ティアニーの劇的決勝弾で歴史的快挙!スコットランドが28年ぶりW杯出場決定
ニュース要約: サッカーW杯欧州予選最終節、スコットランドがデンマークに4-2で勝利し、28年ぶり7大会ぶりの本大会出場を決めた。劇的な勝利の立役者は、負傷から復帰したキーラン・ティアニー。後半アディショナルタイムに放った衝撃的な決勝弾で、スコットランドはグループC首位通過の歴史的快挙を達成した。
ティアニーが劇的決勝弾、スコットランド代表28年ぶりW杯出場へ
後半ロスタイムの一撃が歴史を変えた
2025年11月18日、サッカー男子ワールドカップ2026欧州予選グループC最終節で、スコットランド代表がホームでデンマーク代表と対戦し、4-2で劇的な勝利を収めた。この勝利により、スコットランドは1998年以来28年ぶり、7大会ぶりの本大会出場を決めた。試合を決定づけたのは、ディフェンダーのキーラン・ティアニーによる後半アディショナルタイムの衝撃的なミドルシュートだった。
激戦の末に掴んだ栄光
スコットランド対デンマークの一戦は、予選突破を懸けた事実上の決勝戦だった。試合開始3分、スコット・マクトミネイが華麗なオーバーヘッドキックで先制。しかし、デンマークも2度追いつき、2-2の同点で迎えた後半には、デンマークのラスムス・クリステンセンが2枚目のイエローカードで退場。数的優位に立ったスコットランドサッカーの真骨頂が発揮された。
運命の後半アディショナルタイム、キーラン・ティアニーがペナルティエリア外から放ったロングシュートがゴールネットを揺らした。守備的なポジションの選手が放った一撃は、28年間の悲願を実現する決勝弾となった。さらにケニー・マクリーンも自陣からのシュートで追加点を挙げ、4-2という最終スコアでスコットランドの勝利が確定した。
長い戦いを乗り越えて
キーラン・ティアニーにとって、この決勝ゴールは特別な意味を持つ。2024年6月のスイス戦で負傷して以降、ハムストリングの大怪我に苦しみ、所属クラブのアーセナルでも出場機会が限られていた。2024-25シーズンは負傷の影響でピッチに立てない日々が続いたが、2024年11月にようやくアーセナルの練習に復帰。そして、スコットランド代表での完全復活を、最も劇的な形で証明してみせた。
ティアニーのプレースタイルは、守備面での安定感だけでなく、攻撃面での貢献度の高さが特徴だ。2025/2026シーズンのスコティッシュ・プレミアシップでは、8試合で2アシストを記録し、守備では4試合を無失点に抑えるなど、攻守両面でチームを支えている。パス成功率約82.45%、空中戦勝率60%、守備貢献率76%という数字が、彼の総合力の高さを物語る。
クラーク監督の手腕が結実
スティーブ・クラーク監督体制下のスコットランド代表は、戦術的柔軟性と精神的強さを武器に成長を遂げてきた。堅守速攻からポゼッション重視まで、相手に応じた戦術を使い分ける柔軟さが、この予選突破の鍵となった。クラーク監督は「選手たちが決して諦めない」と語ってきたが、デンマーク戦はまさにその言葉を体現する試合となった。
グループCは最終節まで順位が入れ替わる激戦区だった。10月12日のベラルーシ戦で2-1の勝利を収め、プレーオフ出場権を確保したスコットランドだったが、デンマークとの直接対決に勝利することで、プレーオフを回避し、グループ首位(勝点13、4勝1分1敗)での本大会ストレートインを果たした。
これからの展望
2026年FIFAワールドカップへの出場権獲得は、スコットランドサッカー界にとって歴史的快挙だ。キーラン・ティアニーをはじめ、マクトミネイら若手とベテランが融合したチームは、世界の強豪国と渡り合える力を持つ。
クラーク監督は試合後、「最高の気分だ」と語り、本大会でのさらなる活躍を誓った。28年の時を経て、再び世界の舞台に立つスコットランド代表。キーラン・ティアニーの劇的なゴールは、新たな黄金時代の幕開けを告げる一撃となるかもしれない。2026年、北米で開催されるワールドカップで、スコットランドがどのような戦いを見せるのか、世界中のサッカーファンが注目している。