kubell(4448)株価が急騰！最終利益「黒字転換」で成長株再評価、NISAも注目

【深層】(株)ｋｕｂｅｌｌ（4448）株価「暴騰」の深層：黒字転換で市場評価一変、NISA成長投資枠で注目集まる

— DX・BPaaSが牽引、割安水準指摘で来週以降も高値圏か —

2025年11月22日

（東京）— ビジネスチャットツール「Chatwork」を中核とするDXサービスを展開する**(株)ｋｕｂｅｌｌ**（銘柄コード4448）の株価が、直近の決算発表を受け急激な暴騰を見せている。11月第3週の週末の株価振り返りでは、一時416円の高値を記録するなど、市場の注目を一身に集めた。特に、通期業績予想の最終利益が「黒字転換」を果たす上方修正が、低迷していた株価を一気に押し上げるトリガーとなった。

決算上方修正が市場を動かす：EBITDAは5割増

(株)ｋｕｂｅｌｌが11月14日に発表した2025年12月期第3四半期決算は、売上高69.48億円（前年同期比12.4％増）、EBITDA9.31億円（同52.3％増）と、収益性が大幅に改善した。

最大のサプライズは、通期連結最終利益の予想修正だ。従来予想の「0億円」から「0.8億円」へと上方修正され、今期中の黒字化が確実視された。これは、主力であるクラウドサービス事業の継続的な成長に加え、事業効率化の成果が顕著に表れた結果といえる。

市場は、この黒字転換の確信を強く好感。株価は決算発表週に年初来安値（353円）から急速に反発し、11月21日には前日比9.26%高の413円で取引を終えた。取引高も増加傾向にあり、投資家の関心の高まりを示している。

成長を支えるBPaaSとCFD事業

(株)ｋｕｂｅｌｌの成長戦略を支えているのは、Chatworkの顧客基盤を活用したBPaaS（ビジネスプロセス・アズ・ア・サービス）事業の拡大と、堅調なCFD（差金決済取引）事業である。

BPaaSは、ビジネスチャットに留まらず、人事や経理といったバックオフィス業務の効率化を統合的に支援するサービスであり、企業のDX（デジタルトランスフォーメーション）需要を追い風に収益の質を高めている。ストック収益比率の向上も、長期的な収益安定化に寄与するとみられている。

また、国内店頭CFDで高いシェアを持つ金融事業も安定的な収益源だ。今年5月からの「くりっく株365」の取扱い開始も寄与し、取引高の拡大が収益を押し上げている。

同社は2026年12月期には売上高150億円、EBITDAマージン10〜15%を目指すとしており、高成長を持続させる戦略を明確にしている。

成長株としての評価再燃：NISA枠での長期投資も視野に

今回の株価暴騰を受け、市場では同社の成長性に対する再評価が進んでいる。複数のアナリストは、(株)ｋｕｂｅｌｌ株価に対し、現状の300円台後半は「割安水準」にあると指摘。一部では目標株価を600円台まで引き上げる動きも見られ、中期的な上昇余地が示唆されている。

特に、個人投資家の間では、stocksとしての同社の位置づけが重要視されている。2025年はNISA（少額投資非課税制度）の枠拡大と非課税期間の延長が本格化しており、配当利回りがゼロであっても、将来的な株価上昇によるキャピタルゲインを狙う「成長株」として**(株)ｋｕｂｅｌｌ**は魅力的な投資対象となっている。「NISA枠で買い増しを検討する」といった声も多く、個人資金の流入が期待される。

週末の振り返りと来週の株価見通し

週末の株価振り返りでは、(株)ｋｕｂｅｌｌ（4448）は決算発表後の上昇トレンドを明確にした。直近1週間の高値は416円であり、市場の期待の高さが伺える。

来週の株価見通しについて、専門家は短期的な過熱感による調整も視野に入れつつも、業績の裏付けがあるため、上昇基調は継続するとみている。当面は400円台を維持できるかが焦点となる。

企業DXの加速、BPaaS市場の拡大という追い風を背景に、(株)ｋｕｂｅｌｌ株価は今後、年初来高値645円を目指す展開も十分に考えられる。投資家は、来週以降も同社の事業進捗や市場全体の動向を注視する必要があるだろう。