枠を大きく超えた「グローバル・エンターテイナー」としての圧倒的な地位を確立した。特に、ソロ活動における独立事務所LLOUDの設立と、HBOの話題作『The White Lotus』での女優デビューは、彼女のキャリアにおける画期的な転換点として、世界のエンターテインメント業界から注目を集めている。
第一章:LLOUD設立と戦略的自立
lisaの活動を支える中核にあるのが、2024年初頭に自身が設立したマネジメント会社「LLOUD」である。彼女は2023年末にYGエンターテインメントとのソロ活動契約を終了し、BLACKPINKとしてのグループ活動は継続しつつも、自らのビジョンを実現するためのプラットフォームを構築した。
LLOUDの戦略は極めてグローバルかつ革新的だ。2024年4月には、ソニー・ミュージック傘下のRCAレコーズとソロ活動に関するパートナーシップ契約を締結。特筆すべきは、lisa側が自身の楽曲のマスター所有権を保持するという異例の条件を実現した点である。これは、K-POPアーティストが創作面だけでなく、経済的な自立と知的財産権(IP)のコントロールを強化する、新時代のビジネスモデルとして業界に大きな影響を与えている。
さらに、LLOUDはロサンゼルス、パリ、バンコクなど主要都市に拠点を設け、グローバルなネットワークを構築。ハリウッドのトップエージェンシーであるWME(ウィリアム・モリス・エンデヴァー)とも契約を結び、音楽活動に留まらない映像分野への本格的な進出の足がかりを築いた。
第二章:国際チャートを席巻した『Alter Ego』
独立後の音楽活動も好調を維持している。lisaは2025年2月28日、待望のソロ初のスタジオアルバム『Alter Ego』をLLOUDとRCAレコーズを通じてリリースした。このアルバムは、Ryan Tedder、Ilya Salmanzadeh、Max Martinといった国際的なヒットメーカーを迎え、彼女の多面的なペルソナを表現した意欲作だ。
先行シングル「Born Again」(Doja CatとRayeをフィーチャー)は、米国のBillboard Hot 100で68位にチャートインし、これはlisaのソロ楽曲における最高位記録となった。また、過去のヒット曲「Money」は、K-pop女性ソロアーティストによるBillboard Hot 100での最長チャートイン記録を保持しており、彼女がソロアーティストとしても世界的な影響力を持ち続けていることを証明した。
2024年のVMA(MTV Video Music Awards)では、「Rockstar」で月の人賞を受賞するなど、複数回受賞を達成した初のソロアーティストとなり、K-POP界の歴史を塗り替えている。
第三章:女優への鮮烈な挑戦と高い評価
音楽界での成功と並行し、lisaは2025年に女優としてのキャリアをスタートさせた。HBOのヒットシリーズ『The White Lotus(ホワイト・ロータス)』シーズン3において、舞台であるタイの高級リゾートホテルの従業員ムック役として出演を果たした。
このドラマは、2025年のエミー賞で23部門にノミネートされるなど、批評的にも大成功を収めており、lisaの女優デビューは最高の舞台で実現した形だ。彼女は、母国タイの文化を国際的な場で紹介することに喜びを感じており、その演技は「自然で魅力的」と批評家から好意的に受け止められた。制作者であるマイク・ホワイト氏も彼女の起用に信頼を寄せており、音楽活動で培った表現力が、映像作品にも通じることを証明した。
第四章:ラグジュアリーファッション界の「支配者」
lisaの影響力は、エンターテインメント業界に留まらない。彼女は長年にわたりセリーヌのグローバルアンバサダーを務めるなど、ラグジュアリーファッション界の最も重要なスタイルアイコンの一人として君臨してきた。
2025年は、その影響力がさらに強化された年となった。特に、ルイ・ヴィトン(LV)のディレクター、ファレル・ウィリアムスによるデザインを纏い、人生初のメット・ガラに登場したことは大きな話題を呼んだ。また、エミー賞のアフターパーティーではLVのヒールとDilara Findikogluのミニドレスを組み合わせるなど、主要なイベントで常に大胆かつ洗練されたスタイルを披露し、グローバルトレンドを牽引し続けている。
結論:新時代の「lisa」が切り拓く未来
lisaは、LLOUDという自律的なプラットフォームを軸に、音楽、映像、ファッションの三分野を高度に連携させ、世界市場で成功を収めている。彼女の戦略は、単なるK-POPスターの成功事例ではなく、アーティストが自身のIPと創造性を最大限に活用し、グローバルなビジネスを展開する新しいモデルを示している。
2025年の活動を通じて、lisaは境界を越え、ジャンルを超えるエンターテイメント体験の創造者としての地位を不動のものとした。LLOUDの今後の展開と、lisaが国際的なプロジェクトでさらにどのような「Alter Ego」を見せてくれるのか、その未来には計り知れない期待が寄せられている。