ジョイフル、冬の多角戦略:「ONE PIECE」コラボで若年層を囲い込み、半額キッズで家計を支援
ニュース要約: ファミレスのジョイフルは、冬商戦に向け「ぽかぽか冬の推しメシ」に加え、人気アニメ「ONE PIECE」との大規模コラボを展開。限定メニューやグッズで若年層・アニメファン層の新規顧客を開拓する。さらに「キッズメニュー半額」を継続し、物価高騰下のファミリー層を支援。エンタメ融合と価格戦略で多様な顧客層を取り込む多角化戦略を推進している。
ジョイフル、冬商戦を多角化:人気アニメ「ONE PIECE」コラボで若年層取り込み、限定メニューと「半額キッズ」で家計支援
季節感とエンタメ融合で多様な顧客層を吸引
全国に店舗を展開するファミリーレストラン「ジョイフル」が、物価高騰と冬の集客という二つの課題に対し、積極的な多角戦略で臨んでいる。定番の季節限定メニュー「ぽかぽか冬の推しメシ」による需要喚起に加え、大人気アニメとの大規模なコラボレーションを矢継ぎ早に展開。特に年末年始の「ONE PIECE」コラボは限定グッズ目当てのファンを呼び込み、若年層やアニメファン層の取り込みを強化している。また、子育て世帯を支援する価格戦略も継続しており、多様な顧客ニーズに応える姿勢を鮮明にしている。
冬の定番とグランドメニュー刷新で安定した集客を
「ジョイフル」は2025年10月21日より、寒い季節に合わせた冬の限定メニュー「ぽかぽか冬の推しメシ」の販売を開始した。このフェアは、体を芯から温める鍋料理をメインに据え、「肉増し!すき焼き鍋定食」や、海の幸を堪能できる「広島県産牡蠣のフライ」など、贅沢な味わいのラインアップで構成されている。デザートには「北海道産マスカルポーネチーズの芳醇ティラミスパフェ」といった濃厚スイーツを投入し、食後の満足度を高める工夫が凝らされている。
販売戦略としては、全国の「ジョイフル」店舗で一斉に同時スタートさせ、季節感を前面に打ち出すことで冬の集客を狙う。価格も手頃に設定されており、テイクアウト対応メニューも用意するなど、顧客の利便性を重視した展開だ。
また、同時期には秋冬の新グランドメニューもリリース。「野菜たっぷりチキンの竜田揚げと釜揚げしらす丼」や「牛肉と焼き葱のみぞれつけそば」など、秋の食欲を刺激するメニューを加え、限定メニューとの相乗効果を図ることで、通年利用を促す強固なメニュー構成を確立している。
大規模コラボ戦略で新規顧客層を開拓
「ジョイフル」の集客戦略で近年特に注目を集めているのが、エンターテイメント性の高い大規模なアニメコラボレーションだ。
2025年冬の最大の目玉は、国民的人気アニメ「ONE PIECE」とのコラボキャンペーンである。この企画は2025年12月2日から2026年1月にかけて二期に分けて実施され、麦わらの一味をイメージした限定コラボメニュー(フード&スイーツ)が提供される。さらに、熊本市内限定でコラボラッピング店舗やラッピング電車を運行するなど、地域限定の施策も展開し、SNSでの話題性を高めることでファン層の熱狂を誘っている。
限定グッズの入手には、コラボメニュー注文時の先着ノベルティに加え、公式X(旧Twitter)アカウントをフォローし、「#ONEPIECEジョイフルコラボ」といった指定ハッシュタグを付した引用ポストでの応募、あるいは公式アプリキャンペーンへの参加が必須となる。数量限定・抽選制のアイテムが多いため、ファンにとっては早期の来店や積極的なデジタルキャンペーンへの参加が求められる状況だ。
これに先立ち、10月には「ソードアート・オンライン(SAO)」、2024年秋から2025年初頭にかけては「鬼滅の刃」とのコラボも成功裏に展開された。「ジョイフル」は、これらの人気IP(知的財産)を活用することで、従来のファミリー層だけでなく、アニメファンという新たな顧客層を確実に囲い込み、ブランドの若返りと市場シェアの拡大を図っている。
物価高騰下の家計支援と持続可能な経営努力
物価高騰が家計を圧迫する中、「ジョイフル」は子育て世帯への支援も継続している。2025年6月からは「キッズメニュー5品半額キャンペーン」を実施しており、手頃な価格でファミリー層に利用しやすい環境を提供することで、既存顧客のロイヤルティ維持に努めている。これは、ファミリーレストランとしての社会的役割を重視した戦略と言える。
また、環境負荷低減の取り組みを進めることで、店舗運営コストの増加を抑制するなど、内部努力も継続している。これらの取り組みは、単なる価格競争に留まらず、社会的な要請に応えながら持続可能な経営を目指す「ジョイフル」の姿勢を示している。
「ジョイフル」は、伝統的な季節メニューによる安定した集客基盤を維持しつつ、デジタルとエンターテイメント要素を駆使したコラボ戦略で若年層の新規顧客を開拓している。物価高に見合った価格戦略と社会貢献的なキャンペーンを組み合わせることで、多様化する外食産業のニーズに多角的に応え、2026年に向けた成長を力強く牽引するものと期待される。