東洋合成工業(4970)株価暴落!半導体サイクル停滞と下方修正、NISAで「押し目買い」は是か非か
ニュース要約: 半導体感光材で世界シェアを誇る東洋合成工業(4970)の株価が、決算発表後の下方修正と半導体サイクル停滞を受け急落。年初来高値から約17%下落した。予想PERは割安水準にあり、財務も健全なことから、NISA投資家にとって「押し目買い」の機会となり得る一方、短期的な業績回復の遅れに対する懸念が市場に残っている。
東洋合成工業(4970)株価「暴落」の深層:半導体サイクル停滞と下方修正、NISA投資家は「押し目買い」を判断
【東京】2025年11月22日配信
半導体製造に不可欠な感光材で世界的な寡占状態を築く東洋合成工業(株)(東証スタンダード:4970)の株価が、11月上旬の決算発表以降、急激な下落に見舞われている。特に11月7日の決算発表を機に、暴落と形容される水準まで売り込まれ、投資家の間で動揺が広がった。同社の株価は11月21日終値で6,150円と、11月4日の年初来高値(7,410円)から約17%下落。市場は、主力である先端半導体向け材料の需要鈍化が長期化することへの懸念を強めている。
業績急減速の衝撃と通期見通しの不透明感
今回の東洋合成工業(株) 株価急落の直接的な引き金となったのは、2026年3月期第2四半期(4~9月期)のコア営業利益が前年同期比で大幅に減少した点だ。最新決算によると、第2四半期(4-6月期)のコア営業利益は前年同期比48.8%減と、減益率が前期から大幅に拡大した。
同社は通期予想について、売上高及び利益予想を下方修正し、経常利益予想を従来の30億円から26億円へと引き下げた。減益率は24.9%から35.0%へと拡大する見通しだ。下方修正の主因は、主力製品の需要減と米中市場における価格競争の激化、そして先端半導体メーカーによる大型設備投資が一時的に停滞していることにある。
市場が特に懸念しているのは、同社が通期予想を据え置いた一方で、上半期の業績が計画を下回ったと見られる点だ。これにより、下期に大幅な業績回復を織り込まなければならない状況となり、通期目標の達成可能性に対して疑問符が投げかけられている。これは、過去6〜7年で初めてとなる業績の下方修正であり、ニッチながらも安定した寡占状態を維持してきた同社にとって、構造的な変化が生じているのではないかという憶測も生んでいる。
週末の株価振り返りと来週の見通し:割安感と不透明感の綱引き
11月第3週は、業績下方修正の影響が色濃く残る展開となった。株価は一時的に年初来安値(4,055円)に近づく場面も見られたが、世界シェア70%という圧倒的な競争力が意識され、下値を意識した買いも散見された。
特に、11月18日には6,310円まで下落した後、11月20日には6,670円まで反発するなど、激しい値動きを示した。しかし、週末終値の11月21日には再び6,150円へと下落し、投資家の不安感が払拭されていないことを示している。PTS(夜間取引)でも売りが先行する場面があり、週末の株価振り返りとしては、市場参加者が依然として慎重な姿勢を崩していないことが伺える。
来週の株価見通しについても、不透明感が先行する。短期的には6,000円台が強固な支持線として機能するかどうかが焦点となる。中期的な回復は、半導体市場の本格的な回復時期に依存すると見られており、多くの投資家は来期以降の需要回復を待っている状況だ。
NISA戦略における「押し目買い」の是非
今回の暴落は、長期投資を前提とするNISA(少額投資非課税制度)利用者にとって、一つの判断を迫る局面となっている。東洋合成工業は、半導体微細化という中長期の成長テーマに深く関わる企業であり、財務体質も健全である。
業績下方修正後も、予想PER(株価収益率)は約19倍と、成長セクターとしては割安感があるとの指摘もある。大手証券会社の中には、目標株価を7,900円程度に設定しているところもあり、現在の株価水準は理論目標株価に対して上昇余地があるとの見方も存在する。
このため、NISA口座を活用し、一時的な業績悪化を乗り越えて長期保有を目指す投資家にとっては、現在の株価を「押し目買い」の機会と捉える向きもある。しかし、半導体サイクルの底打ちが明確になるまでには時間がかかる可能性があり、購入する場合は分散投資を意識し、リスク管理を徹底することが求められる。
結論として、東洋合成工業(株) 株価の動向は、短期的な業績回復の遅れと、中長期的な技術優位性との間で揺れ動いている。市場関係者は、今後の米中市場の需要回復と、同社の高純度化学品における競争力が、この難局を乗り越える鍵となると見ている。(了)