小林鷹之氏、政調会長就任で総裁選へ再始動:難題政策と党改革を担う旗手
ニュース要約: 自由民主党の小林鷹之政務調査会長は、次期総裁選への強力な布石として注目されている。経済安全保障の政策通として知られ、現在は給付付き税額控除の導入を巡る与野党間の合意形成という難題に直面。政調会長としての手腕と、世代交代・党改革を断行する姿勢が、総理・総裁への道筋を決定づける。
小林鷹之氏、政調会長就任で次期総裁選へ布石:政策立案の中枢で問われる党改革と合意形成能力
【東京】 自由民主党の小林鷹之政務調査会長(51)が、高市早苗総裁の下で党の政策立案を統括する要職に就いて以降、その動向が永田町で注目を集めている。2025年9月の総裁選では高市氏に敗れたものの、直後に政調会長に抜擢されたことは、小林氏が党内における影響力を維持・拡大し、次期総裁選に向けた強力な布石を打ったと広く解釈されている。
小林氏は、経済安全保障推進法の整備に深く関与した「政策通」として知られ、日本の国益を最大化するための戦略的な産業・技術政策に精通している。現在、政調会長として、物価高対策や社会保障改革、さらにはAI時代の電力需要への対応など、喫緊の国家課題への回答を求められている。
給付付き税額控除を巡る難題と調整役
特に2025年11月末現在、小林氏が主導する政策協議の中で焦点となっているのが、給付付き税額控除制度の導入を巡る議論だ。
この制度は、政府・与党が目指す「生活の安全保障」の一環として重視されているが、社会保障全体に関わる複雑な制度設計が求められる。小林政調会長は11月27日の記者会見で、自民、公明両党に加え、野党の日本維新の会や立憲民主党も交えた4党による政調会合の調整役を担っている。
小林氏は、この制度が国民生活に直結する根本的な課題であることから、「幅広い合意形成」の必要性を繰り返し強調している。与野党間の政策協議を円滑に進め、制度の詳細な合意を導き出せるかどうかが、政調会長としての手腕、ひいては次期総裁選を見据えた政治的評価に直結する。
経済安全保障の旗手としての実績
小林氏の政策的基盤は、前職である経済安全保障担当大臣時代の功績に裏打ちされている。彼は、重要物資のサプライチェーン強化や先端技術の保全・獲得を国家戦略の中心に据え、経済力を防衛・外交・経済の好循環を生み出す基盤と位置づけてきた。
次なる戦略として、経済安保の対象範囲の法改正による拡大や、CPTPP(環太平洋パートナーシップ協定)を通じた国際経済連携の強化、さらに戦略分野への大胆な「危機管理投資」を提唱しており、その政策的影響力は党内でも群を抜いている。
世代交代と党改革を担う旗手
2025年総裁選では、茂木敏充前幹事長や林芳正官房長官、小泉進次郎農林水産相ら有力候補と競い合った小林鷹之氏だが、敗北後も党の要職に就いたことで、党内では「次期総裁選の本命候補」として再び浮上するとの見方が強い。
現在の自民党は、政治資金規正法違反問題を受け、旧派閥が形式上解散した混乱期にある。小林氏は、この状況を「世代交代」と「党改革」を断行する好機と捉えている。彼は、経験豊富な議員からの助言は受け入れつつも、「私たちには縛りはない」と述べ、若い世代が党の前面に立って新しい組織体質を構築すべきだと訴えている。旧安倍派の一部からの支持を基盤としつつも、派閥の枠を超えた若手議員との連携を強化することで、党内浮動票の取り込みを図る戦略だ。
小林氏が政調会長として、難航する与野党間の政策調整をまとめ上げ、党改革のビジョンを具体的に示せるかどうかが、高市総裁の任期終了後の自民党の未来、そして彼自身の総理・総裁への道筋を決定づける鍵となる。(了)