京都大が総合生存学館の大学院生を「放学」処分 TOEIC替え玉受験で
ニュース要約: 京都大学がTOEIC替え玉受験で有罪判決を受けた大学院総合生存学館2年の大学院生を、27日付で退学に相当する「放学」の懲戒処分にしたと発表。計7回にわたる替え玉受験の経緯や、大学が示した厳しい見解をまとめた。
京都大学は10月28日、大学院総合生存学館の2回生である大学院生1名を、同月27日付で「放学」の懲戒処分にしたと発表した。「放学」は退学に当たる処分。当該学生は英語能力試験「TOEIC」をめぐる替え玉受験により有罪判決を受けていた。 大学の発表によると、当該学生は2024年8月から2025年4月までの間、計7回にわたりTOEICの試験会場で他人の署名を使用し、他人名義の予備受験票や解答用紙を偽造。あたかも真正に成立したもののように装って提示・提出し、替え玉受験を繰り返したという。大学院生は中国籍の男と報じられている。2025年5月に警視庁に逮捕され、今年6月に東京地方裁判所で懲役3年、執行猶予5年の有罪判決を受け、確定していた。罪名は有印私文書偽造・同行使罪だった。 京都大学は、この行為が京都大学学生懲戒規程第3条第1項第3号に定める「刑罰法令に触れる行為を行った」に該当し、京都大学通則第32条に定める「学生の本分を守らない」行為だとした。そのうえで、同通則第53条の規定により準用する第33条第1項第3号に基づき、放学処分とすることを決めた。 大学は発表の中で、TOEICが「大学のみならず社会の様々な場面で広く活用されている」試験であることに触れ、当該学生が「替え玉受験を繰り返し、同試験の公平性や信頼性を大きく害した」と指摘。「生じた結果は軽くない」とした。さらに、替え玉受験という不正な方法により「公正な教育研究活動を推進する本学の名誉・信用を著しく失墜させた」行為は「強い非難に値する」とする厳しい見解を示した。 大学は事件発覚後、当該大学院生への聞き取りなどにより事実関係を調査し、公正な教育研究活動を推進する大学の名誉・信用を著しく失墜させたと判断。慎重に審議を重ねたうえで処分を決めたという。発表は28日の京都大学公式サイトで公表され、処分内容と根拠規定、処分理由があわせて示された。通信社や各報道機関が一斉に伝え、ニュースサイトでは発表からほどなくして数十件規模のコメントが寄せられるなど、関心の高さをうかがわせた。 替え玉受験は、本人に代わって他人が受験する行為で、偽造した文書の行使など刑事罰の対象となり得る。今回の事例でも、予備受験票と解答用紙の偽造・行使が刑事裁判で問われた。TOEICは大学の入試や履修、企業の採用など幅広い場面でスコアが活用されており、試験の公平性を保つ運営面の対策が一層求められそうだ。
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