夢叶わず。ジェフ千葉、J1昇格逃した最終戦で見た「現在地」と来季の重大課題
ニュース要約: 17年ぶりJ1復帰を目指したジェフ千葉は、最終節でFC今治と対戦するもゴールを割れず、昇格を逃した。決定力不足が露呈した一方、チームは今季上位争いに食い込んだ。来季はFIFAからの選手登録禁止処分や主力退団など、厳しい編成課題に直面する。
J1昇格、夢叶わず 最終節で見た「ジェフ千葉」の現在地と来季への課題
【千葉】 2025年11月29日、明治安田J2リーグは最終節を迎え、ジェフユナイテッド市原・千葉はホームのフクダ電子アリーナでFC今治と対戦した。17年ぶりのJ1復帰というクラブの悲願達成に向け、勝利が絶対条件とされたこの一戦は、スタジアムに詰めかけた多くのサポーターの熱狂的な声援の中でキックオフされた。しかし、千葉 対 今治の試合は、ジェフの攻撃陣が再三にわたりチャンスを創出しながらも、最後までゴールを割ることができず、J1昇格への道のりが閉ざされる結果となった。
試合前の時点で、ジェフ千葉は勝点66で3位に位置しており、自動昇格圏の2位以内に入るためには、勝利に加え上位チームの結果を待つ必要があった。小林慶行監督が率いるチームは、直近5試合で3勝2分けと安定した成績を収めていたが、この最終戦は2025シーズンの集大成として、大きな重圧の中で戦いに臨んだ。
最終戦で露呈した決定力の課題
この日のジェフユナイテッド市原・千葉は、4-4-2の布陣で臨み、立ち上がりから積極的な攻撃を展開した。前半4分には高橋選手が右サイドから鋭いドリブルで進入し、ペナルティエリア手前でシュートを放つなど、試合の主導権を握る。さらに7分には日高選手が決定機を迎えるも、相手のブロックに阻まれた。攻撃回数は多かったものの、FC今治の練られた守備を崩しきれず、クロスやスルーパスからのペナルティエリア内への侵入は試みられたものの、ネットを揺らすには至らなかった。
シーズンを通して、ジェフはクロスからの得点が29.4%と最多であり、サイドアタックが生命線であったが、この最終戦ではその武器が決定的な差を生むには至らなかった。試合は、J1昇格の夢を追い続けたチームにとって、勝利が必須の状況下で決定力を欠くという、厳しい現実を突きつける形となった。
2025シーズン総括:光と影
2025シーズンを振り返ると、ジェフ千葉は36試合消化時点で18勝9敗9分、勝点63(最終節前時点)という成績を残し、J2上位争いに食い込んだことは評価できる。平均入場者数15,352人という数字は、クラブへの変わらぬホームでの支持を証明している。
攻撃面では、石川大地選手(9ゴール)、カルリーニョス ジュニオ選手(9ゴール)の両アタッカーが期待値を上回る得点を記録し、チームを牽引した。しかし、チーム全体の攻撃回数がリーグ16位に留まった点は、組織的な攻撃構成に課題があることを示唆している。
一方、守備面では、タックル数(13位)、クリア数(12位)といった守備強度の指標が平均以下であり、特にフィジカルコンタクトを伴う局面での改善の必要性が浮き彫りとなった。オフサイド数がリーグ1位というデータは、ディフェンスラインの管理という点で、戦術的な修正が求められる。
来季への険しい道のり:補強戦略とFIFA処分
J1復帰の夢を来季に持ち越すこととなったジェフユナイテッド市原・千葉にとって、小林監督体制の下で、将来的なJ1昇格に向けた「基盤作り」が急務となる。
しかし、来季のチーム編成には早くも大きな課題が立ちはだかっている。まず、FWデレキ選手が買い取りオプションを行使せず退団する見込みであり、新たなアタッカー補強が急務となった。デレキ選手は今季J2リーグで無得点に終わっており、クラブ側の合理的な判断といえるが、戦力再編は避けられない。
さらに懸念されるのが、クラブが受けているFIFAからの選手登録禁止処分である。情報によると、この処分は2025シーズン終了後の移籍ウィンドウまでに解除される可能性があるものの、不透明性を残している。処分が解除されなければ、新戦力の獲得が不可能となり、来季のチーム編成に致命的な影響を及ぼす。
クラブが目指すべき補強戦略は明確だ。攻撃面では、攻撃回数を増やすための中盤での創造性を高めるクリエイティブなミッドフィルダー。守備面では、タックルやクリアの数字を向上させるフィジカルに優れたセンターバックやボランチの獲得が不可欠となる。
ジェフは、今季の積み重ねた経験を礎に、課題を克服し、来季こそJ1復帰を果たすことができるか。クラブの迅速かつ的確な編成判断が、今後のジェフ千葉の未来を左右することになるだろう。