角界の未来担う22歳!新十両・藤凌駕が十両優勝独走の快挙、師匠譲りの“押し相撲”継承
ニュース要約: 2025年九州場所で新十両の藤凌駕(22)が12勝1敗で十両優勝を独走中。師匠・藤島親方(元武双山)直伝の力強い押し相撲を貫き、圧倒的な地力を見せつけている。このまま優勝すれば来場所の幕内昇進は確実で、角界の期待を一身に集める若武者の快進撃に注目が集まる。
新十両・藤凌駕、十両優勝へ独走 師の「押し相撲」継承、角界の未来担う22歳
【福岡】 2025年大相撲九州場所は、新十両の藤凌駕(ふじりょうが、藤島部屋)の破竹の勢いにより、連日熱狂的な盛り上がりを見せている。十両13枚目の地位で迎えた今場所、藤凌駕は13日目を終えた時点で12勝1敗という驚異的な星を挙げ、十両優勝争いの単独トップを独走。千秋楽を待たずして、新十両優勝の快挙が現実味を帯びてきた。
22歳の若武者が土俵で見せる相撲は、師匠である藤島親方(元大関・武双山)の遺伝子を色濃く受け継いだ「押し相撲」だ。
師も認める「真骨頂」 新十両で示す圧倒的な地力
藤凌駕の取組は、立ち合いの鋭さと、そこから一気に相手を土俵際まで押し込む爆発力が特徴的だ。今場所の主な決まり手を見ても、「押し出し」や「突き出し」が並び、相手にまわしを与えず、自らのペースで勝負を決める正攻法を貫いている。
特に、十両の壁にぶつかることなく勝ち星を積み重ねている背景には、大学時代に学生四冠を達成した確かな地力がある。藤島親方は、愛弟子について「押し相撲がすごい真骨頂だったが、それを完璧に継承している」と最大限の評価を寄せている。新十両昇進直後でありながら、すでに幕内力士にも通用し得るスケールの大きさを感じさせる。
九州場所で12勝1敗という成績は、単なる好調を超え、彼が持つポテンシャルの高さを証明している。このまま優勝を飾れば、来場所の幕内昇進は確実となり、一気に三役、そして将来的な大関昇進への期待が高まる。
憧れの武双山イズムを継承 異例のスピード出世
藤凌駕こと本名・五島凌駕(ごしま りょうが。一部情報では五島雅治)は、愛知県出身。拓殖大学時代に学生相撲で輝かしい実績を積み、2025年3月場所に幕下最下位格付出という特別待遇で角界入りを果たした。プロ入りからわずか8ヶ月で十両昇進を掴み取ったスピード出世は、その実力が折り紙つきであることを示している。
藤島部屋への入門を決めたのは、師匠・武双山への強い憧れからだった。藤凌駕は、角界入りの際に「師匠が目指した相撲、押し相撲を継承し、大関を目指したい」と明確な目標を掲げていた。その言葉通り、彼は藤島部屋の伝統である力強い押し相撲を体現し、相撲ファンに新鮮な感動を与えている。
「正正堂堂」の化粧まわしが話題に スポンサーも熱視線
藤凌駕が土俵入りで締めている化粧まわしも、今場所の大きな話題の一つだ。
この化粧まわしは、社会的な注目度が高い若手力士を応援する動きとして、にしたんクリニックの西村誠司社長から贈呈されたもの。化粧まわしには、第43代立行司・式守伊之助が揮毫した「正正堂堂」の文字が力強く刻まれている。
「正正堂堂」――まさに、藤凌駕の真摯で力強い相撲スタイルを象徴する言葉であり、彼が周囲からいかに期待されているかが窺える。こうした外部からのサポートやメディア露出の増加は、相撲ファンだけでなく、一般層にも藤凌駕の名を知らしめる結果となり、検索急上昇ワードの常連となっている。
九州場所の結末と未来図
2025年11月21日現在、九州場所は終盤戦を迎えている。藤凌駕が新十両優勝という金字塔を打ち立てるかどうかに、日本中の相撲ファンの視線が集中している。
仮に十両優勝を飾れば、来年早々には幕内の土俵で、さらに強豪と相まみえることになる。師匠・藤島親方が現役時代に達成した大関の地位、そしてその先にある横綱の座も、決して夢物語ではない。
藤凌駕は、確かな実力と爽やかな若さ、そして伝統的な押し相撲という魅力的な要素を兼ね備え、停滞気味だった角界に新たな風を吹き込む存在として、その一挙手一投足から目が離せない。彼の今後の活動は、大相撲界の未来を占う上で、極めて重要な鍵となるだろう。
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