くら寿司、ヒロアカコラボで集客力最大化へ:サイドメニュー拡充で客単価向上も
ニュース要約: 回転寿司チェーンのくら寿司は、人気アニメ『ヒロアカ』との大規模コラボレーションを年末商戦の起爆剤とする。限定グッズと「ビッくらポン!」で集客を最大化し、さらに高品質なサイドメニュー拡充により客単価向上を図る。過去の成功事例に基づいた「体験消費」モデルで、競争激化する市場での差別化を確立している。
くら寿司、コラボ戦略で集客力最大化へ:『ヒロアカ』限定グッズに熱狂、サイドメニュー拡充で客単価向上図る
**【大阪】**2025年11月23日
回転寿司チェーン大手、くら寿司が、人気アニメやキャラクターとの大規模なくら寿司 コラボレーション戦略を加速させている。業界全体の競争が激化する中、同社のコラボレーションは単なる話題作りにとどまらず、来店客数および客単価を大幅に引き上げ、持続的な成長の柱となっている。特に、間もなく開始される人気TVアニメ『僕のヒーローアカデミア(ヒロアカ)』とのタイアップキャンペーンは、年末商戦に向けた強力な起爆剤として注目を集めている。
年末の主役は『ヒロアカ』、限定グッズが「希少性」を喚起
くら寿司は来る11月28日(金)から12月31日(水)までの約一ヶ月間にわたり、全国の店舗で『ヒロアカ』とのコラボキャンペーンを展開する。今回の目玉は、食事後のお皿を投入して楽しめるゲーム「ビッくらポン!」の景品だ。
限定の缶バッジやマグネット、クリアファイルなどが登場するこの企画は、ファンにとって全種類コンプリートを目指す「体験価値」を提供し、リピート来店を促す強力なインセンティブとなる。さらに、税込2,500円ごとの会計で、描き下ろしビジュアルを使用したアクリルスタンドなどのオリジナルグッズが段階的に配布されるプレゼントキャンペーンも実施される。
これらの限定グッズは、店舗でしか手に入らない希少性の高さから、ファンの間で非常に高い需要を生み出している。フリマサイトでは、過去のコラボ景品や人気キャラクターのアイテムが数千円で取引されるケースも散見され、特に今回の『ヒロアカ』コラボのように人気絶頂のIP(知的財産)とのタイアップ品は、キャンペーン終了後にはさらに価値が上昇する傾向にある。
くら寿司の戦略は、この「ビッくらポン!」という独自の仕掛けとコラボ企画を連動させることで、単なる価格競争から脱却し、エンターテイメント性を高める点にある。これにより、ファミリー層やアニメファンといった特定の顧客層を熱狂的に動員し、来店回数の増加に直結させている。
過去の成功事例が示す確かな経済効果
くら寿司 コラボ戦略の成功は、過去の事例からも明らかである。2024年3月の「ちいかわ」コラボでは、既存店売上が前年比23%増、来店者数が9.5%増、平均消費額が12.3%増を記録した。また、コロナ禍の2020年に実施された「鬼滅の刃」コラボにおいても、平日売上が過去最高を更新するなど、大規模な集客効果を発揮してきた。
これらの成功の背景には、単にキャラクターの力を借りるだけでなく、アーティストAdoとのコラボ事例に見られるように、IPや出演者自身の「くら寿司愛」といった「物語性」を重視し、ファンの共感を呼ぶ企画立案能力がある。これにより、新規顧客の獲得にも成功しており、コラボ期間中だけでなく、その後の売上維持にも寄与している。
寿司以外のメニュー充実で客単価を底上げ
一方で、くら寿司はコラボによる外部からの集客力強化と並行して、店内のメニュー構成の見直しも進めている。特に、2025年夏頃から展開されている230円からの期間限定サイドメニューが、SNSを中心に高い評価を受けている。
これらのサイドメニューは、従来の寿司の引き立て役という位置づけを超え、味のクオリティや素材の鮮度が非常に高く、リピーターを増やしている。特にエビマヨ春巻きなどのおつまみ系メニューは、寿司と組み合わせることで味のシナジーを生み出し、顧客満足度を向上させている。
これは、回転寿司業界の競争激化に対応するため、寿司以外の選択肢を充実させることで、ファミリー層の幅広いニーズに応え、結果的に客単価のアップを狙う経営戦略の一環だ。
差別化戦略の確立と今後の展望
競合他社と比較しても、くら寿司のコラボレーション戦略は集客において優位性を確立している。スシローなどの競合も同様のマーケティングを行っているが、くら寿司は「ビッくらポン!」という独自の装置と連携させることで、体験型消費を促し、差別化を図っている。
今後、くら寿司は省人化や効率化を進めつつも、強力なIPとのタイアップを継続し、話題性を創出することで、来店客数の増加と売上の拡大を目指す方針だ。今回の『ヒロアカ』コラボは、その戦略の有効性を再確認し、年末商戦を優位に進めるための重要な試金石となるだろう。同社の「体験消費」を軸とした成長モデルは、外食産業における新たな集客手法として、今後も注目を集めそうだ。