侍ジャパン、韓国に圧勝で10連勝!曽谷・岸田躍動、井端JAPAN「最適化野球」の真価
ニュース要約: 2025年11月15日、侍ジャパンは韓国に11対4で逆転勝ちし、対韓国戦10連勝を飾った。先発の曽谷龍平が完璧な投球を見せ、代打の岸田行倫が勝ち越し3ランを放つなど、新戦力が躍動。井端監督が掲げる「最適化されたベースボール」の戦略が浸透し、WBC連覇に向けたチームの層の厚さと得点力が示された重要な一戦となった。
侍ジャパン、韓国に圧勝!井端JAPANが披露した「最適化されたベースボール」の真価
2025年11月15日、野球日本代表「侍ジャパン」は、東京ドームで行われた「ラグザス 侍ジャパンシリーズ2025 日本 vs 韓国」の第1戦で、韓国代表を11対4で下し、見事な逆転勝利を飾った。この白星は、対韓国戦での連勝を「10」に伸ばす快挙であると同時に、2026年WBC連覇を目指す井端弘和監督率いるチームにとって、新戦力の台頭と戦術の浸透を確認する重要な試金石となった。
完璧な先発・曽谷と衝撃の岸田弾
この日の勝利の最大の立役者は、先発マウンドを任された若き左腕、曽谷龍平(オリックス)と、勝負強さを見せつけた岸田行倫(巨人)だろう。
先発の曽谷は、韓国打線をわずか44球で封じ込め、予定されていた3イニングを完璧な内容で終えた。長打力のある韓国打線に対し、一切の隙を見せない圧巻のピッチングは、来春のWBC本戦に向けた「代表入りへの強力なアピール」(井端監督)となったに違いない。侍ジャパンの投手陣に、また一人、頼れるピースが加わった手応えを感じさせた。
試合は韓国に先制を許す苦しい展開となったが、侍ジャパンは序盤の失点をすぐに取り返す。そして5回、代打で登場した岸田が、左中間スタンドへ特大の勝ち越し3ランホームランを叩き込んだ。
この一撃は、単なる逆転弾以上の意味を持つ。熾烈なポジション争いが続くチーム内で、捕手として、そして打者として、自らの存在感を最大限に高めた会心の一打であった。さらに、若月健矢も満塁の場面で適時打を放つなど、攻撃陣は12安打11得点と爆発力を示し、国際試合で求められる得点力が備わりつつあることを証明した。
井端監督が目指す「最適化された戦略」
今回の強化試合は、単なる親善試合ではない。WBC本戦を見据え、ピッチクロックや拡大ベースといった国際ルールが採用された、実戦形式の「ラストサバイバル」である。
井端監督は、就任以来、「競争」を軸としたチーム編成を進めており、特に二遊間や外野といった流動的なポジションでの選手のパフォーマンスを見極めている。この日の采配も、特定の選手に固執せず、試合状況や相手投手のタイプに応じて最適な選手を起用する「最適化されたベースボール」の片鱗を見せた。
監督が掲げる戦略は「失点の最小化を最大の攻撃とする」守備・機動力の徹底だ。この哲学は、若手中心の構成ながら、結果として11対4という大勝につながった要因の一つと言えるだろう。
国際戦の洗礼と層の厚さ
もちろん、課題がなかったわけではない。2番手として登板した森浦大輔(広島)は、4回に痛恨の2被弾を浴び、一気に3点を失う国際試合の洗礼を受けた。井端監督が事前に警戒していた打者に本塁打を許す形となり、国際舞台特有の緊張感や、一球の重みが改めて浮き彫りになった。
しかし、侍ジャパンの真価は、その後のフォローアップで示された。松本裕樹、北山亘基、平良海馬といったリリーフ陣が、その後を完璧に抑え込み、韓国打線に反撃の糸口を与えなかったのだ。この投手陣の層の厚さこそが、WBC連覇を現実のものとする上で不可欠な要素である。
翌日の第2戦へ高まる期待
大勝で初戦を飾った侍ジャパンは、日韓戦10連勝という大きな手応えを得た。曽谷、岸田といった新戦力たちがWBC本戦へのポテンシャルを示したことで、チーム内の競争はさらに激化するだろう。
2026年WBCまで残り約4ヵ月。井端監督は、この強化試合を通じて、連覇に向けたチームの土台を着実に固めている。
第2戦は本日16日、同じく東京ドームで行われる。侍ジャパンが、初戦の勢いをそのままに、WBC連覇への道のりをさらに確かなものにできるか、日本中の野球ファンの期待が高まっている。 (984文字)