【エールディヴィジ】歴史的「三つ巴」で大混戦！上田綺世、得点王独走で日本人最多記録更新へ

2025/26シーズン エールディヴィジ、空前の「三つ巴」戦線：PSV、フェイエノールト、AZが完全同率に

上田綺世、得点王独走で歴史的記録へ

【ハーグ共同】オランダのプロサッカーリーグ、エールディヴィジは2025/26シーズンが中盤戦に差し掛かっている。現在、リーグ史上稀に見る大混戦が展開されており、首位争いはPSVアイントホーフェン、フェイエノールト、AZアルクマールの3チームが、勝ち点、得失点差、勝敗数まですべての順位決定要因で完全に並ぶ「三つ巴」の様相を呈している（11月23日現在）。

さらに今季は、フェイエノールトに所属する日本代表FW上田綺世（27）が驚異的なペースでゴールを量産。リーグ得点ランキングを独走し、日本人選手のシーズン最多得点記録更新への期待が高まっている。欧州トップリーグへの登竜門として注目されるエールディヴィジは、例年以上に熱い視線を集めている。

混戦極める優勝争い：直接対決が命運を握る

第13節を終えた時点で、PSV、フェイエノールト、AZの3強が勝ち点24で並ぶという異例の状況にある。3チームとも「7勝3分2敗」という全く同じ成績であり、今後の直接対決、特に「エールディヴィジ・クラシコ」と呼ばれるライバル戦の結果が、優勝の行方を大きく左右することは確実だ。

伝統的な強豪であるアヤックスは、勝ち点20で4位につけている。勝ちきれない試合が目立ち、直近の週末にはエクセルシオールに1対2で敗れる波乱に見舞われた。この結果は、今季のエールディヴィジがいかに混戦であり、下位チームも上位を脅かす実力を持っているかを裏付けている。アヤックスが上位3チームに追いつくためには、年内残りの試合で連勝が必要となる。

また、欧州カップ出場権を巡る争いも熾烈だ。6位のNECナイメヘンは得失点差+9と好調を維持しており、上位陣を脅かす存在として注目を集めている。

上田綺世、得点王へ独走：日本人新記録樹立なるか

今季のエールディヴィジで最も輝きを放っているのが、フェイエノールトのFW上田綺世だ。開幕から全10試合に先発し、すでに11ゴールを記録。得点ランキングトップを独走しており、その決定力の高さは現地メディアからも絶賛されている。

日本人選手がエールディヴィジで記録したシーズン最多得点は、元日本代表FWハーフナー・マイクが持つ16得点であり、上田はこれを大きく上回るペースで得点を重ねている。このまま好調を維持すれば、日本人選手による歴史的な得点記録樹立は濃厚と見られている。

守備陣では、アヤックス史上初の日本人選手となったDF板倉滉が背番号4を背負い、スタメンに定着。リーグ屈指の強豪で存在感を示しており、日本代表での序列上昇が期待される。NECナイメヘンではFW小川航基も7試合で3ゴール1アシストと貢献し、チームの好調を支えている。エールディヴィジは、上田や板倉をはじめとする日本人選手にとって、欧州トップリーグへのステップアップの場としてますます重要性を増している。

冬の移籍市場と今後の展望

シーズン中盤の山場となる1月の冬の移籍市場にも注目が集まる。エールディヴィジは、若手有望株の宝庫であり、例年、プレミアリーグやブンデスリーガなどのビッグクラブが戦力補強のターゲットとしている。

今季、目覚ましい活躍を見せる上田綺世や、リーグ屈指のDFとして評価を高める板倉滉など、日本人選手に対しても、欧州主要リーグからの関心が高まっているとの噂が絶えない。彼らが冬の移籍市場でさらなるステップアップを果たすかどうかも、今後の大きな焦点となるだろう。

PSV、フェイエノールト、AZによる歴史的な三つ巴の優勝争い、そして上田綺世の得点記録更新という二つの大きなドラマを抱え、2025/26シーズンのエールディヴィジは、シーズン終盤まで目が離せない展開が続く。（了）