【2026共通テスト】新課程「情報Ⅰ」定着が鍵、既卒者急増で対策は?
ニュース要約: 2026年度大学入学共通テストが迫る中、新課程導入2年目を迎え、出願者数は増加、特に既卒者が大幅増となった。合否の鍵は、新科目「情報Ⅰ」の対策と、試験時間が延長された国語・数学における時間配分の習熟。受験生は直前期の体調管理と計画的な演習が不可欠となる。
【詳報】2026年度大学入学共通テスト、迫る本番 新課程「情報Ⅰ」定着が鍵
出願者数は増加傾向、既卒者大幅増の背景に制度の複雑化
2025年11月28日
大学入試の門戸を開く2026年度(令和8年度)大学入学共通テストが、来年1月17日(土)、18日(日)の2日間にわたり実施される。本年度の入試は、新学習指導要領に基づく新課程が導入されてから2年目にあたり、受験生は出題傾向の「定着」と、新たに追加された科目への対応という、複合的なプレッシャーに直面している。
大学入試センターの発表によれば、最終受付日時点での出願者数は合計49万1,272人に上り、前年同期比で6,704人の増加となった。特に注目すべきは、既卒者(浪人生)が1万2,835人もの大幅な増加を見せた点だ。高校等卒業見込者(現役生)が微減する中で、この既卒者の増加は、新課程導入初年度の2025年度入試を回避し、対策を練り直すために浪人を選択した層が一定数いることを示唆している。入試制度の複雑化と、新科目への不安が、受験戦略の多様化を促していると言えるだろう。
また、2026年度入試から出願手続きは完全にWeb化されており、受験生は2025年10月上旬に終了した出願登録を経て、12月上旬に公表される確定出願者数や試験場一覧の情報を待つことになる。
新課程2年目の焦点:「情報Ⅰ」と時間配分の壁
2025年度から導入された新課程は、共通テストの出題構造そのものを大きく変えた。特に、国公立大学受験生にとって事実上必須となる新教科「情報Ⅰ」の対策の成否が、合否の鍵を握ると見られている。
「情報Ⅰ」は、プログラミングやデータサイエンスの基礎など、従来の入試では問われなかった分野を扱う。教科書の内容を逸脱しない範囲での出題が予想されるものの、多くの受験生にとって過去問が存在しない中で、確実な基礎固めが求められる。
また、数学と国語における試験時間の延長も、受験生にとっては大きな課題だ。
- 数学:新設された「数学C」を含む出題範囲の拡大に伴い、試験時間は60分から70分に延長された。これは、単なる知識の確認ではなく、資料の読み取りや複数のステップを踏む思考力を重視する出題傾向の表れであり、時間内に問題を解き切る実戦的な訓練が不可欠となる。
- 国語:従来からの現代文、古文、漢文に加え、レポートや発表原稿といった「実用的な文章」を扱った大問が新設された。複数の資料(グラフや手引きなど)を参照し、論理的に情報を処理する能力が求められ、従来の読解力に加え、新たな情報処理能力が試される。
これらの変更は、受験生全体の負担を増加させており、従来の過去問演習だけでは不十分であり、制限時間を意識した最新の模試や問題集を活用した演習が強く推奨されている。
直前対策:万全のコンディションで本番へ
共通テストは2日間にわたる長丁場だ。1日目に地理歴史・公民、国語、外国語(英語リスニング含む)、2日目に理科、数学、情報と、文系・理系科目が明確に分かれている。特に、地理歴史・公民では2科目選択の場合130分という長時間にわたり集中力を維持する必要があり、試験順序に合わせた体調管理が極めて重要となる。
受験生は、11月下旬のこの時期、志望校の出願スケジュールを確認しつつ、インフルエンザなど感染症対策を徹底し、万全のコンディションで1月17日の本番を迎える準備を進めなければならない。十分な睡眠と栄養摂取は、直前期の学習効率を最大化するための前提条件である。
複雑化する入試制度の中で、単に知識量を競うのではなく、情報を読み解き、論理的に思考し、解決策を導き出す能力が共通テストを通じて問われている。受験生一人ひとりが自己の強みと弱みを冷静に分析し、残りの期間を計画的に活用することが、志望校合格への確かな一歩となるだろう。