メック株(4971)週末に急落の衝撃:失望売りか、成長に向けた絶好の「押し目」か
ニュース要約: 電子基板用薬品のメック株(4971)が週末に約8%急落。第3四半期の伸び鈍化と下方修正、円高が失望売りを誘った。しかし、営業利益の上方修正と大幅増配も同時に発表されており、市場関係者はこれを一時的な調整局面と捉えている。NISA投資家にとっての戦略転換点となるか注目だ。
メック株(4971)が週末に急落:生成AI特需の終焉か、それとも成長に向けた調整局面か
【東京】 2025年11月22日、東京株式市場の半導体関連銘柄の一角で、電子基板用薬品の世界トップシェアを誇るメック(株)(銘柄コード: 4971)の株価が急落し、市場に動揺が広がっている。
特に週末にかけての急落は顕著で、11月21日の終値は4,760円と、前日比で約7.93%(410円)安という大幅な暴落を記録した。わずか一週間前の11月13日に年初来高値5,600円をつけていたことを鑑みると、短期間での調整幅は大きく、投資家は今後の動向を注視している。
業績「伸び鈍化」と円高進行が誘った失望売り
今回のメック(株)株価の急落の背景には、複数の要因が複合的に絡み合っている。
最大の要因は、市場が期待していたほどの成長ペース維持が困難になったという認識だ。同社の2025年12月期第3四半期決算は、生成AI関連需要の拡大を追い風に、売上高、営業利益ともに前年同期比で増収増益を達成したものの、伸び率が前四半期に比べて鈍化。さらに、通期計画における経常利益予想が従来の5,650百万円から5,375百万円へと下方修正されたことで、投資家の間に「失望売り」が拡大した。
メックは高付加価値製品の需要が堅調であるにもかかわらず、市場は目先のネガティブ材料に過剰に反応した形だ。
また、2025年7月以降の急速な円高進行も輸出企業である同社にとって逆風となった。為替環境の変化が業績押し上げ効果を薄めたこと、加えて電子部品セクター全体が11月に入り不振に陥っていることも、個別銘柄の調整を加速させた。高値圏にあったstocksに対する短期的な利益確定売りや、リスク回避の動きも重なり、4971の出来高は活発化、相場を下押しした。
週末の株価振り返り:暴落後の反発期待と中長期的な成長力
今回の週末の株価振り返りを行うと、メックは短期的な調整局面にあることが明確だ。しかし、中長期的な視点で見れば、同社の成長基盤は依然として強固である。
急落の陰に隠れているが、同社は第3四半期決算において、通期営業利益予想を従来の50億円から55億円へ上方修正し、年間配当金も55円から85円へと大幅増配を発表している。これは、高付加価値製品の需要堅調と、販管費の抑制が進んでいることの裏付けであり、企業としての収益力向上を示唆するものだ。
さらに、今後の業績回復の鍵となる新工場の稼働も進んでおり、生産能力の拡大が期待されている。市場関係者の中には、「上方修正の材料が出る前の水準に戻っただけであり、成長トレンドは変わらない」とし、今回の暴落を一時的な調整と捉える見方も根強い。米系大手証券も、強気のレーティングを維持し、目標株価を5,300円に設定している。
NISA投資家が取るべき戦略と来週の株価見通し
個人投資家の間では、NISA(少額投資非課税制度)の普及に伴い、メックのような成長期待銘柄への関心が高まっている。今回の急落は、NISA口座での長期保有を前提とする投資家にとって、買い増しを検討する「押し目」となる可能性がある。
ただし、生成AI関連需要は今後も堅調と見られるものの、短期的な相場のボラティリティは高い。NISA投資家がリスクヘッジを行う上では、以下の点が重要となる。
- 分散投資の徹底:メックのように業績が良くても市場全体のセンチメントや短期的な要因で株価が大きく下落するリスクに備える。
- 長期視点での保有:短期の変動に惑わされず、生成AI関連という成長分野の恩恵を中長期で享受する姿勢を維持する。
来週の株価見通しについて、短期的な見方では、市場の不安定さが続く限り、さらなる下落リスクを警戒する必要がある。しかし、新工場稼働や高配当化といった好材料が徐々に浸透すれば、反発も期待できる。テクニカル指標上も、75日線や200日線は依然として上昇トレンドを示しており、中長期的には業績の堅調さが株価を下支えすると予想される。投資家は、来週は市場全体の動向と、メックの収益力回復の確度を慎重に見極める必要がある。