2026年1月15日、新しい年の始まりを告げる伝統行事から、皇室の歴史的瞬間、そして経済やエンターテインメント界を揺るがすニュースまで、日本各地で多様な動きが見られました。本日の主なニュースを振り返ります。
まず、日本の伝統を象徴する話題として、皇居では新春恒例の「歌会始の儀」が執り行われました。今年のお題「明」に合わせ、天皇陛下は世界の平安への願いを詠まれましたが、何より注目を集めたのは秋篠宮家の長男・悠仁さまの初出席です[3]。自然の情景を詠まれた悠仁さまの瑞々しい御歌に加え、愛子さまの御歌も初めて披講されるなど、次世代の皇室がしっかりと伝統を継承する姿は、多くの国民に深い感銘を与えました。
一方で、東北・宮城県内各地では、無病息災を願う「どんと祭」が開催されています。300年の歴史を誇る大崎八幡宮の松焚祭を中心に、正月飾りを焚き上げる炎が冬の夜空を照らしました[2]。今年は約10万人の人出が予想される中、環境への配慮としてプラスチック製品の持ち込み制限が強化されるなど、伝統を守りつつ現代社会の課題に対応する運営の形が見て取れます。
文学界にも明るい兆しが見えました。第174回芥川賞・直木賞の選考会が行われ、芥川賞は鳥山まこと氏の『時の家』と畠山丑雄氏の『叫び』の2作品がダブル受賞を果たしました[8]。1992年生まれという同世代作家の躍進は、前回の「該当作なし」という沈滞ムードを吹き飛ばす、文字通り「明るい」ニュースとなりました。直木賞には嶋津輝氏が選ばれ、出版界全体の活性化に期待が寄せられています。
麻雀界と株式市場でも、将来を見据えた大きな「決断」が話題を呼んでいます。Mリーグで活躍するトッププロの渋川難波氏が、所属団体を日本プロ麻雀協会から最高位戦日本プロ麻雀協会へ移籍することを電撃発表しました[7]。また、株式市場では株式会社No.1(3562)が、QUOカードなどの株主優待を廃止し、配当性向を50%へ引き上げる戦略転換を断行[1]。目先の利益を求める投資家の売りで株価は一時急落したものの、企業価値の本質を問うこの決断は、日本企業のあり方に一石を投じています。
対照的に、SNS上では不穏な火種も燻っています。タレントのフィフィ氏と東大阪市の河合ゆうすけ市議の間で、差別発言を巡る論争が激化しています[5]。暴露合戦にまで発展したこの内紛は、保守論壇を二分する事態となっており、言論の自由のあり方を含めて波紋を広げています。
また、社会保障面では、精神障害者保健福祉手帳の最新動向が注目されています[6]。マイナンバーカードとの連携によるデジタル化が進む中で、手帳取得による経済的・心理的なサポート体制が整いつつあり、当事者の自立支援に向けた環境整備が加速しています。
最後に、気象への警戒も忘れてはなりません。フィリピン沖で15日にも台風1号が発生する見通しです。1月の台風発生は7年ぶりという異例の事態であり、海水温の上昇が背景にあると指摘されています[4]。日本への直接的な影響はないものの、年明け早々の発生は今後の不安定な気象パターンを予感させるものであり、我々も備えを怠らない姿勢が求められそうです。
No.1(3562)が株主優待を廃止し配当性向50%へ、株価急落の裏にある戦略転換の真意
ニュース要約: 株式会社No.1(3562)は株主優待制度の廃止と大幅な増配を発表しました。配当性向を50%に引き上げ、累進配当方針を導入する一方、QUOカード等の優待廃止により株価は一時20%急落。日本企業が「株主平等の原則」に基づき現金配当へシフトする象徴的な事例となっており、投資家には優待の有無を超えた本質的な企業価値の見極めが求められています。
株主優待から増配へ――No.1(3562)の戦略転換が投資家に問いかけるもの
株主還元の"常識"を覆す決断
2026年1月13日午後3時30分、株式会社No.1(証券コード:3562)が発表した一通の適時開示資料が、株式市場に衝撃を与えた。同社は従来実施してきた株主優待制度を廃止し、配当性向を30%から50%へ引き上げる方針を明らかにした。発表直後の夜間取引(PTS)では、株価が前日終値2,501円から一時2,001円まで約20%急落。翌14日の東証スタンダード市場でも値動きが不安定な状態が続いている。
この決断は、日本企業の株主還元のあり方に一石を投じるものだ。かつて株主優待は日本市場特有の文化として定着し、個人投資家を惹きつける重要なツールとされてきた。しかし近年、企業統治(ガバナンス)改革の進展とともに、「株主平等の原則」に基づいた現金配当への一本化を選択する企業が増えつつある。No.1の今回の動きは、こうした潮流を象徴する事例といえる。
消えゆく「QUOカード15,000円」の価値
No.1の株主優待は、300株以上保有する株主に対し、年2回(2月末・8月末権利確定)QUOカードまたはデジタルギフト15,000円相当を贈呈する内容だった。デジタルギフトには、PayPayマネーライトやAmazonギフトカード、QUOカードPayなど複数の選択肢が用意され、利便性も高く評価されていた。権利確定日から約3カ月以内に株主優待のご案内が届き、ウェブ上で希望の品目を選択する仕組みで、特にデジタルギフトは手続き完了直後から利用できる即時性が魅力だった。
しかし、2025年8月末基準の優待を最後に、この制度は姿を消すことになる。既に交換期限を過ぎた分については対応不可となっており、2026年1月12日が最終交換期限とされた。株主への問い合わせ窓口([email protected])には、優待廃止を惜しむ声が相次いだとみられる。
「配当性向50%」が示す新たな株主還元
優待廃止の代償として、No.1は大幅な増配を打ち出した。2026年2月期の期末配当を従来予想の18円から60円へ大幅に引き上げ、年間配当は36円から78円へと倍増する。配当性向は30%から50%へ上昇し、加えて株主資本配当率(DOE)6%を下限とする方針も新たに導入された。さらに、累進配当方針を採用することで、原則として減配を行わず、業績に応じて増配を続ける姿勢を明確にした。
この変更により、従来の配当利回り約3.9%は大幅に向上し、株価2,000円台前半で計算すれば配当利回りは4%近くに達する。単元株(100株)への投資額は約20万円となるが、年間配当だけで約7,800円を受け取れる計算だ。優待と配当を合わせた総合利回りは従来4~5%超とされていたが、優待廃止後も配当増額により実質的な還元水準は維持される形となった。
投資家心理と株価急落のメカニズム
それでも、発表直後の株価急落は市場の戸惑いを如実に示している。No.1の株主構成は個人投資家の比率が高いとみられ、優待制度は「現金以上の魅力」として受け止められていた可能性がある。特に、日常生活で使えるQUOカードやデジタルギフトは心理的な価値が高く、配当金として受け取る現金とは異なる満足感をもたらしていた。
株価は2026年1月6日に年初来高値2,548円をつけた後、14日には一時1,819円まで下落。年初来安値1,520円(2025年4月7日)からの回復基調が一転、急反落した。出来高は6万1,800株と低調で、流動性の乏しさが値動きのボラティリティを増幅させた。時価総額は約141~146億円、発行済株式数は約703万株と規模は小さく、短期的な需給の変化が株価に直結しやすい。
業績回復への期待と財務の安定性
株価急落の一方で、No.1の業績見通しは決して悲観的ではない。2026年2月期の売上高は前期比26.1%増の179億円、経常利益は30.9%増の13.6億円、純利益は10.1%増の6.3億円を見込む。1株当たり利益(EPS)も85.8円から96.4円へ12.3%増加する予想だ。過去12四半期の業績は横ばいが続いていたが、営業利益率は改善傾向にあり、自己資本利益率(ROE)は12.87%と良好な水準を維持している。
財務面では、自己資本比率51.2%と安定性が高く、卸売業としては純資産経常利益率23.15%という強みを持つ。ただし、有利子負債倍率が33.66%とやや高めで、今後の成長投資に伴う財務圧力には注意が必要だ。PER(株価収益率)は21.5~26.73倍、PBR(株価純資産倍率)は2.64~4.05倍と、成長期待を織り込んだ水準にある。
株主優待廃止は是か非か――投資家の視点
今回の優待廃止を投資家はどう受け止めるべきか。長期保有を前提とする投資家にとって、配当増額は歓迎すべき変化だ。配当性向50%とDOE6%の導入により、業績連動型の安定的なキャッシュフローが期待できる。累進配当方針は、業績悪化時にも配当を維持する企業姿勢の表れであり、信頼性を高める要素となる。
一方、優待目当ての短期投資家や、少額投資で株主の"特典"を楽しみたい層にとっては、明らかに魅力が減少する。300株(約60万円)の投資で年間3万円相当の優待を受け取れた従来の仕組みは、利回り5%に相当し、配当だけでは得られない付加価値があった。こうした投資家層の離脱が、株価下落の背景にあると考えられる。
日本企業の株主還元戦略の転換点
No.1のケースは、日本企業全体の株主還元戦略が転換期を迎えていることを示唆している。東京証券取引所が求める資本効率の向上や、海外投資家の影響力拡大を背景に、企業は「誰のための株主還元か」を改めて問われている。株主優待は個人投資家を重視する姿勢の表れだが、機関投資家や海外投資家からは「不公平な制度」との批判も根強い。
配当への一本化は、グローバルスタンダードに沿った透明性の高い還元策といえる。しかし、日本市場の特性を考えれば、株主優待が果たしてきた「企業と個人投資家をつなぐ役割」も無視できない。No.1の決断がどのような結果をもたらすか、今後の株価動向と株主構成の変化が注目される。
投資判断の分岐点
現時点でNo.1への投資を検討する場合、以下のポイントが判断材料となる。業績の成長期待と配当利回りの向上は、中長期的な投資妙味を支える。株価が年初来安値圏に近づけば、割安な買い場となる可能性もある。一方、優待廃止による個人投資家離れと流動性の低さは、短期的なボラティリティを高めるリスク要因だ。
投資家は、優待という「おまけ」に惑わされず、企業の本質的な価値と成長性を冷静に見極める必要がある。No.1の今回の決断は、株主還元のあり方を巡る日本市場の議論を、改めて活性化させるきっかけとなるだろう。